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【今日は何の日?】4月11日=渋谷駅前の映画館に本物の生首が展示される(1959年)/ 雑学ネタ帳

《画像はイメージです》
65年前の1959(昭和34)年。首狩族部落に伝わる戦慄の奇習を総天然色で長編記録したというスイス映画『青銅の顔』(ベルナール・テザン監督)が日本公開されました。
この時代から昭和末期まで、残酷描写をウリとした海外産のドキュメンタリー映画や、ある種のやらせも含んだセミ・ドキュメンタリー方式の映画が花盛り。人々の「怖いもの見たさ」を刺激する娯楽として成立していたのです。
「滅びゆく民族」
「胸うつ詩情と哀感に貫かれた記録映画の金字塔!」
「首狩族部落に伝わる戦慄の奇習!」
「凄惨 目をおゝうラマの生贄!」
「圧巻!ラマの生贄!その血は聖水として大地に捧げる!」
と新聞に掲載された広告には数々の過激な文言が並べ立てられました。
この手の映画が、残酷描写をウリとしているのは間違いないのですが、表向きは世界各国の知られざる風習を調査、研究したという教育映画であることが前面に押し出されています。さんざん残酷なシーンが繰り返された後、エンディングでは地球上の大自然の広大さや生命賛歌が謳いあげられ、お口直しのつもりか? 映画の内容とは不釣り合いな妙に美しい音楽とともに終了するというのもお約束でした。
実際、この映画も58(昭和33)年のカンヌ映画祭で国際記録映画賞も受賞しており、同時上映作品は美しい花と昆虫の関係に自然の不可思議を捉えた総天然色短篇映画『花と昆虫』でした。そして日本国内では文部省選定映画にして優秀映画鑑賞会推薦作品というお墨付き!。あくまで教育によろしい映画ということです。
公開にあたり、上映される東京・渋谷駅前の東急文化会館(写真=現在、渋谷ヒカリエの建っている場所)1階にあった渋谷パンテオンでは、なんと東大人類学教室所蔵のジバロ族が狩った本物の生首(推定100年前もの)が展示されていたのでした。
いくら映画の客寄せのためとはいえ、現在、映画館のロビーに本物の生首を展示したりしたら、大変な騒ぎになりそうですね。
参照 : 昭和34年4月10日付の各新聞に掲載された広告
文 / 高木圭介
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介護のみらいラボ編集部コメント
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