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【今日は何の日?】9月19日=通り魔?にっかつロマンポルノ撮影隊が非常識ロケ・渋谷駅前(1981年)/ 雑学ネタ帳
《画像はイメージです》
43年前の1981(昭和56)年。午前11時15分ごろ、週末でにぎわう東京・渋谷の109前のスクランブル交差点にて、五分刈りにカーキ色の上着を着用したコワモテ風の中年男が突然、抜き身の日本刀を振りかざし「ワァ~ッ!」と叫びながら横断歩道を走って渡りだしました。
当然ながら、驚いた通行人百数十人がパニックとなり一斉に逃げ出して大混乱に。6月17日に発生した「深川通り魔事件」が世間を震撼させていた時期とあり、人々が生々しい恐怖を感じるのも当然です。
近くの店員がすぐに110番通報し、通り魔事件の発生と見て、すぐに警視庁渋谷署のパトカーが到着。事情聴取したところ、これは映画のロケであることが判明しました。この騒ぎにて横浜市西区の教育機器販売業の男性(40歳)が逃げる群衆に押されて転倒。手足などに軽いケガを負いました。
なんとも人騒がせな撮影を行っていたのはにっかつ撮影所(調布市染地2丁目)のロマンポルノ映画ロケ班でした。中年男性が人通りの中を白刃(竹製、刃渡り40cm)を振り回して駆け抜けるシーンを近くのビル4階にカメラを設置して撮影していたのです。
現場は国電渋谷駅から約100mの場所。道玄坂2丁目に2年半前(79年4月)にオープンしたばかりの商業施設「ファッションコミュニティ109(現・SHIBUYA109」前の三叉路の交差点でした。土曜の昼前とあり、買い物客やカップルが交差点全体に広がりつつ横断しているところに、五分刈りの日本刀男が飛び出してきたことになります。
撮影現場責任者の男性(26歳)は、撮影のため渋谷署に「道路使用許可申請」を提出していましたが、申請書では人物の歩くシーンだけを撮影することになっていました。このため同署では申請とは異なる"通り魔"シーンの撮影をはじめ、通行人に不安を与えたうえ、交通に支障をきたしたとして、撮影責任者と助監督の2人に、道交法違反疑いで事情聴取しました。
「はじめから、こうしたシーンの撮影とわかれば、許可は出さなかった。わざと群衆の混乱を狙ったのであれば悪質」(渋谷署副署長)と異例の書類送検を検討しています。
調べに対して、撮影現場責任者らは「最初から白刃をかざして走るシーンの予定だった。撮影段階になってスクランブル交差点の横断歩道にしようということになった」と、許可の範囲を越えたシーンのゲリラ撮影だったことを認めています。
参照 : 昭和56年9月20日付の読売新聞朝刊
文 / 高木圭介
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