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仕事・スキル 介護資格 2021/11/26

登録販売者とは?仕事内容・給料相場・資格取得方法を解説!

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介護施設の利用者は、個人に応じた医薬品を使用していることも珍しくありません。介護職は医薬品の服用や塗布など医薬品の使用を補助することも多いため、医薬品の知識が身につく資格の取得を考えている人は多いのではないでしょうか。

当記事では、医薬品に関する知識を身につけられる資格である「登録販売者」について解説します。登録販売者の仕事内容や給料相場、登録販売者になるための方法や登録販売者の資格を取得するメリットを確認し、介護職としての活躍の場を広げましょう。

登録販売者とは?

「登録販売者」とは、調剤薬局やドラッグストアで風邪薬や鎮痛剤などの一般用医薬品(市販薬)を販売できる資格です。登録販売者の資格は2009年の薬事法改正・施行を機に「薬種商」から代わる形で新設され、薬剤師の負担軽減とともに一般用医薬品の活躍の場を広げることに貢献しています。

(出典:厚生労働省「一般用医薬品販売制度の改正について」

一般用医薬品は、第一類・第二類・第三類の3つに大きく分類されており、薬剤師はこれらすべてを、登録販売者は一般用医薬品の9割以上を占める第二類・第三類の販売が可能です。

(出典:厚生労働省「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則の一部を改正する省令の施行等について」

最近ではセルフメディケーションの考え方が社会に浸透しつつあり、消費者が一般用医薬品を積極的に利用する機会も増えてきました。登録販売者が勤務していれば、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどでも一般用医薬品を取り扱えるようになるため、登録販売者の資格は社会の需要にマッチした資格と言えるでしょう。

(出典:厚生労働省「登録販売者の資質向上のあり方について(提言)」

登録販売者と薬剤師・調剤薬局事務の違い

「登録販売者」や「薬剤師」「調剤薬局事務」は、同じような場所で働いていることも多いため、どのような違いがあるのか疑問に思っている人もいるでしょう。登録販売者と薬剤師・調剤薬局事務は、次のような相違点があります。

登録販売者と薬剤師の違い
登録販売者と薬剤師には、医薬品に関する業務に従事するという共通点がありますが、主とする業務内容が異なります。薬剤師は医薬品の調剤が主な仕事です。一方、登録販売者の主な仕事は医薬品の販売と接客となります。登録販売者は調剤業務ができないことに留意しましょう。

取り扱い可能な医薬品が異なる点も、登録販売者と薬剤師との相違点の1つです。薬剤師がすべての一般用医薬品を販売できることに対し、登録販売者が販売できる一般用医薬品は第二類・第三類医薬品のみとなります。
また、資格取得の受験資格や難易度にも違いがあり、薬剤師の資格は大学の薬学部(6年制)を卒業した上で薬剤師の国家試験に合格する必要があります。一方、登録販売者の資格試験は誰でも受験することが可能です。登録販売者の資格は「医薬品に関する知識を身につけたい」という社会人も取得を目指しやすい資格と言えます。
登録販売者と調剤薬局事務の違い
登録販売者の主な仕事は、医薬品の販売と接客です。一方、調剤薬局事務の主な仕事は次のとおりです。

・処方箋をもとに調剤報酬を計算する
・診療報酬請求書(レセプト)を月に1回作成し、健康保険の保険者に請求する
調剤薬局事務は、医薬品にまつわるお金に関係する業務を担当しています。登録販売者のように、接客を通して医薬品に関するアドバイスをしたり、医薬品に関する相談を受けたりすることはありません。

登録販売者は国家資格?

登録販売者の資格取得に興味がある人の中には、登録販売者が国家資格であるか気になる人もいるでしょう。「国家資格」に関する明確な定義がないため、登録販売者の資格が国家資格かどうか一概に断言できません。

しかし、厚生労働省などのホームページでは、登録販売者に関する制度の概要などが紹介されているという実績もあります。そのため、登録販売者の資格は「国が認定している公的資格」と考えられるでしょう。

(出典:厚生労働省「医薬品の販売制度」

登録販売者の活躍場所・仕事内容

登録販売者の知識や技能を発揮できる場所は多岐にわたりますが、主に「調剤薬局」「ドラッグストア」「コンビニエンスストア」「医療事務」といった職場で活躍しています。

登録販売者の主な勤務先について、仕事内容や働く際のポイントは以下のとおりです。

調剤薬局
調剤薬局における登録販売者の主な仕事内容は次のとおりです。

・一般用医薬品の販売
・お客さんへの一般用医薬品に関するアドバイス・情報提供・注意事項の説明
調剤薬局では、登録販売者は調剤補助・営業・調剤事務などとして薬剤師の業務をサポートします。近くに医療機関がある門前薬局の場合は、平日や土曜日(午前中)のみの勤務となることも多いため、ワークライフバランスを確保したい人にもおすすめです。
ドラッグストア
ドラッグストアは、登録販売者の就職先として最もメジャーな職場です。ドラッグストアでは、登録販売者は主に次のような仕事を担っています。

・一般用医薬品の販売
・お客さんへの一般用医薬品に関するアドバイス・情報提供・注意事項の説明
・商品の発注・在庫管理
・商品の品出し・売り場での陳列・レジ打ち対応
ドラッグストアは大手チェーン店も多く、比較的規模の大きな企業では従業員の福利厚生や研修制度も十分に整っています。キャリアアップの支援制度がある企業も多いため、スキルを磨きたい人にもおすすめです。
コンビニエンスストア
最近では、一般用医薬品を取り扱うコンビニエンスストアも増えています。コンビニエンスストアでは、登録販売者は一般用医薬品の販売やアドバイスを行う他、在庫管理やレジ打ち、店内清掃といった一般の店員と同様の業務もこなします。
コンビニエンスストアは地域に多数あるため、通勤しやすい場所での勤務も可能です。研修制度が整っていることも多く、安心して働くことができます。
医療事務
医療事務とは、医療機関や調剤薬局などで、患者さん・お客さんの受付や会計、診療報酬請求のためのレセプト作成などの業務を担う職業を指します。医薬品に関する知識をもち、医薬品に関するアドバイスも行える登録販売者は、医療機関や調剤薬局などでも重宝されるでしょう。
医療事務の場合、勤務時間は主に医療機関・調剤薬局の外来受付時間となります。自身のライフスタイルを重視し、仕事と家庭を両立したい人にもおすすめです。

登録販売者の仕事内容や勤務体系、研修制度などは勤務先によって異なります。それぞれの職場の特徴をふまえて求人を探しましょう。

(出典:厚生労働省「登録販売者に対する研修の実施について」

登録販売者の給料相場

登録販売者の資格取得を検討するにあたり、登録販売者がどのくらいの収入を得ているのか気になる人も多いのではないでしょうか。下記は、実際の求人を参考に算出した登録販売者の給料相場です。

【雇用形態別】登録販売者の給料相場
正社員 年収:約350万~500万円
契約社員 年収:約300万~450万円
パート・アルバイト 時給:約1,100~1,500円

(出典:マイナビ薬剤師

また、厚生労働省が発表した介護関連の職業における全年齢の平均年収は次のとおりです。

介護職員
(医療・福祉施設など)
ホームヘルパー
(訪問介護員)
ケアマネジャー
(介護支援専門員)
全体 約360万円 約356万円 約398万円
男性 約392万円 約383万円 約434万円
女性 約343万円 約350万円 約386万円

(出典:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」

登録販売者の給料相場が求人票に記載されている採用初年度の想定年収・目安月給であることをふまえると、登録販売者の給与水準は介護関連職よりやや高めであると考えられます。

介護職でも登録販売者の資格を取得することで、資格手当が上乗せされて昇給する場合もあるため、給与面での待遇向上を狙いたい人は検討するとよいでしょう。

登録販売者の求人状況

登録販売者の社会的なニーズは高く、薬剤師や登録販売者の求人を取り扱う「マイナビ薬剤師」では、全国で約8,500件もの登録販売者の求人があります。主な都市における登録販売者の求人は次のとおりです。

【主要都市別】登録販売者の求人状況
北海道 約385件
東京都 約1,091件
愛知県 約361件
大阪府 約505件
福岡県 約163件

(出典:マイナビ薬剤師

登録販売者は契約社員やパート・アルバイトの求人もありますが、正社員の求人数が圧倒的に多いという特徴があります。

契約社員やパート・アルバイトの求人には未経験歓迎の求人が多く、まずは契約社員やパート・アルバイトとして働き、経験を積んで正社員として働くことも十分に可能です。

登録販売者になるためには?

調剤薬局やドラッグストア、コンビニエンスストアなど幅広い場所で活躍できる登録販売者ですが、登録販売者になるためには以下のステップをふむ必要があります。

■登録販売者として働くために必要なステップ

(1)各都道府県で年1回行われている「登録販売者試験」を受験し試験合格する
(2)各都道府県(勤務地)における「販売従事登録」を行う

それでは、それぞれのステップでは具体的にどのようなことを行う必要があるのでしょうか。ここでは、登録販売者試験や販売従事登録に関する詳しい情報を紹介します。

【STEP1】登録販売者試験に合格する

登録販売者の資格を取得するためには、各都道府県で行われる「登録販売者試験」に合格する必要があります。登録販売者試験は学歴や実務経験の条件を問わず受験可能ですが、都道府県によって受験願書を提出する期日・期間や試験日、受験料が異なるため、受験案内を事前に熟読しましょう。

登録販売者試験の概要は下記のとおりです。

■登録販売者試験の概要

試験の実施回数 年1回(必要に応じて年に複数回行われる場合もある)
試験方法 筆記試験(合計120問・240分間)
試験項目・試験内容
(各項目の問題数・時間配分)
(1)医薬品に共通する特性と基本的な知識(20問・40分)
(2)人体の働きと医薬品(20問・40分)
(3)主な医薬品とその作用(40問・80分)
(4)薬事関係法規・制度(20問・40分)
(5)医薬品の適正使用・安全対策(20問・40分)
出題範囲(試験範囲) 「試験問題作成の手引き」および「例題」に準拠する
受験料(2021年度) 【東京都】13,600円
【関西広域連合】12,800円

(出典:厚生労働省「登録販売者試験実施要領」

合格基準は都道府県によって異なりますが、全体で概ね7割以上・各試験項目で一定以上の正解率を満たせば合格となる場合がほとんどです。2020年度の合格率は30.1~58.1%と都道府県によってバラつきがあり、全国平均は41.5%となっています。資格取得のための勉強など受験対策をした上で受験に臨むことが重要です。

(出典:厚生労働省「令和2年度登録販売者試験実施状況」

【STEP2】販売従事登録を行い実務経験を積む

登録販売者試験に合格後、登録販売者として就業するためには、勤務先の所在地・住所を管轄する各都道府県で販売従事登録を行う必要があります。販売従事登録に必要な書類と送付先を確認した上で、所定の方法で申請を行いましょう。

■販売従事登録に必要な提出書類など

登録販売者販売従事登録申請書
戸籍謄本または戸籍抄本・戸籍記載事項証明書の写し
登録販売者試験の合格通知書
医師による診断書
雇用証明書など雇用関係書類
登録手数料

販売従事登録後は登録販売者としての勤務が可能となります。しかし、未経験者は「研修中」のような立場であり、すぐに1人で医薬品を販売できるわけではありません。

自分1人で医薬品を販売できる「管理者要件」を満たすためには、薬剤師や登録販売者の管理指導を受けながら、直近5年間で通算2年以上の実務経験をこなす必要があります。また、販売従事者として独り立ちするためには、規定の業務経験を経ることで発行される「実務従事証明書」を都道府県に提出する必要があることを覚えておきましょう。

(出典:厚生労働省「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則の一部を改正する省令の施行等について」

介護職が登録販売者の資格を取得するメリット

介護職が取得にチャレンジできる介護福祉関連・医療関連の資格はいくつかありますが、その中でも登録販売者の資格を取得することにはさまざまな魅力があります。

介護職が登録販売者の資格制度を活用する主なメリットは、以下の2つです。

要介護者・要介護者の家族からの信頼度が増す
介護施設を利用する人の多くは、病気やケガを治療したり、持病と付き合っていくための医薬品を使用したりしています。介護職が登録販売者の資格を取得することで「医薬品に関する専門知識があるスタッフ」と認識されるため、要介護者・要介護者の家族からの信頼が高まるでしょう。また、職場の同僚からの信用度アップも期待できます。
キャリアや職場の選択肢が広がる
介護職が登録販売者の資格を取得することは、キャリアや職場の選択肢が広がることにつながります。介護職と登録販売者を所持していれば、転職時の評価も高まるでしょう。なお、登録販売者としてのキャリアを積むことで、「店舗管理者」といった店舗運営・マネジメントを行う立場へと成長することも可能です。

介護職が登録販売者の資格を取得することには、「介護職として医薬品の知識を深める」「自身のキャリアの選択肢を広げる」といったメリットがあります。登録販売者試験は誰でも受験できるため、医薬品に興味がある人はぜひチャレンジしてみましょう。

まとめ

「登録販売者」とは、2019年の改正薬事法によって新設された、市販の一般用医薬品のうち第二類・第三類を販売できる資格のことです。登録販売者の活躍の場は幅広く、一般的な介護職より給与水準が高い正社員求人も多いため、キャリアアップや収入アップを期待できます。

登録販売者の資格を取得するためには、登録販売者試験に合格する必要がありますが、試験は誰でも受験することが可能です。介護職として医薬品の知識を身につけたい人や、キャリアの幅を拡大したい人は、資格試験対策を講じた上でチャレンジしてみましょう。

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