Produce by マイナビ介護職 マイナビ介護職

介護の未来ラボ -根を張って未来へ伸びる-

仕事・スキル 介護士の給料と年収 2020/05/28

#たんたん#インタビュー#働き方#副業#給料

月収15万円だった介護士が副業プラスで月収100万円超えに「介護士×ブロガーという生き方」|たんたん(深井竜次さん)に聞く(1)

文/佐野勝大 interview_20200528_3_01.jpg

ノートパソコンを片手に笑顔のたんたんさん

介護士の仕事とブログ執筆の副業で、今注目を集めている人がいます。それが、「たんたん」こと深井竜次さん(26歳、以下たんたんさん)。介護士と『介護士働き方コム』というブログの運営を両立し、ブログだけで月100万円以上を稼ぐ月もあるという介護士ブロガーの生き方や考え方をご紹介します。

当初月収15万円。介護施設夜勤専従の派遣職員として働きながら、ブロガーとして活動

正規職員だった時の働き方について説明するたんたんさん

正規職員だった時の働き方について説明するたんたんさん

保育士の仕事を10カ月で辞めて介護士に転職し、地元・島根の特別養護老人ホームなど介護施設で正職員として働いていたたんたんさん。月給は手取り15万円で、将来に対して大きな不安を抱いていました。「介護の仕事は続けたいけれど、このままだと生活を安定させるのは難しい」。そう考えた彼は、副業でブログを始めることを思いついたといいます。

「もともと文章を書くことが好きだったこともあって、日記的な内容を発信することにしました。けれども、そう簡単に稼げるほど世の中は甘くありません。当時のブログでの収入は、月1~2万円程度でした」(たんたんさん・以下同)

このままではマズイと思ったたんたんさんは、思いきった行動に出ます。上京して家賃月3万5000円のシェアハウスで暮らしながら、都内の有料老人ホームで夜勤専従の派遣職員として働き始めたのです。24歳頃のことでした。

「同時に、ブログを介護士の働き方に特化した内容へと変更しました。夜勤専従の派遣職員という働き方を選んだ理由は、ブログに集中できる時間を増やすためです。ちなみに、東京で働こうと思った理由は、地元よりも高収入が得られると思ったから。実際、島根にいた頃よりも月給は10万円もアップしました」

以来、たんたんさんは『介護士働き方コム』というブログで、自身の経験や周囲の悩みなどをもとに、介護士に役立つ情報を毎日発信するようになります。そして、そこに介護職の人材紹介や派遣会社のアフィリエイト(成功報酬型)広告を載せることで、ブログでの収入が次第に増えていきました。

「2018年4月にターゲットを介護士に絞ったブログに変えてから、4~5カ月後には本業以上の収入を得られるようになりました」

ほぼ毎日更新し続け、ブログでの収入が月100万円を突破

空き時間は自分のブログをチェック

空き時間は自分のブログをチェック

25歳で島根に戻り、派遣職員として地元の介護老人保健施設に夜勤専従で月8回勤務。たんたんさんは再び、月給手取り15万円の介護士生活に戻りました。ただ、ブロガーとしての副収入があることが、以前との大きな違いです。

「午後5時から翌日の午前10時までの夜勤をこなして、それ以外はブログに時間を費やすという日々を送っています。ほぼ毎日更新し続けた結果、2019年3月に初めてブログでの月収が100万円を突破しました。最高で、月160万円を稼いだこともあります」

介護士ブロガーとして、高収入を手にするようになっても、たんたんさんは以前と変わらず質素な生活を続けています。

「もともと物欲があまりないので、ブログを始める前と今とで生活スタイルはそれほど変わっていません。ちなみに、毎月の生活費は8万3000円ほどです。ただ、以前よりも自己投資にはお金をかけるようになりました。人気ブロガーのセミナーへの参加や書籍の購入が、その一例。また、身体にいい食事を心がけるようになったほか、定期的に歯医者に通うようになるなど、健康を意識する余裕も生まれました」

「介護×ブログ」という独自のアイデアで、介護士の現状を打破

たんたんさんのブログには、「介護士の人間関係」「介護職員の人権について」「利用者の暴力・暴言・セクハラ」といった、介護士の悩みをテーマにした記事がたくさんあります。ほかにも、「介護士の給料の問題について」「いい介護施設で働くために」「ブラック施設の特徴」「介護夜勤のススメ」など、介護士が気になっているホットな話題が満載。同じ介護士という立場からの情報発信ということもあって、多くの共感を呼んでいます。

「介護士ブロガー」という珍しい働き方が話題となり、2019年6月にはそのユニークなライフスタイルが大手の新聞で紹介されました。職場の人から「新聞記事を見たよ」と言われるなど、身近なところでも反響があったそうです。さらに8月、その記事内容が大手ポータルサイトのニュースに取り上げられると、世間的にも大きな注目を集めました。

「ニュースがきっかけで大手出版社の編集者の目にとまり、本(『月収15万円だった現役介護士の僕が月収100万円になった幸せな働き方』/KADOKAWA)を出版することにもなりました。低所得者の人がいかに人生を逆転するのかについてまとめた、幸せに生きていくための方法論や考え方を紹介するというもの。現在、 そちらに関連した仕事のために、一時的に介護の仕事を休んでいます」

「収入が低い」「なかなか休めない」など、現状について多くの不満を抱えている介護士は少なくありません。そういった状況を、「介護×ブログ」という独自のアイデアで、打破することに成功したたんたんさん。彼の挑戦は、何事も自分次第で変えていけるということを、私たちに教えてくれます。

(2020年4月現在)

>>たんたんさんインタビューその2へ続く

スピード転職情報収集だけでもOK

マイナビ介護職は、あなたの転職をしっかりサポート!介護職専任のキャリアアドバイザーがカウンセリングを行います。

はじめての転職で何から進めるべきかわからない、求人だけ見てみたい、そもそも転職活動をするか迷っている場合でも、キャリアアドバイザーがアドバイスいたします。

完全無料:アドバイザーに相談する

最新コラムなどをいち早くお届け!
公式LINEを友だちに追加する

お役立ち情報を配信中!
X(旧Twitter)公式アカウントをフォローする

介護職向けニュースを日々配信中!
公式Facebookをチェックする

SNSシェア

たんたん(深井竜次)

介護士ブロガー

1994年生まれ。保育士から介護士に転職ののち、特養・ユニット・ショート・有料の介護施設での経験を生かして情報発信を行なう。介護士と副業のブログで月収100万円を超えた経験談を発表し介護業界で注目される。介護現場の現実を踏まえた率直な意見で知られている。

たんたんの執筆・監修記事

介護の仕事・スキルの関連記事

  • 介護士の常識

    2024/09/20

  • 介護現場で役立つポジショニングとは?目的や必要性、ポイントや注意点を解説

  • 文/中村 楓(介護支援専門員・介護福祉士・介護コラムニスト)
  • 介護職のスキルアップ

    2024/09/13

  • 介護職員向け研修の感想文の例文を紹介!書き方のポイントや注意点を解説

  • 文/山本史子(介護福祉士)
  • 介護士の常識

    2024/09/12

  • 冬の季語と有名な俳句を紹介|季語の意味や使用する時期も

  • 構成・文/介護のみらいラボ編集部
もっと見る