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仕事・スキル 介護士の常識 2023/06/29

介護主任(介護リーダー)とは?仕事内容・必要資格・向いている方も

構成・文/介護のみらいラボ編集部 監修/赤羽克子 11_1214.jpg

介護業界には、現場の調整役として施設や介護職員をまとめる「介護主任」という役職が存在します。介護主任は、通常の介護業務に加えて、介護職員の指導や育成、マネジメントなどの役目も担っており、その業務内容から「介護リーダー」と呼ばれることもあります。

もしかしたら、みなさんのなかにもキャリアアップをかなえるための方法として、介護主任を目指している方がいるのではないでしょうか。

当記事では、介護主任の仕事内容や必要な資格、向いている方の特徴などを詳しく紹介します。介護職を目指している方や介護主任に興味のある方は、ぜひご覧ください。

1.介護主任とは?

介護主任とは、介護現場の調整役として、施設や事業所で働く介護職員をまとめる存在です。介護主任は、1人の介護職員として利用者さんのケアを行うほか、介護職員の指導・育成にあたったり、人員配置の検討・調整を行ったりと幅広い業務を担います。また、施設・事業所の介護職員が安心して働ける環境を整えることも、介護主任の役割と言えるでしょう。

ここでは、介護主任の仕事内容や待遇、必要な資格について詳しく解説します。

介護主任の役割・仕事内容

介護主任の仕事内容は、大きく3つに分けられます。

・介護現場のマネジメント
介護スタッフが働きやすく、なおかつ利用者さんが安心してケアを受けられるように介護現場を管理・運営するのが、介護主任の大きな仕事です。具体的には、介護職員の勤務調整や管理、人員配置の検討・調整、介護現場の労働環境の整備といった、さまざまなマネジメント業務を担います。また、利用者さんのリスク管理や介護サービスの見直しを行うのも仕事の一環です。

・介護職員の教育・育成
利用者さんにより質の高い介護サービスを提供するために、介護職員への教育や指導、アドバイスなどを行います。加えて、介護職員の採用に関する業務や介護実習生の受け入れ、研修の企画・開催なども、介護主任の仕事となります。

・利用者さんや他職種との連絡・調整
利用者さんやご家族との連絡調整や面談対応、他職種との連絡・連携も介護主任の重要な仕事です。また、緊急時や介護事故発生時の連絡・対応も介護主任の重要な仕事です。そのため介護主任には、日頃から利用者さんの情報や現場の状況を正しく把握しておくことが求められます。

介護主任の給料相場・待遇

厚生労働省の調査によると、2021年度における介護主任の平均月給額は360,680円でした。また、それ以前の同調査の結果を見てみると、2019年度が342,460円、2020年度が355,700円となっています。こうしたデータから、ここ数年は介護主任の給与が上昇傾向にあることが分かります。

(出典:厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」
(出典:厚生労働省「令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果」

また、介護主任の役職手当は、おおよそ10,000円~30,000円で、賞与については施設や求人情報によって条件が異なります。

介護主任になるには?必要な資格・要件

介護主任になるために必要な資格や経験年数の規定等は、特に設けられていません。しかし、介護主任の業務内容や役割を考えれば、現場の多様なニーズに対応できるだけの経験や専門知識、スキルが不可欠と言えるでしょう。なお、厚生労働省の方針では、介護福祉士として5年程度、業務経験を積んだ介護福祉士が介護主任として望ましいとしています。

(出典:厚生労働省「介護人材の機能とキャリアパスの実現に向けて」

介護福祉士は、「介護の現場でリーダーとして働ける知識・能力があること」を証明する資格でもあるため、キャリアアップを目指す方は、取得しておくと良いでしょう。

2.介護主任に求められる能力

介護主任には、介護全般の知識、スキルはもちろん、介護の現場を管理・運営していくためのさまざまな能力が求められます。

ここでは、介護主任に求められる知識やスキル、能力について詳しく解説します。介護主任の仕事に関心を持つ方や、介護主任を目指している方は、以下の内容を把握した上で、自身に合った能力の向上に取り組んでみると良いでしょう。

介護職としての高度な知識やスキル

介護主任は、介護職員に指導やアドバイスを行う立場として、高度な介護知識や実践で生かせる介護技術を身に付けていることが望まれます。

また、周りの職員の模範となるような知識・スキルを生かして、利用者さんからのさまざまな介護ニーズに対応することも求められるでしょう。

指導力・マネジメント力

介護主任には、人材の教育・育成を目的とした指導力や現場の状況を管理するマネジメント力が必要となります。指導力の面では、介護職員に対する介護技術の指導やアドバイスの他に、介護職員のモチベーション維持に努めることも大切です。

マネジメントの面では、利用者さんに適切な介護サービスを提供するためのマネジメント力と、職場環境を整えるためのマネジメント力が求められます。前者では、介護業務の実施状況をきちんと把握し、介護サービスの質を保つこと、後者では、適切な人員配置、介護職員同士の人間関係などに配慮して、働きやすい環境を目指すことが重要です。

リーダーシップ

介護主任には、介護職員のまとめ役としてのリーダーシップも必要です。そのためには、周りの職員が「この人をお手本にしたい」「この人についていきたい」と思えるような人物像を目指す必要があるでしょう。

リーダーシップを磨くには、主体的に行動を起こして、誠実に業務に取り組むことや職員全体で目標を共有し、ともに目標達成を目指すこと、また、日頃から笑顔を心がけ、チャレンジ精神を持って業務にあたることなどが重要です。

臨機応変な判断力と決断力

介護の現場では、マニュアル通りにいかないケースやイレギュラーな事態が発生する場合もあります。そうした際に、冷静かつ的確な判断・指示ができるかどうかも、現場を総括する介護主任に必要な能力と言えるでしょう。

また、非常事態以外にも、介護の現場では細かな決断を求められる場面が少なくありません。人員配置の見直しを行ったり、介護サービスの方向性を決めたりするときに、適切な決断を下せることも、介護主任に求められる能力の1つです。

コミュニケーション能力

人をまとめる上では、コミュニケーション能力も不可欠です。介護主任は、施設・事業所の管理職や介護職員、利用者さんやご家族など、さまざまな方たちの調整役となるポジションのため、日頃からこまめにコミュニケーションを取る必要があるでしょう。

そのためには、「報連相(報告、連絡、相談)」を徹底したり、介護職員や利用者さんの意見にきちんと耳を傾けたりしながら、地道に信頼関係を築くことが大切です。

3.介護主任が向いている方の特徴

ここまで解説してきたように、介護主任にはさまざまな資質・能力が求められます。そのため、「私に務まるだろうか」と不安に思う方もいるでしょう。

ここでは、介護主任に向いている方の特徴について考えていきます。

介護主任が向いている方の特徴

・周囲の人と力を合わせて問題解決を図ることのできる方
・個人的な感情に流されず、冷静な判断が下せる方
・介護現場の細かな変化に気付き、対応ができる方
・介護現場の業務内容を理解し、仕事に真摯に向き合える方


上記の特徴を総合すると、「協調性と誠実さを持ち、自分の頭で考えて行動ができる方」が介護主任に向いていると言えそうです。付け加えるなら、介護主任は介護職員や利用者さんからの信頼が得られなければ、つとまらない役職です。それを考えれば、「みんなに慕われるような人柄」も非常に大事な要素と言えるでしょう。

ただし、現時点で上記の特徴やここまで説明してきた資質・能力が備わっていないからといって、介護主任に向いていないというわけではありません。

本記事で紹介したような資質や能力は、日々仕事をこなすなかで、少しずつ身に付き、磨かれていくものです。介護の仕事に真摯に向き合い、自分を成長させることで、介護主任にふさわしい実力を身に付けていきましょう!

まとめ

介護主任は利用者さんに対する介護業務の他に、介護職員を指導したり、他職種との連絡・調整を行ったりと、多様な仕事を担っています。介護現場のまとめ役でもあるため、介護の知識や技術だけでなく、リーダーシップ、判断力といった、さまざまな能力も求められます。

介護主任は非常にやりがいのある役職であり、自身の成長にもつながる役職でもあるため、「キャリアアップも目指したい」という方は、介護主任になることを視野に入れてみてはいかがでしょうか。

「介護のみらいラボ」では、介護現場で活躍する方に向けて、有益な情報を多数発信しています。介護現場で働くなかでの悩みや困り事がある方、介護のスキルを磨きたい方、そして介護業界への転職を考えている方は、ぜひ「介護のみらいラボ」を参考にしてください。

※当記事は2022年8月時点の情報をもとに作成しています

▼監修者からのアドバイス

介護主任は、介護職員のキャリアパスの1つとされ、利用者さんへの質の高い介護サービスの提供や介護現場で働く介護スタッフをまとめる重要な役割を担っています。介護主任になるための必要な資格・経験年数などの要件は設けられていませんが、介護主任の役割を考えると介護職員としての経験や介護の知識が求められる役職です。
介護現場で働く介護スタッフをまとめることは大変なことです。些細な行き違いやコミュニケーション不足から介護チーム間がうまくいかなくなることもあります。介護主任は日ごろから職員とのコミュニケーション、密な連携を心がけ、職員間の信頼関係の構築につなげていく必要があります。

介護主任の業務内容も多岐にわたりますので、忙しい仕事ですが、それだけにやりがいを感じる場面も多いと思われます。

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赤羽克子(Katsuko Akaba)

元聖徳大学心理・福祉学部社会福祉学科教授

社会福祉施設勤務を経て教育の世界に入る。現在はマーシーハンディキャップサポート協会理事として障害者に対する理解の啓蒙活動・障害者スポーツの支援や松戸市シルバー人材センターのアドバイザーなどを行っている。

赤羽克子の執筆・監修記事

介護のみらいラボ編集部(kaigonomirailab)

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