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【今日は何の日?】10月27日=ホームから転落した小4女児を担任女教師が命がけで救う・上野駅(1953年)/ 雑学ネタ帳

《画像はイメージです》
71年前の1953(昭和28)年。この日、東京都北多摩郡西府村(現・府中市)の西府小学校(現・府中市立府中第五小学校)の4年生83名が、3人の先生たちに引率され上野動物園へと遠足にやってきました。その帰り道に事件が起きたのです。
午後2時50分ごろ、国鉄(現・JR東日本)上野駅の1番ホーム中央口付近で、同小生徒たちが電車を待っていたところ、中央口階段から大勢の乗客が上がってきたため、同小4年2組の女児(9歳)が、客に押し出される形でホームに転落してしまったのです。
最近は当たり前となりつつある「ホームドア設置」など遠い遠い未来の話。当時の人が集まる駅などの公共施設は、まだまだ治安的にも設計的にも、お年寄りや子ども、障害を持った方にとって「やさしくない」のが当たり前の時代でした。
ホームに転落した女児の姿を目撃した担任の梅沢綾子教諭(22歳)は「危ない!」と大声で叫ぶや、とっさにホームから飛び降り、線路に倒れていた女児を抱きかかえ、反対側のスペースへと逃げましたが、ギリギリで間に合わず進入してきた電車に接触してしまい、先生も女児もハネ飛ばされてしまいます。
不幸中の幸いで、生命には別条なく、女児は左腕に全治1週間ほどの裂傷。意識不明となった梅沢教諭は顔面、頭部に全治2週間の裂傷を負い緊急入院となりました。
梅沢教諭は入院中、頭部を包帯でくるまれつつ「夢中で飛び降り、〇〇ちゃん(※女児の名前)を抱きかかえて救ったまでは覚えていますが、あとは何もわかりませんでした」と語るのみ。
女児は「ホームから線路に落ちた時、向こうのほうから電車が来たのと、ドンと突き飛ばされたのだけは覚えていましたが、その後は何もわからない。梅沢先生は命の恩人です」と先生への感謝を述べていました。
勇敢な行動で生徒の命を救った梅沢教諭はその年の12月、吉田茂総理より紅綬褒章を授与されています。
参照 : 昭和28年10月28日付の毎日新聞朝刊
文 / 高木圭介
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