季節を楽しむ【塗り絵カレンダー】 2022年4月:花見
構成・文/介護のみらいラボ編集部 イラスト/深蔵
毎日の会話が広がる! 「花見」の豆知識
ここからは、ぬり絵カレンダーのテーマにまつわる豆知識をご紹介します。季節の話題を現場でのコミュニケーションに役立てましょう!
奈良時代は花見といえば梅だった!?
日本で花を観賞する行事がはじまったのは、奈良時代だといわれています。しかし、そのころの花見は「桜」ではなく「梅」を鑑賞するのが定番でした。その証拠に、奈良時代末期に成立したとされる『万葉集』には、梅を詠んだ歌が百首以上あるのに、桜を詠んだ歌は40首ほど。その数の違いからも、梅が庭木の主流だったことがうかがえますよね。
花見において、桜をめでるようになったのは平安京遷都のころから。都大路には桜と柳が交互に植えられ、宮中の前庭の梅も桜に植え替えられたといわれています。また、平安時代前期の『古今和歌集』には、桜を詠んだ歌が数多くおさめられており、『万葉集』のころと比べると、梅と桜の人気ぶりが完全に逆転しています。
鎌倉時代になると、貴族の行事だった花見が武士にも広まっていきますが、実は農民の間でも「豊作祈願の行事」として花見が行われていたのだとか。当時は、田の神様が桜の木に宿ると考えられており、桜の咲き方で収穫を占い、農作業の準備をしていたのです。そして、江戸時代になると、貴族の宴と農村の行事が結びつき、庶民の間で「行楽」としての花見が定着。徳川家光は上野に、吉宗は隅田河畔や飛鳥山にたくさんの桜を植えて、にぎやかな宴会型の花見を奨励したといわれています。
ちなみに、昔は桜といえば山桜を指しましたが、現在日本でいちばん多くみられるのは、ソメイヨシノと呼ばれる品種。江戸時代の後期にオオシマザクラとエドヒガンをかけ合わせてできたもので、花が大ぶりで美しく、成長も早いため、明治時代以降に全国に広まりました。
[参考]
『12ヶ月のしきたり 知れば納得!暮らしを楽しむ』(新谷尚紀/PHP研究所)
『子どもにつたえたい年中行事・記念日』(萌文書林編集部編/萌文書林)
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