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仕事・スキル 介護士の常識 2024/04/22

おやつレクで心もお腹も満たそう!簡単で人気のおやつレシピ10選

文/中村 楓(介護支援専門員・介護福祉士・介護コラムニスト) thumbnail.jpg

デイサービスのレクリエーションのなかでも、利用者さんに人気が高いのが、おやつレク(おやつを作るレクリエーション)です。毎月のレクリエーションとして実施しているデイサービスも多いのではないでしょうか。

様々なバリエーションのおやつレクがあるなかで、高齢者にはどのようなものが人気なのでしょうか。この記事では、おやつレクを行う目的や、高齢者と一緒に作る簡単で人気のあるおやつレシピ10選を紹介します。

1.人気のレクリエーション「おやつレク」とは?

おやつレクとは、おやつ作りを行うレクリエーションのことです。介護施設のレクリエーションのなかでも人気があり、おやつレクを楽しみにしている利用者さんも多いでしょう。
おやつレクでは、利用者さんが食べやすい形状のおやつや、季節感を味わえるようなおやつを、みんなで力を合わせて作ります。利用者さん一人ひとりの能力に合わせて、できる工程を担当してもらうことで、それぞれが達成感を味わうこともできます。
また、高齢になると食が細くなる人も多いため、栄養価の高いおやつを作ることで、補食の役割を担うこともあります。

2.おやつレクを行う3つの目的


おやつレクには、大きく分けて3つの目的があります。

手先の運動や頭の体操になる

おやつレクでは、混ぜたり、ちぎったり、つまんだりと、手や指先を動かす作業が多く、自然と手先の運動になります。また、おやつを完成させるまでには、どのような工程で何をするかを考える必要があります。同時並行で複数の作業を行うことで、脳の活性化が期待されます。

利用者さん同士のコミュニケーションが促進される

おやつレクでは、利用者さん同士が協力しておやつを作ります。自然と利用者さん同士のコミュニケーションが生まれ、完成したら「みんなで作り上げた」という達成感を味わうことができます。
また、それぞれが役割を持ち、お互いに感謝し合うことで、日々の生活の楽しみにつながるでしょう。

食欲を刺激し必要な栄養を補給する

おやつレクでは、おやつを作るときの「匂い」や「見た目」「調理の音」などで五感が刺激され、食欲を促す効果もあります。実際に、普段は食が細い人も、おやつレクのときにはよく食べる様子がみられることがあります。
栄養価の高いものや、不足しがちな栄養素を含むおやつを作れば、必要な栄養も補給できるためおすすめです。

3.おすすめの簡単おやつレク10選


ここからは、おやつレクに最適な、簡単に作れるおやつのレシピを10選紹介します。

どら焼き

高齢者にとって、和菓子は身近で食べやすいおやつです。なかでもどら焼きは、簡単に作ることができ、高齢者にも作りやすいでしょう。

材料(12個分)
ホットケーキミックス  200g
卵(Mサイズ)      2個
牛乳         100ml
はちみつ       大さじ4
粒あん        120g

1.ボウルに粒あん以外の材料を入れてよく混ぜる。
2.ホットプレートを十分に温め、1をすくって焼く。表面にふつふつと気泡が出てきて、ふちが乾いてきたら、裏返して焼き、火が通ったら皿に取る。
3.粗熱が取れたら、粒あんを間に挟んで盛り付けて完成。

お好みで、生クリームやクリームチーズなどを挟んでもよいでしょう。

ぜんざい

冬のおやつといえば、ぜんざいです。白玉は弾力がありすぎると喉に詰まりやすくなるので、豆腐を混ぜてふんわりした食感にすると安心です。

材料(4人前)
白玉粉    200g
豆腐     1丁
ゆであずき缶 1缶
水      100g

1. 白玉粉と豆腐を混ぜてよくこねる。耳たぶくらいの柔らかさになるまで。水分が足りないときには水を適量入れる。
2. 沸騰したお湯に丸めた白玉を入れて、浮かんだら氷水に取る。
3. 鍋にゆであずきと水を入れて弱火で加熱する。甘さが足りなければ砂糖で調整する。
4. 器にあずきと白玉を入れて完成。

オムレットケーキ

ふんわりした生地にクリームやフルーツを挟んだオムレットケーキは、見た目もきれいで作りやすいメニューの一つです。生クリームの代わりにホイップクリームにすると、より簡単に作れます。

材料(直径10㎝程度の生地8枚分)
卵   2個
牛乳  200cc
ホットケーキミックス 200g
サラダ油  6g
生クリーム  200cc
グラニュー糖  20g
お好きなフルーツ  適量

1. ボウルに卵を割り入れてほぐし、牛乳を入れてよく混ぜる。
2. ホットケーキミックスを加え、ダマがなくなるまで混ぜたら、サラダ油を入れてよくかき混ぜる。
3. ホットプレートにお玉で生地を流しいれて蓋をし、表面にプツプツと穴があくまで焼き、ひっくり返して軽く焼いた後、皿に取る。
4. 初めに焼いた方を表にして半分に畳んだ状態で、生地を冷ます。
5. 生クリームとグラニュー糖を入れてハンドミキサーや泡だて器で8分立てにする。
6. 生地に生クリームを絞り、好きなフルーツを挟む。

フルーツポンチ

夏場には、さわやかなフルーツポンチがおすすめです。食が細い人でも、するりと食べられます。

材料(4~5人分)
フルーツ  適量
白玉粉  200g
豆腐   1丁
サイダー  適量

1. 白玉粉と豆腐を混ぜて、よくこねる。耳たぶくらいの硬さが目安。固いときは水を入れて調整。
2. 沸騰した水に丸めた1を入れてゆでる。浮いてきたら氷水にさらす。
3. お皿に2と好みのフルーツを盛り付けて、サイダーを注ぐ。

スイートポテト

秋の味覚サツマイモは、いろいろなアレンジができます。なかでもスイートポテトは、しっかりつぶして作るので、高齢者でも食べやすいおやつです。

材料(5人前)
サツマイモ      150g
ホットケーキミックス 15g
砂糖         10~20g
牛乳         260g
卵(Mサイズ)     1個

1. サツマイモを1cm角程度に刻み、軽く水洗いして耐熱ボウルに入れてふんわりラップをかける。600Wで7分程度加熱し柔らかくする。蒸し器やゆでてもOK。
2. ホットケーキミックスと砂糖、牛乳、卵を混ぜておく。
3. 1に2を少しずつ加えてよく混ぜる。
4. 3を耐熱容器に入れて600Wのレンジで3分加熱。柔らかい生地が残っていなければ完成。蒸し器やオーブンで焼いてもOK。

関東風桜もち

春を感じるおやつといえば、桜もちです。関西風桜もちは、道明寺粉が手に入りにくい場合もあるため、ここでは関東風の桜もちを紹介します。

材料(15個分)
白玉粉        40g
ホットケーキミックス 150g
水          270g
食紅         適量
粒あん        150~225g
桜の葉の塩漬け    15枚

1. 桜の葉を水にさらして塩抜きをし、水気を切る。
2. 白玉粉とホットケーキミックス、水を混ぜる。
3. 食紅を加えて、好みの色になるまで色づける。
4. ホットプレートに生地を小判型に落として、薄く焼く。
5. あんこを入れて包む。
6. 桜の葉を巻いて完成。

好みに応じて、粒あんをこしあんにしてもよいでしょう。

ブッシュドノエル

12月には、クリスマスにちなんだおやつレクがおすすめです。ブッシュドノエルは、見た目にもかわいく、作りやすいので、利用者さんにも人気です。

材料(5人分)
市販のロールケーキ  1本
市販のチョコクリーム 40g
生クリーム      80ml
好みのトッピング

1. 生クリームを8分立てにホイップする。
2. 市販のチョコクリームに1を少しずつ混ぜていく。
3. ロールケーキを1切れ取り出し、残りを平らなお皿に隙間を開けずに置く。
4. クリームを表面に塗る
5. 取っておいた1切れを上に乗せ、クリームを塗る。
6. 爪楊枝や竹串などで、切り株風に模様をつける。
7. デコレーションして出来上がり。

チョコクリームを生クリームに変えた白いケーキにしてもよいでしょう。

ロールサンド

サンドイッチ用のパン1枚に具材を巻くロールサンドは、食が細い人にも食べやすいおやつです。具材選びの幅が広く、不足している栄養を取りやすいでしょう。

材料(4人分)
サンドイッチ用食パン    16枚
マーガリン         大さじ1
ハム            8枚
スライスチーズ       6枚
レタス           4枚
ツナ缶           1個
マヨネーズ         適量
こしあん
フルーツジャム

1. ツナ缶とマヨネーズを混ぜる。好みによって塩コショウなど味付けを。
2. 広げたラップの上に、マーガリンを塗ったパンを置く。
3. お好みの具材を乗せて、手前からくるくると巻いて、両端をねじって止める。
4. 30分ほど冷蔵庫で寝かす。

※レタスやキュウリなどの野菜を使う場合は、飲み込みやすいサイズに切った方がよい。

牛乳寒天

牛乳寒天はのど越しがよく、食が細くなっている人や、嚥下機能に不安がある人でも食べやすいおやつです。一度にたくさん作ることができます。

材料(4人分)
牛乳    200g
みかん缶  1缶
粉寒天   4g

1. みかん缶をみかんとシロップに分け、シロップを250g残しておく。
2. 牛乳は600Wのレンジで30秒~1分加熱して、人肌に温める。
3. 鍋にシロップと粉寒天を入れて沸騰させ、弱火で1~2分混ぜながら加熱。
4. 牛乳を加えて全体を混ぜ合わせる。
5. 型や大きめのタッパーなどにみかんを並べ、4を注いで冷蔵庫で30分~1時間ほど冷やして固める。

イチゴやパイナップルなど、他のフルーツでも作ることができます。

フルーツゼリー

ゼリーは口の中で溶けやすく、嚥下機能が落ちてきている人でも食べやすいおやつです。固形物が難しい利用者さんの場合は、ジュースで作るのもよいでしょう。

材料(4人分)
みかん缶  1缶
粉ゼラチン 4g

1. みかんとシロップを分ける。
2. シロップを入れた耐熱ボウルにラップをかけ、レンジ600Wなら1分30秒加熱。
3. 2に粉ゼラチンを加えて混ぜ合わせる。溶け残りがあると固まらないので、しっかりと溶かすことが大切です。
4. 容器やタッパーなどにみかんを並べ、その上に3を注ぐ。
5. 粗熱が取れたら、冷蔵庫で30分ほど冷やして完成。

まとめ:利用者さんに人気のおやつレクを取り入れよう!


おやつレクは、利用者さんからだけでなく、職員にも人気の高いレクリエーションです。おやつレクを楽しみに、デイサービスに通っているという人も少なくありません。準備や見守りが大変な部分もありますが、職員にとってやりがいのあるレクリエーションともいえます。ぜひ、毎月のレクリエーションとして実施してみてはいかがでしょうか。

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中村楓(Kaede Nakamura)

介護福祉士・介護コラムニスト

現役介護支援専門員。介護福祉士、福祉住環境コーディネーター2級、認知症介護実践者研修の資格を持つ。病院や通所リハビリ、デイサービスで介護福祉士として働き、生活相談員や介護認定調査員の経験も持つ。「介護の未来を明るくする」をモットーに、現場感ある記事を書く介護コラムニストとしても活動中。

中村楓の執筆・監修記事

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