#10月5日#スチームサウナ#ソープランド#トルコ#トルコ人留学生#トルコ共和国#トルコ風呂#ハンナーム#今日は何の日?#小池百合子#性風俗店#昭和59年#横浜市特殊浴場協会#福富町
【今日は何の日?】10月5日=横浜市が全国に先駆けて「トルコ風呂」の名称廃止(1984年)/ 雑学ネタ帳

《画像はイメージです》
ちょうど40年前の1984(昭和59)年。トルコ共和国の人々が「(性風俗店の名称に)私たちの国名を使わないで!」と強く名称廃止を訴えていた「トルコ風呂」について、横浜市の業者団体・横浜市特殊浴場協会(48店加盟)がこの日までに店のネオンや看板などから「トルコ」の文字を削除することを決定。各店がネオンの付け替えなどに乗り出しました。
これまでも一部の業者が名称使用を止めたケースはありましたが、業界がまとまって自主規制するのは全国初のケースとなりました。
性風俗店の一業態が「トルコ風呂」と呼ばれるようになった経緯はかなり複雑で、もともとは健康産業として日本に上陸したトルコ式のスチームサウナ店(現地のハンナームに近い)が、トルコ風呂と呼ばれていましたが、58(昭和33)年の赤線防止法施行や、熾烈化する店舗間競争などを経て、垢すりなどを行っていた女性従業員が密室にて性サービスを実施する店が増え始め、一時は健康目的のサウナ産業と性風俗店が混同しつつ、同じく「トルコ風呂」の看板を掲げていた時代もありました。
80年代に入り、自国の名前が日本で性風俗店の名称として浸透していることにショックを受けたトルコ人留学生が廃止を訴えます。これを後押ししたのがジャーナリスト時代の小池百合子さん(現・東京都知事)。マスメディアを動かしたこの訴えかけによって、それまで及び腰だった業界各団体が、ついに名称変更へと動き出したという流れでした。
横浜市内では福富町(中区=写真は現在)を中心に「トルコ風呂」が並び、首都圏では東京、川崎、千葉に次ぐ店舗数を誇っていました。名称変更はそれまでも議論はされてきましたが、業績が不振気味だったため「トルコの名称がなくなると、客足が減る心配もあり、ネオン取り替えでも費用がかかる」などとして見送られてきました。
まず手始めに建物の屋根などに取り付けられ、人目を引くタワーネオンの文字を削除することとなり、遅くとも年内いっぱいには改修。看板、招待券、宣伝マッチなどからも「トルコ」の文字を削除していく方針です。
ただ「トルコ」に代わる新たな名称をどうするか?はこの時点で未定。新名称については東京都特殊浴場協会が大々的に募集。「ロマン風呂」「浮世風呂」などの新名称候補が多かったそうですが、10月19日に新名称を「ソープランド」にすると正式発表。当初こそ、この新名称に違和感を訴える声もありましたが、瞬く間に大衆に認知され、現在へと至ります。
参照 : 昭和59年10月6日付の読売新聞朝刊
文 / 高木圭介
SNSシェア
介護のみらいラボ編集部コメント
高齢者や同僚との話題が浮かばないときにすぐ使える、ウケる、会話が自然と広がる、雑学ネタや豆知識が盛りだくさん!コミュニケーションの活性化にお役立てください。