季節を楽しむ【塗り絵カレンダー】 2022年3月:春分の日
構成・文/介護のみらいラボ編集部 イラスト/深蔵毎日の会話が広がる! 「春分の日」の豆知識
ここからは、ぬり絵カレンダーのテーマにまつわる豆知識をご紹介します。季節の話題を現場でのコミュニケーションに役立てましょう!
春分の日はなぜ日付けが決まっていない?
3月21日は春分の日です。春分というのは、二十四節気※1のひとつで、太陽が黄道(太陽が天球上を移動するときの通り道)にある「春分点」と呼ばれる地点を通過する日のこと。太陽が真東からのぼって真西に沈むため、昼と夜の長さがほぼ同じになります。つまり、春分の日は「夜が長くて寒かった冬が去って、本格的な春がやってくる日」でもあるわけです。春分の日の前後3日はお彼岸と呼ばれていますが、「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉も、この時期が季節の変わり目であり、過ごしやすい気候になることからきているんですね。
日本では、この日を「自然をたたえ、生物をいつくしむ」日として国民の祝日に制定していますが、あちこちで新しい生命の誕生が感じられる春は、生き物や自然の大切さを知るのにぴったりの季節。お彼岸の先祖供養とともに、春の草花を飾ったり、外を散歩したりしながら、すぐそこまできている春を感じてみるのもいいでしょう。
なお、春分の日は、毎年3月20日あるいは21日になりますが、実際は日付が指定されていません。なぜかというと、地球が太陽の周りを公転する周期が365日ちょうどではなく、365日と6時間弱だから。太陽が春分点を通過する時間が、毎年6時間弱ずつ遅れていくことから、3月20日になったり21日になったりするのです。そんな話を聞くと、「この先もずっと6時間ずつ後ろにずれていくの?」と思ってしまいますが、実はそうではありません。4年に一度、「うるう年」がやってくるため、そこでずれた時間の帳尻が合うのだそうです。
※農作業のために、太陽の動きをもとにつくられた「季節の目安」のこと。1年が24分割されており、昼と夜の長さが同じになる春分や秋分、昼がもっとも長くなる夏至、夜がもっとも長くなる冬至などは、すべて二十四節気です。
[参考]
『12ヶ月のしきたり 知れば納得!暮らしを楽しむ』(新谷尚紀/PHP研究所)
『子どもにつたえたい年中行事・記念日』(萌文書林編集部編/萌文書林)
『国民の祝日について』(内閣府)https://www8.cao.go.jp/chosei/shukujitsu/gaiyou.html
『春分の日はなぜ年によって違うの?』(国立天文台)https://www.nao.ac.jp/faq/a0302.html
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