介護施設で使える100均グッズ!現役介護職のおすすめアイテム
文:鹿賀大資 介護福祉士・ライター
そこで今回は介護施設の現役職員が、実際に職場で使用中の地味に使える100均アイテムを5つご紹介します。職員がおすすめする100均アイテムの理由や、意外な有効活用術、介護施設向けのアレンジ方法や選び方、使用例なども解説しました。
介護現場で使用中 指の替わりにS字フックを新型コロナウイルス対策として活用

S字フック
100均の定番アイテムといえるS字フックが、介護施設などで新型コロナウイルスの感染症対策として活用できます。S字フックの選び方や実用例を見ていきましょう。
エレベーターのボタンをS字フックで押して手の接触を回避
不特定多数の人が利用するエレベーターでは、密閉空間もさることながら、階数を指定するボタンの接触にも注意したいものです。そんなとき、S字フックをアレンジすれば、ボタンを押す際の代用アイテムに。
アレンジ方法は、S字のカーブしている部分を手で内側に曲げるだけです。従来の丸部分の面積を狭め、ボタンが押しやすい仕様にアレンジします。使い方は、曲げていない方のS字を持って、調整したS字をボタンに当てるだけ。力を入れずに、簡単にボタンが押せます。
S字フックの選び方は?
S字フックの種類は、スチールタイプかつコンパクトなものがベストです。一口にスチールといっても多数あるため、細身で柔らかいタイプを選ぶと、曲げるときに手を痛めることもありません。
また携帯しやすい小さ目のサイズを選ぶのもポイントです。先端に保護カバーがあるものなら、安全に持ち運びできます。先端がむき出しのものだと、取る際に手を傷つけたり、ご利用者様にけがをさせてしまったりするリスクがありますからね。
ちなみに、アレンジしたS字フックは暗証番号キーを押す場合にも代用できます。その際のコツは、S字のカーブ部分をさらに狭めること。暗証番号キーはボタンが小さいことが多いため、カーブを狭めた方が押しやすくなります。
電気のスイッチを押す、使用済ティッシュペーパーを挟んで捨てる、カーテンを引くなど応用法は色々です。
施設ご利用者の必要な薬が一目瞭然!カレンダーポケットを与薬入れに活用

カレンダーポケット
ご利用者の薬を仕分ける際に、箱型のケースを使用している介護施設は多いかと思います。100均アイテムのカレンダーポケットを使えば、場所も取らず、スッキリと収納できてとっても便利です。
カレンダーポケットで薬を仕分けることで、従来の箱型ケースのように場所を取らないというメリットがあります。「壁にかけられるので、その日に与薬が一目瞭然」と重宝されている介護施設は少なくないようです。
カレンダーポケットを選ぶ際は、日付を振っていない無地のものがおすすめです。ポケットの上のスペースに、紙を差し込んだりテープライターなどで「朝」「昼」「夜」「ねる前」などと記載しておき、1週間から10日スパンで更新する使い方がわかりやすいでしょう。
ご利用者の薬量が多い場合は、箱型と併用するのも1つの手です。それでも、従来の箱型オンリーだった状況と比べると、かなり省スペースになるはずです。
手洗い回数が倍になった介護職にこそ プチプラなハンドクリームが必要

ハンドクリーム
介護職という仕事柄、手荒れに悩む方もいらっしゃるでしょう。最近では新型コロナウイルスの影響で、手洗いの励行も以前に増して厳しくなりました。手荒れしやすく、特にハンドクリームの使用頻度が高いという人におすすめなのが、100均のハンドクリームです。
何といっても抜群のコスパが魅力!
手洗いや消毒をする機会が頻繁にある介護施設では「手荒れが酷くなる」という職員の声が後を絶ちません。保湿ができるハンドクリームは欠かせない日常アイテムですよね。
とはいえ、ドラッグストアなどで購入すると、安価なものでも数百円はします。100均のハンドクリームなら、費用を大幅に抑えられます。以前は主にドラッグストアのハンドクリームを購入していたある職員によると、
「ドラッグストアでハンドクリームを買うと、安くてもワンコイン(500円)前後。頻繁に購入するので結構な出費でした。試しに100均のハンドクリームを使ってみたのですが、特に効果の違いなどは感じられません。それなら100均の方がお得です」
とのことです。
100均のハンドクリームは、香り付きのものや、美容効果があるとされている成分を配合しているアイテムもあり、種類も豊富。体質や好みにもよりますが、一度、試してみる価値はありそうですね。
おしゃれなデザインと使い勝手が魅力のジッパーバッグ

カラフルなジッパーバッグ
見た目がカラフルなジッパーバッグは、特に女性から「可愛くて便利」と評判の旬な100均グッズです。仕事で持ち歩く介護職員も多く、「ちょっとした防水効果も期待できる」小物入れとして大活躍です。
可愛い見た目はもちろん、持ち運びしやすいコンパクトなサイズ感も、このジッパーバッグの特徴です。従来のジッパー袋といえば、調理などに用いる薄くて無地のタイプが主流でしたが、100均のものはそれとは一線を画します。
基本はクリアタイプ調でありながら、動物や果物、各種キャラクターなどがデザインされていて、従来のジッパー袋より厚手です。
それでいて、中身が見えやすく、ビニール製なので中身が濡れにくいメリットも備えています。介護施設では、入浴介助の際に携帯している職員が多いようです。50代の女性介護職員は
「私は小銭入れとして使っています。布型のポーチと比較すると防水で、勤務中でもお札が汗で濡れないから助かっています。若い女性職員から勧められ、そのカワイイ見た目に、すぐ100均に向かったほどです。やっぱり若い女子の間で人気ですが、今は私たち世代にも浸透しています。幅広い年代の女性職員が持っているので、ウチではちょっとしたブームですね」
と言います。職員同士の会話が広がるきっかけにもなるかもしれません。
夏場にマストな保冷グッズは首にかけられるタイプが介護職におすすめ

枚数が勝負のタオルや保冷タオル
介護職の暑さ対策におすすめなのは、タオル感覚で首にかけられる保冷アイテム。ただ首にかけておくタイプと、マジックテープで固定できるマフラータイプの2種類があります。
水で濡らすだけ!手軽に使えるタオルタイプ
タオルタイプは水で濡らした後、よく絞ってから使います。冷感素材が使用されており、首にかけると一瞬にして「ひんやり、冷たい」と感じられるのが特徴です。持続時間は場所や人によりますが、1時間程度が目安でしょう。冷たさが感じられなくなったら、再び水に濡らして手軽に使えます。
熱中症+汗っかき対策に便利なマフラータイプ
一方、複数のポケットに保冷剤を入れて使うのが、マフラータイプです。保冷剤は柔らかいジェルタイプのものを選ぶとよいでしょう。氷のような固いものだと、首を痛めてしまう可能性があります。冷たさと持続時間は、タオルタイプ以上。特に入浴介助の際、熱中症対策として活用する介護職員が多いようです。動きが多い仕事で活躍できそうですね。
これら2つのタイプに共通する点は、首にかけた状態で適度な清涼感を味わいながら仕事ができること。また、首元を冷やすことで、汗も出にくくなるといわれています。汗っかきの人はもちろん、何度もタオルで額の汗を拭うのが面倒という人にもおすすめです。
まとめ
100均アイテムでも介護の仕事に役立つものは、たくさんあります。また、気軽に購入でき、本来の使用目的とは別の使い方ができるのも100均アイテムの魅力です。あなたが働く介護施設でも、今回の有効活用術などを取り入れてみてはいかがでしょうか。
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