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ニュース 今日は何の日?雑学 2024/08/04

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【今日は何の日?】8月4日=毒性ガスが川崎から多摩川越えて東京上陸・大田区(1971年)/ 雑学ネタ帳

08月04日(毒ガス).jpg

 《画像はイメージです》

介護のみらいラボ編集部コメント

高齢者や同僚との話題が浮かばないときにすぐ使える、ウケる、会話が自然と広がる、雑学ネタや豆知識が盛りだくさん!コミュニケーションの活性化にお役立てください。

53年前の1971(昭和46)年。公害が深刻な社会問題となっていた当時、午後1時30分ごろ、東京・大田区本羽田1丁目付近で白色のガスが流れ込んできたため、同区立出雲小学校の児童や付近の住民100人近くが、ノドの痛みや咳などの症状を起こす事態となりました。

いずれも軽症で、症状は10分程度でおさまりましたが、東京都公害局の調べで、ガスの正体は同小学校から多摩川を挟んで対岸の1kmほど離れた川崎市鈴木町(現・川崎区鈴木町)にある化学薬品メーカー「三工株式会社」が誤って流出した塩化水素ガスと判明。おりからの南西風にのって大田区方面へと流れ込んだのでした。

塩化水素ガスは高濃度となると、ノドや粘膜だけでなく、皮膚に火傷症状をも起こす猛毒性ガスです。

付近住民の訴えによりますと、一時は刺激性の強い白色ガスが立ち込め、多摩川の土手から対岸が見えなくなるほどに。ガスは午後1時30分から10分ほどで消えましたが、この間に校庭のプールで遊泳中だった同小学校の先生や児童の80人のうち、約半数が軽いノドの痛みを訴えたり、せき込んだしたほか、同小を中心とした一帯で、屋外にいた住民約50人が同様の症状を起こしました。

問題の三工株式会社では塩化ビニールの可塑剤(かそざい)の原料となる三塩化リンを製造。東京都と川崎市の合同調査の結果、塩素とリンを混合する反応槽の冷却装置に穴が開き、塩化水素ガスが流出したものと判明。川崎市公害部東京都公害局では、ただちに施設の改善を指示しました。

 参照 : 昭和46年8月5日付の読売新聞朝刊

      文 / 高木圭介


 

 

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高木圭介(Keisuke Takagi)

フリーライター

1969年、神奈川県川崎市出身。学生時代はレスリング選手として活躍。93年に東京スポーツ新聞社に入社しプロレスや格闘技を中心に取材。社会、レジャー担当記者、デスクを経て2014年9月に退社。現在はフリーライター兼コラムニストとして活動中。主な著書は『ラテ欄で見る昭和』(マイウェイ出版)、『新日本プロレス50年物語 第2巻 平成繁栄期編』(ベースボール・マガジン社)など。

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