介護職のための「読むサプリ」(1)落ち込んだとき、仕事が辛いとき、新しい一歩が踏み出せないときの名言集
文:佐野勝大 編集者・ライターたまには名言を読み直して、心の栄養を
どんな仕事にも悩みはつきもの。特に介護職では、利用者さんとコミュニケーションがうまく取れずに落ち込んでしまうことや、職場で辛いことがあって、悩んでしまうこともあるのではないでしょうか。また、「新たな一歩を踏み出したい!」と転職などを考えている人もいるでしょう。そんな、悩み、迷える介護職の方に心の栄養として「読むサプリ」をご提供。背中を押してくれるような名言を集めました。
「ご利用者とコミュニケーションがうまく取れずに落ち込んだとき」に効く名言
介護の仕事は、「究極の接客業」と言われるほど、人と密に接する機会が多い仕事。ご利用者とのコミュニケーションで悩むこともあるはず。そんなときに、勇気を与えてくれる言葉を紹介しましょう。
□1.
「 人間は、
努力する限り、
迷うものだ 」
――ゲーテ
(『ゲーテ一日一言』海竜社より)
詩人や劇作家として活躍した、ゲーテの代表的な戯曲『ファウスト』に登場する一言。迷ったり悩んだりするのは、仕事を頑張っている証しだと思えれば、前に進む力がわいてくるかもしれません。
□2.
「あまりうちとけ過ぎる人間は
尊敬を失いますし、
気やすい人間はばかにされますし、
むやみに熱意を見せる人間は
いい食いものにされます」
――バルザック
(『谷間のゆり』岩波書店より)
人間関係には、程よい距離感が必要だと考えさせられる言葉。ご利用者との関係性を保てるよう、要望をすべて叶えるのではなく、ある程度線引きも必要なのかもしれませんね。
□3.
「間違えたっていいじゃない。
機械じゃないんだから」
――フジ子・ヘミング
(『フジ子・ヘミングの「魂の言葉」』清流出版より)
世界を股にかけて活躍する、クラシックピアノの偉才の名言です。人間なんだから、失敗して当たり前。そう認めてくれる彼女の言葉は、落ち込んだ心を明るく照らしてくれるでしょう。
□4.
「過ちて改めざるを、
これ過ちという」
――孔子
(『論語』岩波書店より)
儒教の祖として知られる孔子の言葉で、「過ちを犯した後に、それを反省しないでいることが本当の過ちである」という意味。落ち込んで終わるのではなく、反省して次に活かすことができれば、失敗は失敗ではなくなるのです。
□5.
「概して人は、見えることについて悩むよりも、
見えないことについて多く悩むものだ」
――ユリウス・カエサル
(出典不明)
共和政ローマの政治家・軍人で後のローマ帝国の基礎を作ったカエサルが遺した、有名な言葉のひとつ。古代ローマの英雄でさえも、私たちと同様に見えないことについて悩みを抱えていたことを知れば、少しは気が楽になるのではないでしょうか。
□6.
「相手のテンポを大事にする」
――阿川佐和子
(『聞く力―心をひらく35のヒント』文藝春秋より)
人気エッセイストが、週刊誌の名物連載対談などを通して身につけたコミュニケーションスキルがこちら。ご利用者との接し方を振り返ってみてはいかがでしょう。
介護の現場には、さまざまな性格のご利用者がおり、いつでも誰にでもパーフェクトに接することは難しいもの。落ち込んだときこそ成長のチャンスと捉え、気持ちを切り替えて前向きに頑張りましょう。
「仕事が辛くて『続けられないかも......』と思ったとき」に効く名言
精神的な所では職場の複雑な人間関係や、ご利用者のご逝去。肉体的には入浴介助や車イスからベッドへの移乗など、介護職は心身ともに時にはハードな仕事。続けるのは難しいと感じてしまうこともあるでしょう。そんな時に読みたい言葉をピックアップしました。
□1.
「嫌な時はなぁ! 逃げたっていいんだよ!」
――ONE(霊幻新隆のセリフ)
(『モブサイコ100 6巻』小学館より)
文化庁メディア芸術祭推薦アニメ、小学館漫画賞受賞作の超能力アクションマンガ「モブサイコ100」。その主人公・モブの師匠 霊幻新隆が、弟子の身を案じて放った一言です。逃げるのは、時に決して悪いことではなく、心身を守る大切な手段。我慢し続けたら自分が壊れてしまうような時は、逃げたっていいんです。
□2.
「君は、自分で思っているよりも、
勇敢で、強くて、賢いんだ」
――A.A.ミルン(プーさんのセリフ)
(『くまのプーさん』岩波書店より)
誰もが知っているあのキャラクターのセリフ。落ち込んだ心を癒し、励ましてくれるような温かい一言です。
□3.
「『出来ない』という言葉を
安易に言ってはならない。
その瞬間から努力が止まる」
――孫 正義
(本人のtwitterより)
一代で巨大企業グループを築き上げたビジネスパーソンの言葉ゆえに、説得力があります。「あきらめずに、もう少し続けてみよう」という気持ちを呼び覚ましてくれます。
□4.
「最大の名誉は
決して倒れないことではない。
倒れるたびに
起き上がることである」
――孔子
(『論語』岩波書店より)
失敗は誰もが経験するもの。失敗してしまったことで落ち込むよりも、そこから立ち上がれる粘り強さや前向きさを大切にしていきましょう。
□5.
「正しい者は七たび倒れても、
また起き上がる」
――キリスト
(『旧約聖書』より)
ユダヤ教やキリスト教の聖典『旧約聖書』に記されている言葉。日本のことわざ「七転び八起き」と同じで、何度挫折しそうになっても立ち上がることが大切だということを教えてくれます。
□6.
「神は辛抱強い者を助ける」
――ムハンマド
(『コーラン』より)
預言者・ムハンマドの言葉を口伝したとされる、イスラム教の聖典『コーラン』の一節。辛くても辛抱強く努力を続けていれば、いつか道が拓けるという希望をもたせてくれる言葉です。
□7.
「苦行に意味はない」
――ブッダ
(出典不明)
本質をついているようなブッダの一言。せっかく何かをするなら、苦しみながらではなく、成長を実感したり、楽しみながら続ける工夫を考えてみませんか。
□8.
「精神を思う存分働かせたいと願うなら、
体の健康に留意することだ」
――ルネ・デカルト
(出典不明)
「合理主義哲学の祖」と言われている、デカルトの言葉。あなたのその悩みは、健康を意識することで意外にも解決できるかもしれません。この機会に、睡眠や食事を見直してみてはいかがでしょうか。
□9.
「『これがどん底』」などといえるあいだは
ほんとうのどん底ではないのだ」
――ウィリアム・シェイクスピア
(『リア王』より)
思わずうなる衝撃の一言です。歴史的な劇作家、シェイクスピアが描いた悲劇『リア王』。本当のどん底にいる間は、自身の状況を振り返る余裕もないでしょう。「つらい」「どん底だ」と客観視できている間は、まだ大丈夫なのかもしれません。とはいえ、そう思うまで追い詰められたら、早めに職場や病院、家族に相談したほうがいい気がします。
辛いことに真正面から挑んで克服するのか、切り替えて別の道に進むのかは人それぞれです。どちらが正しいということではありません。ご紹介した名言を参考に、自分の中の正解を探ってみてはいかがでしょうか。
「なかなか新しい一歩が踏み出せないとき」に効く名言
新しいことにチャレンジするときは、誰しも不安になるもの。不安を吹き飛ばし、勇気を与えてくれる名言をご紹介します。
□1.
「月に行こうという目標があったから、
アポロは月に行けた。
飛行機を改良した結果、
月に行けたわけではない」
――三木谷浩史
(『成功の法則92ヶ条』幻冬舎より)
目的を達成するためには、技術や手段も然り、「叶えたい」という本人の意思が必要。たとえ無謀だと思っても、諦めずに目標へ向かって進んでいきましょう。
□2.
「頭で考えるだけのことは、
何もしないのと同じである」
――宇野千代
(『行動することが生きることである』集英社より)
大正から平成まで、長きにわたって活躍した小説家の名言。行動の大切さを教えてくれます。思いきって最初の一歩を踏み出せば、きっと新たな道が拓けるでしょう。
□3.
「人生のリセットは
何度でもできる。
でも自分でないとできない」
――林真理子
(『野心のすすめ』講談社より)
強く生きる女性の姿を描き続けてきた作家、林真理子さん。人生は自分の意思でコントロールできる、自分次第でいつでも変われると、前を向けそうな言葉です。
□4.
「あたしが何かをやるときの基準は、
絶対に世間の反応なんかじゃないわ」
――マドンナ(ミュージシャン)
(『マドンナ語録―時代を生き抜く女の言葉』ブルース・インターアクションズより
アメリカを代表する女性ミュージシャンの言葉。
周囲の目線は気にせず、ひたむきに人生を歩んできたことが伝わってきます。
□5.
「向き不向きではなく、
これだと思う仕事を
一生継続することが何より大事だ」
――柳井正
(『プロ論。』徳間書店より)
「ユニクロ」「GU」などを運営する、衣料品大手「ファーストリテイリング」を築いた実業家の言葉。「この仕事がしたい」と思える機会は人生でそうあるものではありません。挑戦したいと思えた今こそが、チャンスかもしれませんよ。
□6.
「たとえ百人の専門家が、
「あなたには才能がない」と言ったとしても、
その人たち全員が間違っているかもしれないじゃないですか」
――マリリン・モンロー
(『心に「ガツン」と刺さる! ホンネの金言1240』西東社編集部 編集より)
20世紀を代表するアメリカの女優、マリリン・モンロー。たとえ周囲の人間に反対されたとしても、自分が決めた道を突き進むことの大切さを教えてくれる言葉から、彼女の生き様が想像できます。
□7.
「自分が好きでないことはすべて反対。
つまり好きだと思うことによって、
私は自分の人生を切り開いてきた」
――ココ・シャネル
(映画『ココ・シャネル』より)
世界的に有名なファッションデザイナー、ココ・シャネルの言葉。日々の中で、自分の意思を主張する機会が減っている方も多いのではないでしょうか。そんなときこそ、「好き」「やりたい」といった、自分の純粋な気持ちを大切にして行動してみては。
□8.
「そもそもあなたは
リスクを恐れるほど、
何かを持っているの?
ないでしょ。
持たざるモノが
何を怖がる必要があるのだ」
――堀江貴文
(『堀江貴文 人生を変える言葉』宝島社より)
我が道を行く、経験豊富な実業家からの強烈なメッセージ。挑戦にはリスクがつきもの。けれども、自分が「持たざるモノ」だと思えば、挑戦の原動力が生まれるでしょう。
□9.
「万事に先立ち、
まず汝自身を尊敬せよ」
――ピタゴラス
古代ギリシアの数学者・哲学者が遺したとされる、有名な言葉。新しいことを始めるときに大切なのは、自信をもつこと。そのためにも、自分を賞賛する気持ちを持ちたいものです。
「今と違う世界に飛び込みたい」と考えている人は、ぜひ自分の将来を考えるヒントとして、参考にしてみてはいかがでしょうか。
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