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【今日は何の日?】6月3日=銀行職員が「おもちゃのピストル」を見破り、強盗逮捕・新宿(1969年)/ 雑学ネタ帳

《画像はイメージです》
55年前の1969(昭和44)年。午後3時5分ごろ、東京・新宿区角筈1丁目(現・新宿3丁目付近)の住友銀行(現・三井住友銀行)新宿支店の通用門に、若い男が現れ、警備員男性(41歳)に「多額の預金をしたいので、支店長に会わせてほしい」と頼みました。
警備員が1階の第三応接室へと通し、支店長代理の男性(41歳)と2人して応対したところ、男は「1人だけに会いたい」と警備員男性を外に出しました。ボサボサの髪、そしてスポーツシャツという男のラフな格好に不審な何かを感じた支店長代理が、再び警備員を室内へと連れ戻すと、男は背広の右内ポケットからピストルを取り出し「金を出せ!」と脅したのでした。
危険な場面でしたが、支店長代理と警備員男性は、8日前の5月26日に警視庁淀橋署員から防犯指導を兼ねて、本物とニセモノのピストルの見分け方を教わったばかりでした。
2人は瞬時に「銃口が大きすぎる」「ニセモノだ」と見破ります。警備員がピストルを払いのけると同時に、二人がかりで男に飛び掛かって押さえつけました。
強盗にとって、さらに不運だったのは、ちょうどその時、同銀行には検察庁から頼まれた書類作成のために、淀橋署の巡査部長と巡査長が来店しており、隣の部屋にいたことです。ただごとではない物音に、ただちに第三応接室に飛び込んできた巡査部長と巡査長も加わって、あっという間に強盗は逮捕されたのでした。
強盗は青森市出身の22歳。2年前から西浅草(台東区)の牛乳販売店で住み込みで働いていましたが、故郷へと帰るために5月20日に退職。その後は都内を転々としていましたが、大井競馬場にて貯金16万円をほとんど使い果たしてしまい、故郷へ帰る汽車賃をも失い、銀行強盗を思い立ったそうです。
お手柄の支店長代理と警備員の"41歳コンビ"は「防犯演習が役に立った」と語っていたそうな。ポイントは銃口の大きさだったのですね。
参照 : 昭和44年6月4日付の毎日新聞朝刊
文 / 高木圭介
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