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【今日は何の日?】1月7日=小学生が忍法「火とんの術」実験で出火騒ぎ・台東区(1963年)/ 雑学ネタ帳
《画像はイメージです》
62年前の1963(昭和38)年。当時は主に小学生男子の間で「忍者ブーム」が巻き起こっていました。漫画、雑誌、映画にテレビ番組と数多くの忍者モノが企画され、子どもたちは忍者ごっこに夢中という時代でした。
そんな中、東京・台東区入谷町(現在の入谷、北上野、下谷、竜泉、松が谷)の会社重役宅で、小学6年生の長男(11歳)が雑誌で特集されていた「火とんの術」を実験していたところ、ロウソクの火がベンジンに引火。たちまち燃え上がり、驚いた少年はそばにあった座布団や風呂敷をかけて、危機一髪で消し止めましたが、あやうく大やけどを負いそうになるという事故が起きました。
少年が実験していたのは、当時の人気雑誌『少年』(光文社)2月号に掲載されていた連載「少年科学マジック」におけるマジック忍法の特集でした。
少年が試していた「火とんの術」は、ストローに綿を詰め、ロウソクの火で熱すると気化して煙霧のようになるというモノ。ストローの直径は3~4mmで、ベンジンの吸い込み量も少なく、すぐに消えてしまうため、少年はベンジンの瓶をそばに置きつつ、何度も実験を繰り返しているうちに瓶が倒れ、そこにロウソクの火が引火してしまったのでした。
かねて「子どもの火遊びはやめよう」と呼び掛けている東京消防庁は、一連の記事にカンカン。『少年』の編集長を呼び出しては厳しく注意しました。
2月号の記事の中には、火とんの術のほかにも「シャボン玉の中にグリセリンを入れ、火のところに吹きつけると、もっと煙が立つ」などの記述もあり、下谷消防署でも「もし、この実験をしていたら、はるかに危険で大火になったろう」と警告。
すでに、この連載を1年以上も続けている同誌では、あくまで流行の忍術を面白く、子どもたちに理解させるための企画であることを説明しましたが、東京消防庁側では「こういった記事を見れば、子どもたちは家族に隠れて、やりたくなるに違いない。子どもの教育上、どんな結果になるか? 編集者としてのセンスの問題だ」と、けんもほろろだったそうな...。
参照 : 昭和38年1月8日付の読売新聞夕刊
文 / 高木圭介
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