#3月28日#インドネシア#インドネシア国営ガルーダ航空#オランウータン#サマリンダ港#ボルネオ島#リンダ#ワシントン条約#今日は何の日?#国際保護動物#多摩動物公園#昭和59年#栄養失調#税関
【今日は何の日?】3月28日=多摩動物公園のオランウータンが生まれ故郷のインドネシアへ帰る(1984年)/ 雑学ネタ帳

《画像はイメージです》
41年前の1984(昭和59)年。正規の手続きを経ずに日本国内へと持ち込まれ、東京・多摩動物公園(日野市)に保護されていたオランウータンの赤ちゃん(メス=推定2~3歳)が、野生動物の国際取引を規制するワシントン条約に基づき、この日、成田空港発のインドネシア国営ガルーダ航空機で生まれ故郷のインドネシアへと帰りました。
80(昭和55)年11月に発効されたワシントン条約に基づいて、国際保護動物が海外に返還されるのは日本で初のケースです。
動物園で「リンダ」の愛称で呼ばれていたこのオランウータンは、もともとボルネオ島のサマリンダ港に立ち寄った日本人船員が、普通のサルだと思い込んで、ペットとして持ち帰ったものでした。まだ赤ちゃんだったため、成獣のオランウータン特有の口元の突き出しがなく、税関でも「モンキー」としてあっさり通過しつつ日本へやってきたのでした。
その後、動物好きな船会社の社長が上野動物園に確認を求めたところ、初めてオランウータンと判明。
来日当初のリンダ嬢は極度の栄養失調に陥り、か弱い声で「キーキー」と泣くばかり。結局、国内で最もオランウータンの飼育実績のある多摩動物公園に保護されることに。
通常、オランウータンの赤ちゃんが母離れするのは3歳以降。そのため飼育係の宮本昇さん(当時43歳)が母親代わりとなり、ミルクやヨーグルトを与えて育てることに。冬場こそ暖房のきいた室内にこもりっ切りでしたが、暖かい日になると宮本さんに手を引かれつつお散歩もするようになりました。
その後は体重も11.5kgまで増え、「ジャングルに戻しても、もう大丈夫」と診断され、晴れて生まれ故郷のインドネシアへと帰れることとなったのでした。
参照 : 昭和59年3月27日付の読売新聞朝刊
文 / 高木圭介
SNSシェア
介護のみらいラボ編集部コメント
高齢者や同僚との話題が浮かばないときにすぐ使える、ウケる、会話が自然と広がる、雑学ネタや豆知識が盛りだくさん!コミュニケーションの活性化にお役立てください。