おやつレクで心もお腹も満たそう!簡単で人気のおやつレシピ10選
文/中村 楓(介護支援専門員・介護福祉士・介護コラムニスト)デイサービスのレクリエーションのなかでも、利用者さんに人気が高いのが、おやつレク(おやつを作るレクリエーション)です。毎月のレクリエーションとして実施しているデイサービスも多いのではないでしょうか。
様々なバリエーションのおやつレクがあるなかで、高齢者にはどのようなものが人気なのでしょうか。この記事では、おやつレクを行う目的や、高齢者と一緒に作る簡単で人気のあるおやつレシピ10選を紹介します。
1.人気のレクリエーション「おやつレク」とは?
おやつレクとは、おやつ作りを行うレクリエーションのことです。介護施設のレクリエーションのなかでも人気があり、おやつレクを楽しみにしている利用者さんも多いでしょう。
おやつレクでは、利用者さんが食べやすい形状のおやつや、季節感を味わえるようなおやつを、みんなで力を合わせて作ります。利用者さん一人ひとりの能力に合わせて、できる工程を担当してもらうことで、それぞれが達成感を味わうこともできます。
また、高齢になると食が細くなる人も多いため、栄養価の高いおやつを作ることで、補食の役割を担うこともあります。
2.おやつレクを行う3つの目的
おやつレクには、大きく分けて3つの目的があります。
手先の運動や頭の体操になる
おやつレクでは、混ぜたり、ちぎったり、つまんだりと、手や指先を動かす作業が多く、自然と手先の運動になります。また、おやつを完成させるまでには、どのような工程で何をするかを考える必要があります。同時並行で複数の作業を行うことで、脳の活性化が期待されます。
利用者さん同士のコミュニケーションが促進される
おやつレクでは、利用者さん同士が協力しておやつを作ります。自然と利用者さん同士のコミュニケーションが生まれ、完成したら「みんなで作り上げた」という達成感を味わうことができます。
また、それぞれが役割を持ち、お互いに感謝し合うことで、日々の生活の楽しみにつながるでしょう。
食欲を刺激し必要な栄養を補給する
おやつレクでは、おやつを作るときの「匂い」や「見た目」「調理の音」などで五感が刺激され、食欲を促す効果もあります。実際に、普段は食が細い人も、おやつレクのときにはよく食べる様子がみられることがあります。
栄養価の高いものや、不足しがちな栄養素を含むおやつを作れば、必要な栄養も補給できるためおすすめです。
3.おすすめの簡単おやつレク10選
ここからは、おやつレクに最適な、簡単に作れるおやつのレシピを10選紹介します。
どら焼き
高齢者にとって、和菓子は身近で食べやすいおやつです。なかでもどら焼きは、簡単に作ることができ、高齢者にも作りやすいでしょう。
材料(12個分) |
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ホットケーキミックス 200g 卵(Mサイズ) 2個 牛乳 100ml はちみつ 大さじ4 粒あん 120g |
1.ボウルに粒あん以外の材料を入れてよく混ぜる。
2.ホットプレートを十分に温め、1をすくって焼く。表面にふつふつと気泡が出てきて、ふちが乾いてきたら、裏返して焼き、火が通ったら皿に取る。
3.粗熱が取れたら、粒あんを間に挟んで盛り付けて完成。
お好みで、生クリームやクリームチーズなどを挟んでもよいでしょう。
ぜんざい
冬のおやつといえば、ぜんざいです。白玉は弾力がありすぎると喉に詰まりやすくなるので、豆腐を混ぜてふんわりした食感にすると安心です。
材料(4人前) |
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白玉粉 200g 豆腐 1丁 ゆであずき缶 1缶 水 100g |
1. 白玉粉と豆腐を混ぜてよくこねる。耳たぶくらいの柔らかさになるまで。水分が足りないときには水を適量入れる。
2. 沸騰したお湯に丸めた白玉を入れて、浮かんだら氷水に取る。
3. 鍋にゆであずきと水を入れて弱火で加熱する。甘さが足りなければ砂糖で調整する。
4. 器にあずきと白玉を入れて完成。
オムレットケーキ
ふんわりした生地にクリームやフルーツを挟んだオムレットケーキは、見た目もきれいで作りやすいメニューの一つです。生クリームの代わりにホイップクリームにすると、より簡単に作れます。
材料(直径10㎝程度の生地8枚分) |
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卵 2個 牛乳 200cc ホットケーキミックス 200g サラダ油 6g 生クリーム 200cc グラニュー糖 20g お好きなフルーツ 適量 |
1. ボウルに卵を割り入れてほぐし、牛乳を入れてよく混ぜる。
2. ホットケーキミックスを加え、ダマがなくなるまで混ぜたら、サラダ油を入れてよくかき混ぜる。
3. ホットプレートにお玉で生地を流しいれて蓋をし、表面にプツプツと穴があくまで焼き、ひっくり返して軽く焼いた後、皿に取る。
4. 初めに焼いた方を表にして半分に畳んだ状態で、生地を冷ます。
5. 生クリームとグラニュー糖を入れてハンドミキサーや泡だて器で8分立てにする。
6. 生地に生クリームを絞り、好きなフルーツを挟む。
フルーツポンチ
夏場には、さわやかなフルーツポンチがおすすめです。食が細い人でも、するりと食べられます。
材料(4~5人分) |
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フルーツ 適量 白玉粉 200g 豆腐 1丁 サイダー 適量 |
1. 白玉粉と豆腐を混ぜて、よくこねる。耳たぶくらいの硬さが目安。固いときは水を入れて調整。
2. 沸騰した水に丸めた1を入れてゆでる。浮いてきたら氷水にさらす。
3. お皿に2と好みのフルーツを盛り付けて、サイダーを注ぐ。
スイートポテト
秋の味覚サツマイモは、いろいろなアレンジができます。なかでもスイートポテトは、しっかりつぶして作るので、高齢者でも食べやすいおやつです。
材料(5人前) |
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サツマイモ 150g ホットケーキミックス 15g 砂糖 10~20g 牛乳 260g 卵(Mサイズ) 1個 |
1. サツマイモを1cm角程度に刻み、軽く水洗いして耐熱ボウルに入れてふんわりラップをかける。600Wで7分程度加熱し柔らかくする。蒸し器やゆでてもOK。
2. ホットケーキミックスと砂糖、牛乳、卵を混ぜておく。
3. 1に2を少しずつ加えてよく混ぜる。
4. 3を耐熱容器に入れて600Wのレンジで3分加熱。柔らかい生地が残っていなければ完成。蒸し器やオーブンで焼いてもOK。
関東風桜もち
春を感じるおやつといえば、桜もちです。関西風桜もちは、道明寺粉が手に入りにくい場合もあるため、ここでは関東風の桜もちを紹介します。
材料(15個分) |
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白玉粉 40g ホットケーキミックス 150g 水 270g 食紅 適量 粒あん 150~225g 桜の葉の塩漬け 15枚 |
1. 桜の葉を水にさらして塩抜きをし、水気を切る。
2. 白玉粉とホットケーキミックス、水を混ぜる。
3. 食紅を加えて、好みの色になるまで色づける。
4. ホットプレートに生地を小判型に落として、薄く焼く。
5. あんこを入れて包む。
6. 桜の葉を巻いて完成。
好みに応じて、粒あんをこしあんにしてもよいでしょう。
ブッシュドノエル
12月には、クリスマスにちなんだおやつレクがおすすめです。ブッシュドノエルは、見た目にもかわいく、作りやすいので、利用者さんにも人気です。
材料(5人分) |
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市販のロールケーキ 1本 市販のチョコクリーム 40g 生クリーム 80ml 好みのトッピング |
1. 生クリームを8分立てにホイップする。
2. 市販のチョコクリームに1を少しずつ混ぜていく。
3. ロールケーキを1切れ取り出し、残りを平らなお皿に隙間を開けずに置く。
4. クリームを表面に塗る
5. 取っておいた1切れを上に乗せ、クリームを塗る。
6. 爪楊枝や竹串などで、切り株風に模様をつける。
7. デコレーションして出来上がり。
チョコクリームを生クリームに変えた白いケーキにしてもよいでしょう。
ロールサンド
サンドイッチ用のパン1枚に具材を巻くロールサンドは、食が細い人にも食べやすいおやつです。具材選びの幅が広く、不足している栄養を取りやすいでしょう。
材料(4人分) |
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サンドイッチ用食パン 16枚 マーガリン 大さじ1 ハム 8枚 スライスチーズ 6枚 レタス 4枚 ツナ缶 1個 マヨネーズ 適量 こしあん フルーツジャム |
1. ツナ缶とマヨネーズを混ぜる。好みによって塩コショウなど味付けを。
2. 広げたラップの上に、マーガリンを塗ったパンを置く。
3. お好みの具材を乗せて、手前からくるくると巻いて、両端をねじって止める。
4. 30分ほど冷蔵庫で寝かす。
※レタスやキュウリなどの野菜を使う場合は、飲み込みやすいサイズに切った方がよい。
牛乳寒天
牛乳寒天はのど越しがよく、食が細くなっている人や、嚥下機能に不安がある人でも食べやすいおやつです。一度にたくさん作ることができます。
材料(4人分) |
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牛乳 200g みかん缶 1缶 粉寒天 4g |
1. みかん缶をみかんとシロップに分け、シロップを250g残しておく。
2. 牛乳は600Wのレンジで30秒~1分加熱して、人肌に温める。
3. 鍋にシロップと粉寒天を入れて沸騰させ、弱火で1~2分混ぜながら加熱。
4. 牛乳を加えて全体を混ぜ合わせる。
5. 型や大きめのタッパーなどにみかんを並べ、4を注いで冷蔵庫で30分~1時間ほど冷やして固める。
イチゴやパイナップルなど、他のフルーツでも作ることができます。
フルーツゼリー
ゼリーは口の中で溶けやすく、嚥下機能が落ちてきている人でも食べやすいおやつです。固形物が難しい利用者さんの場合は、ジュースで作るのもよいでしょう。
材料(4人分) |
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みかん缶 1缶 粉ゼラチン 4g |
1. みかんとシロップを分ける。
2. シロップを入れた耐熱ボウルにラップをかけ、レンジ600Wなら1分30秒加熱。
3. 2に粉ゼラチンを加えて混ぜ合わせる。溶け残りがあると固まらないので、しっかりと溶かすことが大切です。
4. 容器やタッパーなどにみかんを並べ、その上に3を注ぐ。
5. 粗熱が取れたら、冷蔵庫で30分ほど冷やして完成。
まとめ:利用者さんに人気のおやつレクを取り入れよう!
おやつレクは、利用者さんからだけでなく、職員にも人気の高いレクリエーションです。おやつレクを楽しみに、デイサービスに通っているという人も少なくありません。準備や見守りが大変な部分もありますが、職員にとってやりがいのあるレクリエーションともいえます。ぜひ、毎月のレクリエーションとして実施してみてはいかがでしょうか。
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