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職場・悩み 介護職のお悩み 2020/09/24

#たんたん#ストレス#人間関係#悩み#職場

介護の悩み相談 第7回 オンライン「ZOOM飲み会」に強制参加を求められて困っています

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質問:

現在、介護士として介護施設で勤務をしています。
私のいる部署では部長が飲み会が大好きで、行事が終わった後や季節の変わり目などに事あるごとに飲み会を開催することになっています。
私はどちらかというと社交的な人ではなくて、できれば飲み会には参加せずに家でゆっくり過ごしたいと思っています。
部長の機嫌を損ねて現場でギスギスしたまま働くのは困るので毎回嫌々参加しています。
参加費も自費で給料の少ない私からしたら3000-5000円の出費は非常に痛いです。
コロナウイルスの影響で飲み会の開催が無くなって喜んでいたのに「最近流行りのzoom飲み会をしよう」と言われ以前よりも頻繁に飲み会が開催されるようになりました。
どうすればいいのでしょうか?

答え:企画者に何人かでそれとなく飲み会がひんぱん過ぎて困っていると相談する

飲み会に参加しない理由がZOOM飲み会で潰されてしまう


コロナウイルスの影響で急速に拡大した「ZOOM飲み会」が介護士の中でも行われるようになりました。
僕も遠方の友人と何度かしたのですけど、本当に画期的でいい風習ではないか?と思ったりしています。
何よりも「自前で用意をするのでお金が浮く」というのは魅力的ですね。

でも一方でzoom飲み会の弊害が出てきています。
それは以前まで「家の用事があるから」「お金がないので......」と飲み会を断っていた人の参加しない理由を奪ってしまったことです。
・「お金がかからないから参加できるだろ?」
・「家で開催できるからいいでしょ?」
・「コロナウイルスだから外の用事はないよね?」

みたいな感じで逃げ道を塞がれてしまっている人は多いです。

自分の友人とかで飲み会をするには「今日は気分じゃない」と言うことができるのですけど、職場の飲み会は参加をしないことで職場でギスギスすることも考えられます。

また、自宅で開催されるので「プライベートが侵食されている」と感じる職員さんも多いと思います。
しかも質問者の職場のように、簡単に集まって開催できる性質上、以前よりも短い頻度で開催することができます。
そういう意味では選択の余地のあった「飲み屋での飲み会」は参加するハードルが高かったのが逆に良かったのではないか?と思っています。

職場の人でZOOM飲み会を開催するのは職員から選択の余地を奪う行為になるので、個人的には会社組織でひんぱんに行うことは控えた方がいいです。

ひとりで解決しようとせず、他に困っている人と協力して訴えかける


職場の飲み会を開催している人は良かれと思ってしていることなので、しっかり「苦痛に感じている」ということを伝えることは大事だと思っています。
その時にはひとりで訴えかけるのではなくて、何人か自分と同じ不満を持つ職員と一緒に働きかけた方がいいと思います。ひとりで訴えかけても、これから仕事に支障をきたすことが考えられますし何より精神的負担が大きいと思います。

案外自分たちの思いの丈を伝えたら、「そうだったんだごめんね」と分かってくれることもあります。伝えないと相手は分かってくれません。自分の気持ちを上司が汲み取って対応してくれることはあまり期待しない方がいいです。自分が感じた不平不満は自分で解消すべきです。

そして伝えるときに気をつけて欲しいことは相手は「良かれ」と思っての行動であるということを理解して、その気遣いには感謝を示しつつ、こちらは嬉しくないとわかってもらうことです。
意味もなく職場で飲み会は開催されないので、その人なりの狙いがあるのです。
例えば「介護はチームでする仕事なのでチームメンバーのことを把握することで業務をスムーズに進めたい」みたいなものがあります。

そういった上司の思いを汲み取った上で、自分たちが困っていることを正直に伝えてみるのはどうでしょうか?

人の時間を大事にできる施設で働いた方がいい


飲み会を開催するのは職員のプライベートの時間です。
そのプライベートの時間を会社に預けるわけなので、開催をしたいと思う人はもっと慎重になって考えた方がいいと思っています。
ましてや「飲み会に参加しないからギスギスする」みたいなことを職員に感じさせてはダメです。

飲み会に狙いがあるにしても、それはあくまで業務内での話であって、プライベートで強要をすることはいかがなものだと思います。

労働者である介護士は自らの時間を差し出して労働をしてその対価としてお金をもらっているのです。
時間はお金に還元できるものであって、その時間を対価なしで差し出すことを求めるような施設で働き続ける意味はないと思っています。
会社が使えるのは勤務の時間だけでその時間以外は個人がどのように使おうが自由です。
あくまで「参加は強要しない」というスタンスを保ちつつ、参加しなかった人に配慮した上で開催した方がいいです。

大事なのは「しっかり逃げ道を残す」ということです。
そうしないと飲み会の存在自体が親睦を深めるのではなくて、人間関係の破綻につながってしまうので逆効果になってしまいます。
「飲みたいだけ」なら自分の友人を誘ってすればいいだけです。

またその組織の飲み会に関する意識は働きやすさと直結しやすいです。
飲み会で後輩に叱りつけたり、過剰にお酒を摂取させようとする「飲みハラ」が常習的に行われている所は危険です。

飲み会ひとつでその組織がどれほど「職員を大事にしているのか?」ということが浮き彫りになります。
その辺を見極めて自分を大事にしてくれそうな施設を探してもいいと思います。

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たんたん(深井竜次)

介護士ブロガー

1994年生まれ。保育士から介護士に転職ののち、特養・ユニット・ショート・有料の介護施設での経験を生かして情報発信を行なう。介護士と副業のブログで月収100万円を超えた経験談を発表し介護業界で注目される。介護現場の現実を踏まえた率直な意見で知られている。

たんたんの執筆・監修記事

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