季節を楽しむ【塗り絵カレンダー】 2022年8月:夏の風物詩
構成・文/介護のみらいラボ編集部 イラスト/深蔵
毎日の会話が広がる! 「夏の風物詩」の豆知識
ぬり絵カレンダーのテーマにまつわる豆知識をご紹介します。季節の話題を現場でのコミュニケーションに役立てましょう!
◎うちわは、もともと「顔を隠すための道具」だった?
2022年は8月7日が「立秋」です。立秋というのは、二十四節気※の一つで、「夏の暑さがきわまり、秋に向けて季節が変わり始める日」のこと。つまり、暦の上ではこの日が夏の暑さのピークであり、これ以降は秋の気配が徐々に立ち始めるとされているのです。
でも、実際のこの時期は暑さの厳しい日が続くため、「夏真っ盛り」というイメージがありますよね。今は冷房器具を使って室温を調整することができますが、昔の人たちは夏の暑さをどうやって乗り切っていたのでしょうか?
今回は、夏に涼を感じるための「昔ながらの知恵と工夫」をいくつかピックアップし、その由来について見ていきましょう。
●打ち水
古代の日本では、神様が通る道を清めるために、打ち水が行われていました。また、戦国から安土桃山時代を経て成立した「茶の湯」では、礼儀作法の一つとして打ち水が行われていたとされています。そんな打ち水が、涼を取るための風物詩として定着したのは、江戸時代の頃。当時は、気化熱を利用した暑さ対策であると同時に、道の土ぼこりをしずめたり、客を招く時に玄関先を清めたりする行為でもあったようです
●うちわ
うちわの歴史は古く、古墳時代に中国から伝えられたといわれています。ただし、当時は涼を取るためではなく、貴族や僧侶が顔を隠したり、高くかざして威厳を示したりするのに使われていました。しかし、江戸時代になると、うちわは庶民の間にも広く普及。暑さをしのいだり、火をおこしたりするのに使われるようになりました。表面に描かれた絵を見て楽しむようになったのも、江戸時代からだとされています。
●風鈴
風鈴は約2000年前の中国で、吉凶を占う道具として誕生しました。その後、遣唐使によって日本に持ち込まれると、貴族たちの間で「魔よけ」や「権力の象徴」として庭先に吊すことが流行。鉄器で作られた風鈴が人気を集めたそうです。現代のようなガラス製の風鈴が登場したのは、江戸時代に入ってから。長崎のガラス職人が作ったものが江戸に伝わり、「耳」で涼を感じる粋な道具として庶民にもてはやされました。
※1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれを6つに分けたもので、農業に携わる人たちが季節をより正確に知るための目安。春分、秋分、夏至、冬至などは、すべて二十四節気です。
[参考]
『12ヶ月のしきたり 知れば納得!暮らしを楽しむ』(新谷尚紀/PHP研究所)
『和雑貨の事典 集めたくなるかわいい小物いろいろ』(成美堂出版)
東京都環境局「打ち水日和。」
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