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仕事・スキル 介護士の常識 2021/11/26

#介護職お役立ち

歩行器の4つの種類と選び方とは?介護の場面で使用するメリット

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歩行器は、自力での歩行が困難となった人の介助用・リハビリ用として使われる、4脚の歩行補助具です。介護の現場では、加齢や病気によって足腰が弱くなった高齢者の介護用品として利用されます。寝たきり状態とならないためには、高齢者が自分の力で歩くことが大切です。

今回は、歩行器の概要と介護現場で使用するメリット、種類ごとの特徴、歩行器の選び方、購入・レンタル費用の目安を紹介します。当記事を最後まで読んで歩行器に関する知識を取得すれば、利用者に合う歩行器を選べるようになるでしょう。

歩行器の概要|介護の場面で使用するメリット

歩行器とは、簡易的な歩行補助具である杖を使い勝手がよく頑丈な形状となるように設計した製品です。座ったまま移動する車椅子とは異なり、足腰にかかる負担を減らして自力で歩けるようにサポートします。4脚のフレーム構造によって器具の安定感を高めており、利用者が体重を乗せても杖が歪んだり転倒したりする危険性が低いことが特徴です。

歩行支援用具としての伺や歩行器、歩行車、シルバーカーでは、動きの抑制や体重を免荷し安定性確保を基本とした制御を行う機器が主となっています。

(引用:厚生労働省「第 3 章 移動支援機器(屋外)」

介護の場面では、加齢や病気によって運動機能や神経の反応速度が低下した高齢者の歩行をサポートするために、歩行器が使用されます。高齢者が自力で歩ける状態を保つことで、自尊心や物事に挑戦する意欲の維持・向上につなげることが可能です。また、筋肉は使わなければ衰えが加速します。高齢者が寝たきり状態に陥ることを防ぐためにも、歩行器を活用して筋力の維持に努めることが大切です。

歩行器の種類4つとそれぞれの特徴

歩行器は、脚が4つ付いている形状から「四脚歩行器」とも呼ばれます。身体の前面と側面を「コ」の字型に囲うフレーム構造となっており、商品の多くはアルミ製やスチール製です。

歩行器は、脚の形状と移動時における動作の差から下記の4種類に分けられます。

  • 固定式
  • 交互型
  • モーター付き
  • キャスター付き

歩行器を選ぶときは、利用者の状態に合わせられるよう、歩行器の種類や特徴を把握しなければなりません。ここでは、歩行器の種類と特徴を解説します。

固定型

固定型歩行器は、フレームが固定された四脚歩行器の脚に滑り止めのゴムキャップが装着された歩行器です。「ピックアップ型歩行器」とも呼ばれます。

使用時は「両手で歩行器を持ち上げて前方に動かす→両脇のグリップを握って体重を支える→歩行器の場所まで歩く」という動作を繰り返して進みます。そのため、固定型歩行器の使用にあたっては上半身の筋力が必要です。比較的軽量な製品が多いものの歩行スピードは遅いため、外出時の使用には向きません。

固定型歩行器が向いているのは、下記のような人です。

  • 上半身の筋力がある人
  • 下半身に痛みがあり、歩行力が弱っている人
  • 杖の補助では心もとない人

交互型

交互型歩行器は、身体の前面で左右のフレームを連結する部分に可動性を持たせた歩行器です。固定型歩行器とほぼ同じ形状の見た目となります。

交互型歩行器を使用する際は、通常の歩行と同様に「右手でフレームを出す→左足・左手でフレームを出す→右足」という動作を繰り返して進みます。左右のフレームをずらしながら移動するため、ある程度のバランス感覚が必要です。その代わり、歩行器を持ち上げる力はそれほど必要ありません。

下記のような人は、交互型歩行器の使用に向いています。

  • 片足に痛みがある人
  • 筋力だけでは姿勢のバランスが取りにくい人
  • バランス感覚がある人
  • 歩行手順を理解できる人

モーター付き

モーター付き歩行器は、モーターやセンサーが内蔵された車輪付きの歩行器です。「四輪歩行車」とも呼ばれます。

傾斜センサーによって上り坂ではモーターが前進を補助し、下り坂や速度超過が起こる場所では自動でブレーキ機能が作動して利用者の転倒を防止します。屋外利用が想定されており、通常の歩行器よりも頑丈に作られていることが特徴です。折りたたみ機能や荷物入れが付いているタイプもあります。

下記のような人は、モーター付き歩行器の使用に向いています。

  • 屋外で長時間移動する人
  • 操作方法を理解できる人

キャスター付き

キャスター付き歩行器とは、四脚歩行器の足先に車輪を装着することで、移動や方向転換に必要な上半身の力を軽減できる歩行器です。前側だけに車輪がある2輪タイプと、4脚すべてに付く4輪タイプがあり、どちらも後ろ側に体重をかけるとストッパーが作動する仕組みとなっています。

ハンドルの高さは胸あたりに位置し、胸部の台に肘を置ける「サークル型」や、荷物入れが付いた「シルバーカー」もあります。キャスター付きタイプの歩行器は軽い力で使用できる反面、前に進みすぎるとバランスを崩しやすくなるため、注意が必要です。

下記のような人は、キャスター付き歩行器の使用に向いています。

  • 筋力が弱っている人
  • 足腰に痛みを感じる人
  • リハビリ初期の人
  • バランス感覚がある人

歩行器の選び方とは?

歩行器は、利用者が何のために歩行器を使うのかを前提に選ぶ必要があります。個人の身体に合わせて選ばなければ、転倒などの事故を引き起こす恐れがあるため、非常に危険です。歩行器を選ぶ際は、利用者の身体状況以外に「歩行器の用途」「利用者の体格・身長」という2点を考慮しましょう。

ここでは、歩行器の選び方を紹介します。

用途で選ぶ

歩行器は、それぞれの種類や材質によって、使用する状況・場所の向き不向きがあります。例えば、固定型歩行器は坂道の多い屋外での使用には向いていません。歩行器を選ぶ際は、利用者本人が何をしたいのか、どこで使いたいのかを理解しましょう。

下記は、用途ごとに歩行器を選ぶ基準の一例です。

室内で歩行の補助に使う ・固定型歩行器
・交互型歩行器
・キャスター付き歩行器
室内で家事の補助に使う ・キャスター付き歩行器
・トレイ付きの歩行器
広い屋内の施設で使う ・サークル型
屋外で使う ・シルバーカー
・モーター型歩行器
・固定型歩行器(短距離のみ)
・交互型歩行器(短距離のみ)
長距離の散歩・買い物に使う ・シルバーカー
・モーター型歩行器
バスやタクシーと併用する ・折りたたみ式歩行器
坂道を歩く際に使う ・モーター型歩行器

体格・身長で選ぶ

利用者の体格や身長に合ったサイズの歩行器を選ぶことで、事故やケガのリスクを減らせます。例えば、身長が高い人が低い歩行器を使うと必要以上に前傾するため、足腰を痛めかねません。高さ調節機能や幅のサイズ調節機能のほか、高身長向けやミニサイズの歩行器などもあるため、利用者が正しい姿勢で歩ける歩行器を選ぶことがポイントです。

また、身体の支え方によって歩行器の適切な高さは異なります。肘の角度を目安に調節しましょう。

両手でグリップを掴む歩行器 ・グリップを握ったときに肘が約30度となる高さ
腕で身体を支える歩行器 ・直立状態でアームレストに腕を乗せたときに肘が約90度となる高さ

歩行器を購入・レンタルする際の費用

歩行器を利用する方法には、「購入」「レンタル」「介護保険を利用するレンタル」の3種類があります。歩行器にかかる費用は、利用期間や買い替えの有無によって異なります。利用者の身体状態を踏まえて、どの歩行器をどの程度利用するのか検討しましょう。

歩行器を購入・レンタルする場合にかかる費用の目安は下記のとおりです。

歩行器を購入する場合 約10,000~30,000円
歩行器を自費でレンタルする場合 約1,500~3,500円(月額)
介護保険を利用しレンタルする場合(※) 約150~350円(月額・自己負担が1割の場合)

(出典:厚生労働省「福祉用具貸与(参考資料)」

なお、介護保険を利用して歩行器をレンタルする場合は、下記の条件を満たさなければなりません。

  • 要支援もしくは要介護認定を受けている
  • 「コ」の字型の歩行器を利用する

ただし、各市町村によって条件の解釈が異なる場合があります。介護保険を利用したい場合は、担当のケアマネージャーや業者への確認が必要です。

介護保険制度を利用する場合は?
居宅介護支援事業所等の介護支援専門員(ケアマネジャー)にご相談下さい。
※標準的な既製品では対応が困難な場合は、市町村の身体障害者福祉担当課が紹介されます

(引用:厚生労働省「介護保険と福祉用具」

まとめ

歩行器は、下肢に痛みを感じたり筋力が衰えたりして、自力での歩行が難しくなった人を助ける補助具です。利用者ごとに必要な歩行器の形状や機能は異なります。利用者それぞれの状態・用途・体格・身長を考慮した上で、最適な歩行器を選びましょう。

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