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【今日は何の日?】8月4日=毒性ガスが川崎から多摩川越えて東京上陸・大田区(1971年)/ 雑学ネタ帳
《画像はイメージです》
53年前の1971(昭和46)年。公害が深刻な社会問題となっていた当時、午後1時30分ごろ、東京・大田区本羽田1丁目付近で白色のガスが流れ込んできたため、同区立出雲小学校の児童や付近の住民100人近くが、ノドの痛みや咳などの症状を起こす事態となりました。
いずれも軽症で、症状は10分程度でおさまりましたが、東京都公害局の調べで、ガスの正体は同小学校から多摩川を挟んで対岸の1kmほど離れた川崎市鈴木町(現・川崎区鈴木町)にある化学薬品メーカー「三工株式会社」が誤って流出した塩化水素ガスと判明。おりからの南西風にのって大田区方面へと流れ込んだのでした。
塩化水素ガスは高濃度となると、ノドや粘膜だけでなく、皮膚に火傷症状をも起こす猛毒性ガスです。
付近住民の訴えによりますと、一時は刺激性の強い白色ガスが立ち込め、多摩川の土手から対岸が見えなくなるほどに。ガスは午後1時30分から10分ほどで消えましたが、この間に校庭のプールで遊泳中だった同小学校の先生や児童の80人のうち、約半数が軽いノドの痛みを訴えたり、せき込んだしたほか、同小を中心とした一帯で、屋外にいた住民約50人が同様の症状を起こしました。
問題の三工株式会社では塩化ビニールの可塑剤(かそざい)の原料となる三塩化リンを製造。東京都と川崎市の合同調査の結果、塩素とリンを混合する反応槽の冷却装置に穴が開き、塩化水素ガスが流出したものと判明。川崎市公害部と東京都公害局では、ただちに施設の改善を指示しました。
参照 : 昭和46年8月5日付の読売新聞朝刊
文 / 高木圭介
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介護のみらいラボ編集部コメント
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