介護の仕事と家庭の両立が難しい...どちらも大切にするための5つのヒント|介護職のホンネ相談室(5)
文/中谷ミホ(介護福祉士、ケアマネジャー、社会福祉士)
今回のお悩み
介護の仕事と家庭の両立が難しく、どちらも中途半端になってしまうことに悩んでいます。仕事では利用者さんに十分なケアを提供したいと思う一方で、家庭では家族との時間や家事がおろそかになってしまいます。
特に夜間や土日の勤務が組み込まれるシフト制だと、家族とのコミュニケーションが減り、家庭内のストレスも増えてしまう状況です。何とかうまく両立したいのですが、具体的にどうすればよいのでしょうか?
先輩介護職の回答
周囲のサポートを積極的に活用しながら「頑張りすぎない工夫」をしよう
介護の仕事は社会的にもやりがいが大きく、利用者さんやそのご家族から感謝される機会が多い職業です。
一方で、シフト制や夜勤などがあるため、家庭との時間の確保が難しいと感じる方も少なくありません。
今回は、仕事と家庭を両立するための具体的なポイントをご紹介します。
介護の仕事と家庭、どちらも大切にするための5つのヒント
対処法①: 働き方を見直す
介護職は、勤務する部署やサービスの形態によって、働き方を大きく変えることが可能です。
現在の働き方が負担になっていると感じるのであれば、まず上司や人事部門に相談し、夜勤や土日の勤務回数を減らすなど、家庭の事情に配慮したシフトを検討してもらいましょう。
職場によっては、同じ職場内で日勤が中心の部署や夜勤のない部署へ異動できる可能性があります。特に、規模の大きな法人ではデイサービスや訪問介護事業所を運営していることもあり、異動によって働き方を変えられるかもしれません。
今の職場で自分に合った働き方が実現できるか、一度検討してみるとよいでしょう。
対処法②:家族と協力する体制を整える
仕事と家庭を両立するには、家族の理解と協力が欠かせません。一人ですべてを抱え込まず、周囲に協力を求めましょう。
たとえば、シフト表を家族全員で共有し、1か月の勤務予定を書き出しておくと、事前に家事や育児の役割分担を決めやすくなります。
家事の負担を軽減するために、食材の宅配サービスや家事代行サービスを利用するのもひとつの方法です。
また、「すべてを完璧にやらなければ」と思い詰めると、ストレスを感じやすくなります。家事の一部を省略するなど、やるべきことに優先順位をつけて負担を軽減することも検討してみましょう。
対処法③:家族とのコミュニケーションを意識的に取る
不規則な勤務形態でも、ちょっとしたやり取りを大切にすることで、家族との距離が縮まります。
たとえば、「今日はどうだった?」「いつもありがとう」と声をかけ合うだけでも、お互いの気持ちが通じやすくなります。さらに、LINEやメモなどを活用して「おはよう」「お疲れさま」などの短い言葉をこまめに伝えると、離れていても家族とのつながりを感じられるでしょう。
また、短時間でも一緒に料理や掃除をしたり、散歩やちょっとした外出を楽しんだりすることで、日常の中で共有できる小さなイベントが増え、家族の絆が深まります。
対処法④: 息抜きの時間を確保する
仕事と家庭を両立するには体力的にも精神的にも大きな負担がかかるため、自分自身をいたわる時間が必要です。
ウォーキングやヨガ、読書など、リラックスできる方法を見つけて積極的に取り入れると、ストレスを発散しやすくなります。休日には家族と一緒に過ごす時間だけでなく、一人でゆっくりできる時間を少しでもつくると、気持ちがリフレッシュされ、その後の仕事や家事へのモチベーションも高まるでしょう。
対処法⑤:場合によっては転職を検討する
どうしても今の職場で両立が難しいと感じる場合は、家庭と両立しやすい職場への転職も選択肢の一つです。
介護の仕事には、さまざまな形態があり、比較的時間帯が安定した働き方が可能な職場もあります。今後のキャリアも見据えながら、自分と家族のライフスタイルに合った環境を探してみましょう。
仕事と家庭の両立は決して簡単なことではありません。時には周囲に頼りながら、無理をしすぎず、少しずつ改善していくことが大切です。そうすることで、無理のない働き方と家庭生活を実現できるはずです。
仕事と家庭の両方を大切にしながら、自分自身も笑顔でいられる働き方を目指していきましょう。
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