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【今日は何の日?】11月21日=プロレス興行中止に怒った観客が大暴動・板橋区(1966年)/ 雑学ネタ帳

《画像はイメージです》
58年前の1966(昭和41)年。この日は寒波のため都内は震えあがるような寒さでした。そんな中、東京・板橋区で開催予定だったプロレス興行が、プロレス団体とプロモーター側に生じた金銭トラブルを原因に突如中止なり、怒った観客1,300人が暴動を起こし、ついには警官300人が出動する大事件となりました。
このプロレス興行は若き日のアントニオ猪木さん(当時23歳)が社長兼エース選手を務めていた東京プロレスの興行権を、オリエントプロ興業(本社・埼玉県北足立郡朝霞町=現・朝霞市)が買い取り、この日の午後6時30分から元都電板橋駅前広場板谷駐車場に仮設されたテント小屋で開催される予定となっていました。
ところが定刻までに会場に到着したのは"怪力"豊登選手をはじめ、日本人選手15人。夜7時30分を過ぎてもジョニー・バレンタイン選手、ジョニー・パワーズ選手ら外国人選手と日本人選手の一部は会場に姿を現しませんでした。
寒さに震えつつ試合開始を待つ観客には、主催者側から「交通渋滞のため~」と再三アナウンスされていましたが、夜8時になって突如「試合中止」が告げられたことで、観客たちの怒りが大爆発!
「この寒さの中を長い間待たせて中止とは何事だ?」「金を返せ!」「責任者を出せ!」と怒号が飛び交う中、制御不能となった観客はリングに上がってロープをゆすっては引きちぎったり、イスを踏みつけて破壊し、やがてリング上には壊れたイスやムシロが投げ込まれ、仮設会場は見るも無残に破壊...。
夜8時40分には警視庁機動隊200人が出動。警視庁板橋署の100人の警官とともに旧中山道沿いの現場に待機し、万が一に備えました。夜9時40分すぎに主催者側が当日券の払い戻しを始め、ようやく暴動は収まったそうです。
中止の原因について、オリエントプロ興業側は「興業権を契約した東京プロレス側との連絡がうまくいかなかったため」と説明。一方の東京プロレス側は「オリエントプロ興業が、この日の午後6時までに試合の契約金を当方に約束通り支払わなかったので、選手を派遣しなかった。豊登らの日本人選手はこの中止を知らずに会場に行ったもので、すぐに会場から引き返してもらった」と説明しています。
プロレスに限らず、興業の世界は自転車操業が常態化していることも多く、プロモート側と派遣側で、こうした金銭トラブルが生じることも珍しくはありません。しかし、ここまで大事件に発展したことは稀有でした。
参照 : 昭和41年11月22日付の読売新聞朝刊
文 / 高木圭介
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