季節を楽しむ【塗り絵カレンダー】 2022年9月:お月見
構成・文/介護のみらいラボ編集部 イラスト/深蔵
毎日の会話が広がる! 「お月見」の豆知識
ここからは、塗り絵のテーマにまつわる豆知識をご紹介します。季節の話題を現場でのコミュニケーションに役立てましょう!
◎「お月見」のお供え物にはどんな意味がある?
お月見の風習は中国から伝わったもので、清の時代には「元旦」や「端午」と並ぶ祝い事とされていました。平安時代になると日本でも月見の宴が催されるようになり、貴族たちは月を眺めながらお酒を飲んだり、船の上で詩歌や管弦を楽しんだりしていたそうです。
江戸時代になると、庶民たちの間にも月を楽しむ風習が広まりますが、旧暦の中秋の頃は稲が育ち、収穫が始まる時期。そのため、お月見は自然の実りに感謝する収穫祭と融合し、だんごやススキなどをお供えして、地の神様に感謝を捧げる行事になりました。
ところで、みなさんはお月見の夜のお供え物には、どんなものがあって、どのような意味が込められているのかをご存じですか? ここでは、代表的なお供え物とその意味、由来について紹介しますので、ぜひ覚えておいてください。
●月見だんご
月に見立てた丸い団子には、穀物の収穫に対する感謝の気持ちが込められており、十五夜にちなんだ15個、または暦の上での月の数である12個を三方(3方向に穴が開いたお供え用の器)などに盛るのがならわしとなっています。形は丸型が一般的ですが、なかには里芋の形に似せた楕円形にしたり、平たくして真ん中をくぼませたりする地域もあります。
●ススキ
本来なら、実りを象徴する稲穂をお供えしたいところですが、十五夜の頃は稲刈り前。そのため、見た目が似ているススキを稲穂に見立ててお供えするようになったのだとか。また、ススキには古くから魔よけの力があるとされていることから、「災害から収穫物を守り、豊作を願う」という意味も込められています。
●秋の七草
ススキと一緒にオミナエシ、キキョウ、ナデシコ、フジバカマ、クズ、ハギといった秋の七草を飾る場合もあります。ちなみに秋の七草は、その頭文字をとって「お好きな服は?」という語呂合わせにすると覚えやすいですよ。
●里芋(秋の野菜・果物)
日本人の主食が芋類だった時代には、十五夜に里芋やさつまいもをお供えするのが習慣でした。そのため、十五夜は別名「芋名月」とも呼ばれています。なお、江戸時代には、里芋のほかに枝豆、大根、栗、柿、ぶどうといった秋の野菜・果物をお供えして、豊作を願ったそうです。
[参考]
『12ヶ月のしきたり 知れば納得!暮らしを楽しむ』(新谷尚紀/PHP研究所)
『子どもにつたえたい年中行事・記念日』(萌文書林編集部編/萌文書林)
日々是活き生き 暮らし歳時記
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