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【今日は何の日?】9月18日=プロ野球公式戦で観客が審判を殴る・駒沢球場(1961年)/ 雑学ネタ帳
《画像はイメージです》
63年前の1961(昭和36)年。東京・駒沢球場(62年まで現在の駒沢オリンピック公園内にありました)にて行われていたプロ野球、パ・リーグ公式戦「東映フライヤーズ(現・北海道日本ハムファイターズ)vs 西鉄ライオンズ(現・埼玉西武ライオンズ)」の試合中、審判の判定をめぐり、グラウンドに乱入した観客が審判を殴るという事件が起きました。
5回裏。東映の攻撃中、西鉄の仰木彬二塁手(当時26歳)が二塁走者のジャック・ラドラ選手(当時28歳)にタッチしたか、しなかったか?についての判定によって揉め事が始まりました。
仰木選手は「コツンと音がするほどタッチした」と主張しつつ、グラブを地面に叩きつけては激高し、さらに塁審を突き飛ばしたため退場を宣告されます。西鉄の川崎徳次監督をはじめ、西鉄ナインが三塁付近で抗議を続けるうちに興奮した観客がグラウンドに飛び降り、審判団に近づいてきたため、いつもは"野武士集団"と恐れられる西鉄ナインの中でも、名だたる武闘派として知られる豊田泰光選手までもがなだめ役に回っているという異常事態です。
タッチされたとされるラドラ選手は「確かに音はしたが、自分の手で頭を叩いた音だ」と主張してアウト説を否定。審判団はグラウンドで協議を重ね、揉め始めてから38分が過ぎた夜8時52分になって、塁審が「紛争の原因は西鉄の仰木選手が東映のラドラ選手にタッチをしたか否かの問題で、私はタッチしてないと判定し、西鉄の判定を退けた」とアナウンスして試合が再開されようとしました。
ところが、退場させられたはずの仰木選手がは何食わぬ顔ををして二塁で守備についています。明らかに判定に不服を唱えての挑発的な行為です。結局、西鉄側が滝内弥瑞生(たきうち・やすお)選手を代わりに二塁守備へとつかせようとしましたが、ヒートアップした球場内はもはや収まりがつきません。
ついには三塁側から茶色い背広を着た男がグラウンドへと飛び降り、道仏訓(どうぶつ・さとし)主審のプロテクターを奪って殴りつけるという暴挙に出ました。東映ナインは当時"駒沢の暴れん坊"と恐れられる存在でしたが、観客の方も暴れん坊でした...。
男はすぐに警備員に捕まりましたが、そんなゴタゴタに怒りだしてしまったのが審判団のほうです。「こういう危険なところでは試合はできない」とグラウンドから引き揚げてしまいます。
場内はさらに騒然となり、警視庁玉川署の警官数人がグラウンドへと降り、東映側から「安全には充分の措置をする」と審判団に申し入れ、62分も中断した試合がようやく再開されたのは夜9時16分のことでした。
参照 : 昭和36年9月19日付の毎日新聞朝刊
文 / 高木圭介
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