「すごい」の言い換え・類語表現10選|公式な場で使える表現を紹介
構成・文/介護のみらいラボ編集部
「すごい」は、日常会話のなかでよく使われる言葉ですが、シーンや使い方によっては子どもっぽい印象を与えたり、内容がわかりにくくなったりします。特に利用者さんやご家族、他職種との会話では、別の言い方に直したほうが、より適切なコミュニケーションができるでしょう。
当記事では、「すごい」の意味を解説するとともに、言い換え表現を10パターン紹介します。介護の現場はもちろん公的な場でも役立つので、適切な表現を身につけて、コミュニケーション力を高めましょう。
1.「すごい」の意味
「すごい」とは、「形容できないほどすばらしい」「並外れている」「たいそうな」などの意味を持つ形容詞です。基本的にポジティブな表現なので、誰かをほめるときや驚いたとき、感動したときなどに、無意識に使っている方も多いでしょう。
ただし、使い方によってはカジュアルな印象や、幼稚な印象を与えかねないので、仕事中に使う際には注意が必要です。多用しすぎると、しらじらしく聞こえることもあるでしょう。
また、文脈によっては、「何がどうすごいのか」がうまく伝わらないケースもあります。介護の現場やミーティングなどで、驚きや尊敬の気持ちを伝えたいときは、別の言い回しに置き換えたほうがよいでしょう。
2.介護施設で使える「すごい」の言い換え表現
「すごい」を言い換える言葉は、けっして少なくありません。しかし、それぞれにニュアンスが異なるので、シチュエーションや相手との関係性に合わせて、適切に使い分けることが大事です。
以下では、介護の現場や公的な場でも使える「すごい」の言い換え表現を、10パターン紹介します。
すばらしい
「すばらしい」は、「群を抜いてすぐれている」「大変見事」という意味の言葉です。「何が」「どのように(すばらしいのか)」を表す言葉と組み合わせると、感銘を受けた気持ちをより具体的に伝えられます。
「すばらしい」の使い方例は以下の通りです。
【すばらしいの例文】
(1)すばらしい手際の良さでしたね。
(2)先ほどのあなたの発表は、とてもすばらしかった。
(3)今回のようなすばらしい結果を残せたのは、みなさんの努力のおかげです。
なお、「すばらしい」は評価を示す言葉でもあるので、目上の人の仕事ぶりや人格を表す場合は、「感銘を受ける」「敬服する」などを使ったほうがよいでしょう。
驚くべき
「驚くべき」は、「驚いて当然」「信じがたい」という意味の言葉です。「べき」には「~して当然」という意味があるため、「驚くべき」は「驚くのが当然なくらいすごい」というニュアンスになります。
「驚くべき」の使い方例は以下の通りです。
【驚くべきの例文】
(1)彼には驚くべき芸術の才能があります。
(2)彼の成功は、私にとって驚くべきことだった。
(3)彼は会話のなかで驚くべき事実を口にしました。
「驚くべき」は、「すごい」に比べて硬い表現ですが、相手に驚きや感動を伝える際には効果的な言葉です。
驚異的な
「驚異的な」は、「驚くほどすばらしいさま」という意味の言葉です。「驚くべき」よりもさらに大きな驚き、印象深さを表す場合に使われることが多い傾向です。
「驚異的な」の例文は以下の通りです。
【驚異的なの例文】
(1)彼は驚異的な記録を打ち立てました。
(2)彼は驚異的な力で障害物を持ち上げました。
(3)彼は驚異的な回復力を見せました。
「驚異的な」は文章表現に向いた言葉ですが、口頭で使っても問題ありません。
卓越した
「卓越した」は、「群を抜いてすぐれていること」「通常からかけ離れていること」などを表す言葉です。「抜群に」や「ずば抜けて」「桁違いに」といった言葉と同じ意味を持っており、他者と比べて腕前や技術などがすぐれている際に使われます。
「卓越した」の例文は以下の通りです。
【卓越したの例文】
(1)彼は卓越した思考能力の持ち主です。
(2)彼は外科医として卓越した技術を持っています。
(3)彼の卓越した才能が、多くの人に愛される音楽を生み出した。
感銘を受ける
「感銘を受ける」は、「忘れられないほど深く感じること」を表す言葉です。「銘」は金属や石に文章を刻みつけることを表しており、「感銘」は感動を忘れないように心に刻み込むという意味になります。
「感銘を受ける」の例文は以下の通りです。
【感銘を受けるの例文】
(1)AI技術に興味を持ったのは、彼の書籍に感銘を受けたからです。
(2)御施設の理念に感銘を受け、志望いたしました。
(3)利用者さんに対して丁寧に対応される先輩の姿を見て、感銘を受けました。
「感銘を受ける」は、目上の方の話を聞いたり助言をもらったりした際に、感動の気持ちを伝える言葉として使用するのが一般的です。就職・転職活動の志望動機などにも使えるフレーズなので、ぜひ覚えておいてください。
抜群
「抜群」は、「多くのなかで特にすぐれていること」「抜きん出ていること」を意味する言葉です。「すごい」はポジティブな表現にもネガティブな表現にも使えますが、「抜群」は肯定的な意味でのみ使います。そのため、「成績が抜群に悪かった」や「能力が抜群に劣る」といった使い方は適切ではありません。
「抜群」の例文は以下の通りです。
【抜群の例文】
(1)彼のカメラマンとしての技術は抜群です。
(2)彼は抜群の運動能力を持っています。
(3)チームで出し合ったアイデアのなかでも、彼のセンスは抜群でした。
敬服
「敬服」は、「感心して尊敬の念を抱くこと」を表す言葉で、相手の行動や能力、実績などに対して用いられます。感動や驚きだけでなく敬意も示せるのが、この言葉の特徴といえるでしょう。
「敬服」の例文は以下の通りです。
【敬服の例文】
(1)彼のリーダーシップには、敬服するばかりです。
(2)短期間で成果をあげた彼の能力に、私は敬服します。
(3)どんな仕事にも、前向きに取り組むあなたの姿勢に敬服します。
感服
「感服」は、「深く感心して尊重や尊敬の気持ちを抱くこと」を表す言葉です。
目上の相手・目下の相手どちらに対しても使えますが、「感服」には相手の行動や技術を評価する意味合いも含まれるため、目上に対しては使わないほうがよいとする考え方もあります。相手に合わせて、「感服」と「敬服」と使い分けましょう。
「感服」を使った例文を紹介します。
【感服の例文】
(1)あなたの勇気ある行動に感服しました。
(2)あなたの料理の腕前には感服します。
(3)どんな状況でも、前向きに乗り越えようとするあなたの姿勢には感服です。
壮大
「壮大」は、「非常に大きな」「とても立派な」という意味の言葉です。「非常にすぐれている」という意味も含んでいますが、基本的には規模を表す言葉なので使いどころに注意しましょう。
「壮大」を使った例文は以下の通りです。
【壮大の例文】
(1)私はこの場所から見る壮大な景色が好きです。
(2)私には誰にも話していない壮大な夢があります。
(3)創立10周年を祝う、壮大な祝賀式典が開催されました。
見事
「見事」とは、「見るだけの価値があるすばらしいこと」を表す言葉です。人の言動はもちろん、物事に対しても使えます。シンプルで意味が伝わりやすい言葉ですが、ややカジュアルな印象があり、公的な場にはふさわしくないと感じる方もいます。「すばらしい」と同様、シチュエーションや相手に合わせて、使い分けましょう。
「見事」の例文を紹介します。
【見事の例文】
(1)去年のカナダ旅行で見たオーロラは見事でした。
(2)きみのプレゼンテーションは見事だった。
(3)彼らは難しい業務を見事にやってのけた。
まとめ
「すごい」は、日常会話のなかでよく使われる表現ですが、利用者さんやご家族、他職種との会話では、より丁寧な言葉遣いが求められます。シチュエーションや相手によっては、「すばらしい」「感銘を受ける」「見事」などの表現に置き換えるのがよいでしょう。適切な言葉を選ぶことは、コミュニケーションをスムーズにするだけでなく、相手との信頼関係を築くきっかけにもなります。表現に迷ったときは、本記事で紹介した言い換え表現をお役立てください。
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