介護の悩み相談 第21回 介護士として長く働くためにはどんな心構えが必要ですか?
質問:今年4月から介護施設で働く新卒です。長く働き続けるために意識するべきことはありますか?
先日、介護専門学校を卒業式を終えて今年から地元の介護施設に就職した新卒の20歳です。
介護実習の時に行った施設ですが、長く働き続けられるのか、自分は施設の戦力になれるのか、と不安です。
なぜそんな不安かというと、学校の先輩がその施設に就職したあと「業務が忙しすぎて余裕がなくなった」という理由で半年ぐらいで退職した話を最近聞いたからです。
この話を聞いて「介護職員を続けることは大変なことなんだ」と強く感じました。
介護業界は人の入れ替わりが激しいとも聞いて働くのに不安を感じているところです。
そんな弱気になってはいけないとはわかっていますが、不安です。
それでも介護士は小学校に行った職業体験からなりたかった仕事なので、生涯続けていきたいと思っています。
他の介護の先輩が働き始める時も同じような気持ちだったのでしょうか?
あと、長く介護職員を続けるために必要なことはあるのでしょうか?
答え:介護職を長く続けるには「他者への期待を捨てて自分に期待して選択肢を増やす」こと
介護職員の短期離職が多い理由の一つとして「自分の持っている介護の理想と現実のギャップに苦しむ」ということがあります。
特に学生さんの場合は介護に対して高い理想や期待があるように感じます。
逆に高い理想や期待がないと介護業界に新卒で入るということはないと思います。
しかしその理想や期待の高さで、現実の介護とのギャップを感じやすいです。
この気持ちの乱高下が介護職を続けることのモチベーションを奪う結果になってしまいます。
なので働く前から「介護職はこういうものだ」とある程度の事を頭に入れておく事が大事です。
また、介護職員を長く続けるために大切なこととして「選択肢を広げる」という事があります。
・資格を取得する
・様々な施設で経験を積む
・副業を始める
・良さそうな施設をリサーチする
・資産運用を始める
こういう事を続けていく事で、「もし今の施設でダメになっても大丈夫」と思い得る事が大事です。
逆に選択肢が少ないと「今の施設でダメだったら人生終わり」と常に危機感を持ちながら働くことになります。
常に視野は広く持つことによって、仕事をする上での精神的負担は軽くなると思います。
大事なのは「他者には期待せず、自分に期待をして選択肢を増やす」ということです。
どのような期待を捨てるべきか?
ここでは自分が実際に介護職員を長く続けるために捨ててきた期待について解説していきます(現在は介護職を辞めて個人事業主になっているので過去のことです)
この項目では「会社に対して捨てた期待」「他者に対して捨てた期待」について書いていきます。
【会社に対しての期待】
・頑張っていれば必ず評価してくれるわけではない
・どの介護施設でも待遇改善が進められているわけではない
・会社が自分に寄り添ってくれるわけではない
【他者に対しての期待】
・自分への指導を完璧にしてくれわけではない
・利用者がいつも自分の提供したサービスに感謝するわけではない
・職場の人がみんないい人ではない
会社や他者だって「私は会社に期待を裏切られた」と言われても「別に私たちはあなたの期待に応えるために仕事や経営をしているわけではない」と言われて終わりです。
会社や他者を変えるのは自分の力では無理です。
捨てるべき期待は「自分ではどうしようもできない事」です。
自分でどうしようもないことに悩んで精神をすり減らすのは非常に勿体ないことです。
感じた不満や不安は自分自身で解決しないといけない
介護の仕事をしていると様々な不安や不満を感じる事があります。
・残業が多い
・給料が低い
・上司コミュニケーションに困っている
・介護技術が低いことに悩んでいる
このような不安を感じた時に出来ることは、改善するように働きかけるのではなくて、自分自身で解決できるように動くということです。
例えば上司とのコミュニケーションに困っている時には話しかける周囲の様子やタイミングを伺ったり、相談する事をメモにまとめてからコミュニケーションを取ることでスムーズにコミュニケーションがとる事ができます。
介護技術が低いと感じているなら、上司に尋ねるのもありですし自分で技術書を買って勉強をする事もできます。
給料や労働環境が悪いことに悩んでいたら、転職や副業や資格の取得を検討する事もできます。
案外自分の努力で解決する事も多いです。
自分で解決できることと出来ないことを見極めて、自分の時間の使い方を考えましょう。
長く介護職員を続けるために外に意識を向ける事が大事
同じ場所で働き続けていると今いる職場が「介護業界の普通」と思うようになりますが、そんなことはありません。
最初に働いた施設で「合わない」と思っていたとしても、他の施設に行ったら即戦力で一気に出世するみたいな話は多いです。
また最初に働いた施設が自分に合う確率はそこまで高くないです。
逆に最初に働いた施設が良い施設だったら「ラッキー」と思いましょう。
介護施設は多く存在するので、いくつかの施設を経験してから「介護職が合わない」と判断しても遅くないと思います。
長く働き続けるためには自分の市場価値を高める必要があります。
施設内で必要とされている技能を身に着けるという事もそうですし、入りたい事業所で高く評価されるような人材になるための努力は惜しむべきではないです。
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