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仕事・スキル 介護施設・職場 2022/12/26

#デイサービス#気になるあの介護施設

「カジノ×介護」で楽しく通える!デイサービス・ラスベガスとは|気になるあの介護施設

取材・文/イージーゴー 01.jpg

デイサービス・ラスベガスでは、さまざまなカジノゲームを楽しめる

関東・中部地方を中心に22拠点を展開するデイサービス・ラスベガス。従来型のデイサービスとは異なり、カジノの要素を取り入れているのが特徴だ。「さまざまな形態のデイサービスが生まれれば、利用者の選択肢も広がる」と運営会社である日本シニアライフ株式会社 代表取締役社長の森薫(もり・かおる)氏は語る。その取り組みや利用者への効果などを紹介する。

1.なぜカジノ風デイサービスが誕生したのか?

デイサービス・ラスベガスは2013年に最初の店舗をオープンし、現在は関東・中部地方を中心に22拠点を展開している。月間平均1100名ほどの利用者を抱え、そのうちの7、8割が男性利用者だ。森氏によれば、一般的なデイサービスでは男性利用者の数は1、2割程度だというから、ラスベガスには多くの男性利用者が通っていることが分かる。

「以前従来型デイサービスの管理者だった時に、男性利用者の少なさに疑問を持ちました。ケアマネージャーさんと話をするなかで、実はデイサービスを必要とする男性も数多くいることを知りました。しかし特に男性のなかには『病院のような場所には行きたくない』とおっしゃる方や、介護を受けていることを周囲に知られたくない方が多く、また実際にデイサービスを利用されたとしても女性が多いなかでうまくコミュニケーションを取れない方もいらっしゃいました。従来のデイサービスには、男性が利用したくない理由が至るところに転がっていたんです」(森氏)

「どうしたら男性も含め、高齢者がデイサービスを利用したくなるのだろうか」。従来型のデイサービスに疑問を持っていた森氏に転機が訪れたのは、2012年のこと。医療保険や介護保険の存在しないアメリカの介護現場を視察した際、高齢者が生き生きと楽しそうに過ごしているのを目の当たりにしたのだ。

日本の高齢者は、自らすすんで介護施設を利用する印象が薄い反面、アメリカの高齢者は自分でリタイアメント・コミュニティ(退職した高齢者のみが暮らす街)を選んで暮らしている。森氏は「自分で選ぶ」ことが人生の楽しみにつながることを実感したという。

また同時に、ラスベガスのカジノにたくさんの高齢者が訪れ楽しんでいるのにも驚いたそうだ。「日本にも高齢者が楽しめる施設を作りたい」との気持ちから、翌年デイサービス・ラスベガスをオープンした。

日本シニアライフ株式会社 代表取締役社長 森薫氏

日本シニアライフ株式会社 代表取締役社長 森薫氏

2.全てが自由!ワクワクを感じられる、ラスベガスでの1日

ラスベガスは「デイサービスを利用したくない理由」を裏返して実現した施設だ。その特徴を紹介しよう。

見た目から楽しさを演出

まず内装にこだわり、見学に訪れた人が通ってみたくなるような、楽しい雰囲気を作った。また送迎車は黒塗りのワンボックスカーを使用し、ひと目見ただけではデイサービスのものと分からないよう工夫している。

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送迎車。一見しただけではデイサービスのものと分からない

マージャンやトランプゲームも!1日の過ごし方

そして一番の目玉は、レクリエーションと機能回復訓練だ。朝デイサービスに訪れた利用者は、10時頃一斉に機能訓練の体操「VEGA Stretch」をおこなう。BGMはアップテンポな最新の洋楽で、楽しく訓練に取り組める。またこの体操をおこなうと施設内通貨の「ベガス」が手に入り、さまざまなレクリエーションで使用できるようになるというのも、利用者のモチベーションを上げる工夫の一つだ。


機能訓練「VEGA Stretch」の様子

体操の後はレクリエーションの時間。ラスベガスの名の通り、レクリエーションはテーブルゲーム(マージャン、ブラックジャック)、パチンコ、カジノゲームを中心とした複数のゲームや映画、カラオケなどから自由に選べる。レクリエーションにはスタッフも参加しており、頭を使ってゲームに取り組みながら、自然と利用者同士やスタッフとのコミュニケーションも楽しめる。


マージャン卓を囲み、表情は真剣そのものだ

またレクリエーションの時間を使って入浴介助を受けることも可能だ。利用者当たり30分の枠が設けられ、ゆったりと入浴できると好評を博している。

昼食を挟んで再び機能訓練とレクリエーションの時間を設け、帰宅の時間となるのが1日の流れだ。それ以外に個別の相談や機能訓練もおこなっており、利用者たちは各々自由にラスベガスでの時間を楽しんでいるようだ。

豊富な昼食メニュー、自由に選べる!

そしてもう一つ特徴的なのが、昼食だ。ラスベガスでは、人生を充実させる秘訣として一人ひとりの選択を重視している。そのため昼食も利用者が自由に選べるよう、常に複数のメニューを用意している。

「麺類、丼物、カレー、焼きおにぎりと、8種類ほどのメニューを常備しています。ただし、トレードオフとして手作りではなく市販の冷凍食品です。ご利用者様も納得のうえですし、最近の冷凍食品はおいしいので、クレームは特にありません。ご利用者様のご要望に応じて、新しいメニューや宅配の弁当をご用意するなど柔軟に対応しており、大変喜んでいただけています」(森氏)

3.楽しいだけじゃない。要介護から自立した人も

利用者が楽しめる・選べることを重点に置いたラスベガスだが、生活機能の維持・向上といった面から見た効果はいかほどなのだろうか。

「ラスベガスのご利用者様は、要介護度の維持・改善率が2年後で82%と非常に高いのが特長です。これは、要介護度には実際の身体状態だけでなく、メンタル面も大きく影響を及ぼすため。ラスベガスに通っていただくうちに、どんどん気持ちが明るくなり元気になると、要介護度が下がることも多いんです。実際、要介護度が5から3に下がったり、要介護3の方が自立されたりといったケースもあります。また各種ゲームで数字の計算をおこなうのも、認知機能向上につながっています。計算ドリルと違って間違えても恥ずかしくないため、楽しく続けていただけています」(森氏)


楽しく、真剣に、カジノゲームで遊ぶ利用者たち

楽しく通えて、そのうえ効果もついてくる。いや、楽しいからこそ通い続けることができ、効果が得られるのだ。「ラスベガスに限らず、従来型とは異なるデイサービスがどんどん出てきて、従来型・新形態含めてご利用者様が選びやすい環境ができると良いな、と思います。業界全体で一緒に頑張りたいです」と森氏は締めくくった。

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