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職場・悩み 介護職のお悩み 2020/06/16

#ご利用者#たんたん#コミニュケーション#人間関係#悩み

介護の悩み相談 第2回 ご利用者のご家族に特別対応を迫られて困っています

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質問:ご利用者が「施設のご飯がおいしくない」といったことがきっかけで、ご家族からの要望がエスカレートし、常時ご家族の持ち込み食材で調理してほしいと言われて困っています

介護士として働いているのですが、利用者様の家族とどのように関わればいいのか困っています。先日「施設のご飯が美味しくないと母が言っていた」という話を伺いました。

その後、徐々に「この味付けは母が嫌い」「母は家ではもっといいものを食べていた」「私が持ってきた素材で調理してくれないか?」など要求はエスカレートしてきました。

そのことを上司に相談した所「調理部も少ないお金で精一杯美味しいものを作っているから、これ以上は厳しい」と言われました。
このような板挟みになってしまった場合、ご家族にはどうお伝えすればいいのでしょうか?

答え:施設長など、権限があってご家族が納得するような上司から、丁寧に説明してもらい、ご要望の代わりに何ができるか施設側から提案する

ご家族からしても施設に預けている利用者様は大切な存在であって、その大切な人の要望は出来るだけ叶えてあげたいと思っています。
しかし介護施設や介護士からしても叶えてあげたいと思っていても、出来ることにも限界があります。

なので、施設の中でも権限を持っている人にお願いをして「出来ること」と「出来ないこと」をしっかり伝えていただくことが大事です。要求が過剰になっていくのは仕方がないことではあるのですが、事前に細かく説明をしてご家族の疑問や分からないことを解消することである程度のトラブルは防ぐことができます。

また、要求に全部答えることは出来なくても「家から持ってこられた食事を提供することなら可能」などの別の解決策を一緒に探していくことも出来ます。

基本的にご家族とのコミュニケーションは介護職員ひとりで解決しようとしない方がいいと思います。1回話を受けたら上司に報告をして対応を検討して話がまとまったら家族様に伝えるようにした方がいいです。施設としてその家族様の要望に対応することになるので、自分の独断で判断をしない方がいいと思います。

持っておく意識としては「ひとつの家族様からの要望にひとりで対応しない」ということです。このページでは「介護士が利用と様の家族とのコミュニケーション」に関して書いているのですけど、介護士個人ではなくてチームとしてどう関わるのか?ということを意識した方がいいと思います。

また「要求の受け方」に関してもひとつ工夫してもいいと思います。それは施設に対してして欲しいことがあった際に「介護士に直接伝えないように窓口を別に用意する」ということです。
介護士側も非常に忙しいことがあるとご家族からの要望を受けられる状態ではないことが多いです。なので要望を受け付ける窓口(電話・webのお問い合わせなど)で要望を受ける場所を用意して、その要望を後日会議で検討するようにした方がいいと思います。

介護士とご家族が直接コミュニケーションをするのも大事なことかもしれませんが、ワンクッションを置くことで介護士の負担軽減にもなりますし、即答を求められないので後日にじっくり考えて結論を出すことができます。
忙しい状態で直接対応するので「あの介護士は感じが悪かった」みたいな新たな苦情につながります。

介護士とご利用者のご家族との信頼関係の問題には以下の要因がある

  • 『介護士のスキルが低くて信用してもらえない』
  • 『介護士と家族との人間性の相性が合わない』
  • 『家族側が多くの不安を持って施設を利用している』

「介護士のスキルが低いことで信頼してもらえない」ということに関しては介護士個人の努力でなんとかできる範囲ではあるので、経験を積んで知識やスキルを得ることで信用を得ることができる可能性がある

「介護士と家族との相性が悪い」ということに関してはスキル関係なく「生理的に無理」という家族の個人的な感情で、介護士の働きかけで解消できるものではないので、「他の職員に対応してもらう」ということをした方がいいです。

「不安を持って施設を利用している」ということに関しては、入所したての利用者様の家族に多いケースです。なので面会時に日頃の様子を細かく報告をしたり等積極的にコミュニケーションをとる意識はした方がいいです。時間が解決してくれることもありますので、長い目を持って関わり続けることが大事です。

また介護施設に対して強い期待を持っている可能性もありますので、施設側としては入所前で出来る事と出来ないことを明確に伝えておくことも大事です。

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たんたん(深井竜次)

介護士ブロガー

1994年生まれ。保育士から介護士に転職ののち、特養・ユニット・ショート・有料の介護施設での経験を生かして情報発信を行なう。介護士と副業のブログで月収100万円を超えた経験談を発表し介護業界で注目される。介護現場の現実を踏まえた率直な意見で知られている。

たんたんの執筆・監修記事

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