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仕事・スキル 介護士の常識 2024/12/21

#介護職向け歳時記

2月の行事や記念日一覧|お祝いに合った行事食も紹介

構成・文/介護のみらいラボ編集部 thumb_241222.jpg

2月には節分や建国記念の日、旧正月といった伝統的な行事から、猫の日のような新しいものまで多くの行事があります。特に、豆まきやいわしなどで邪気を払う節分は、平安時代から続く風習であり、高齢の方にもなじみ深い行事です。介護施設でも暦に合ったイベントを行えば、利用者のみなさんの日常に楽しみが生まれ、よい気分転換になるでしょう。

この記事では、2月の代表的な行事および行事食について紹介します。2月のイベントやレクリエーション、行事食に悩んでいる介護職の方は、ぜひこの記事を参考にしてください。

1.2月の行事一覧

2月の和風月名は「如月(きさらぎ)」です。寒さのため衣をさらに重ねて着ることから、「衣更着(きさらぎ)」と書くこともあります。

二十四節季(※)では、2月4日頃が立春(りっしゅん)、2月19日頃が雨水(うすい)にあたり、暦の上では春に分類されます。2月の誕生花はチューリップで、花言葉は「思いやり」です。

※1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれを6つに分けたもの。立春や春分、夏至なども二十四節季の1つです。

2月の行事と言えば、節分やバレンタインデーが有名です。そのほかにも、北海道のさっぽろ雪まつりや愛知県の鳥羽の火祭り、秋田県の横手かまくら、岡山県の西大寺会陽など、地方ごとに多彩な祭りや行事が行われます。

節分:2月3日

2月3日は節分です。節分とは本来「節目」を意味する言葉で、立春・立夏・立秋・立冬の前の日を指しますが、現在は立春の前の日にのみ使われています。なお、節分は毎年2月3日というわけではありません。「立春の前日」であることから、立春の日付が動けば節分の日付も変わります。

節分には全国の神社で節分祭が行われ、「鬼は外、福は内」の掛け声とともに豆まきをして鬼を払います。節分は平安時代に行われていた「鬼やらい」という儀式(疫病を払うための儀式)が起源とされ、豆は「魔滅(まめ)」と同じ読みであることから、魔を滅する効果があると言われていました。ちなみに、鬼は煩悩や欲望を持つ人の心に住みつき、災いのもとになる存在だと考えられていたそうです。

西日本では鬼を寄せ付けないために、尖ったヒイラギの枝に鬼の嫌いないわしの頭を刺した「柊鰯(ひいらぎいわし)」を玄関先に飾る家庭も多くあります。

建国記念の日:2月11日

建国記念の日は、国の基礎ができたことをお祝いする国民の祝日です。日本の場合、いつ建国したか定かではないため、建国記念日ではなく「建国記念の日」とされています。

建国記念の日は、神武天皇の即位日である紀元節に由来しています。神武天皇は日本の初代天皇であり、1873年に紀元節である2月11日が祝日に制定されました。戦後一度は廃止された建国記念の日ですが、国民の間で紀元節の復活を望む声が高まり、1966年にあらためて建国記念の日が制定されています。

建国記念の日には、神武天皇がまつられている橿原神宮や出雲大社など、多くの神社でお祝いの式典が催されます。

バレンタインデー:2月14日

2月14日はバレンタインデーです。バレンタインデーには「女性が男性にチョコレートを贈る」というイメージが浸透していますが、チョコレートを贈るのは日本独自の習慣です。海外では、恋人たちがカードや花束、お菓子などを贈り合う日として、さまざまな形のお祝いが行われています。

バレンタインデーは、3世紀のローマ帝国で処刑されたキリスト教の聖人・ヴァレンティヌスに由来するという説が有力です。当時のローマ帝国では結婚が禁じられていましたが、ヴァレンティヌスは結婚できないまま戦地へ送られる若者を気の毒に思い、内緒で若い兵士の結婚式を行っていました。しかし、それが皇帝に知られてしまい、ヴァレンティヌスは処刑されてしまったのです。

その後、ヴァレンティヌスは聖人として広く知られるようになり、処刑された2月14日を聖バレンタインの日としてお祈りするようになったと言われています。さらに14世紀頃からは、「バレンタインデー」として恋愛に結び付けるイベントがスタートしました。

日本に伝わったバレンタインデーは1960年頃全国に広がり、チョコレート会社がこぞってバレンタインチョコを発売したことで、一大イベントに成長しました。最近では義理チョコではなく友チョコを贈り合い、友人同士でイベントを楽しむ若者も多く見られます。

猫の日:2月22日

2月22日は猫の日です。猫好きの文化人とペットフード協会との連携によって1987年に発足した猫の日は、公募により「にゃんにゃんにゃん」という語呂合わせで2月22日に決まりました。

猫の日の目的は「猫と一緒に暮らせる幸せに感謝し、猫とともにその喜びをかみしめる日」とされています。ペットブームと相まって、認知度も上がってきた猫の日には、全国各地で猫にちなんだイベントやキャンペーンが行われています。

旧正月:1月下旬~2月中旬

2月は旧暦のお正月(1月1日)にあたり、旧正月は新暦の1月21日~2月20日の間に訪れます。

2月の中旬頃までお正月飾りが残っている地域や家庭があるのは、旧正月に合わせてのことです。特に、沖縄では今でも旧暦に沿って生活する文化が根強く、2月に旧正月をお祝いする習慣があります。

また、中国や韓国、ベトナム、マレーシアなど、アジアには旧正月を祝う国が多く見られます。

2.2月の行事食

2月は節分の恵方巻やいわし料理、バレンタインデーのチョコレートなど、食にまつわる行事が多い月でもあります。それぞれの行事にちなんだものを食べることは、季節を感じたり、興味を持って行事に参加したりするきっかけになるでしょう。

以下では、2月の行事食を紹介します。

節分:いわし料理

いわしは鬼が嫌いな魚だとされています。そのため、節分には魔除けとして玄関先に柊鰯を吊るしたり、いわし料理を食べたりして、鬼が入ってこないようにする風習が残っています。

節分のいわし料理は塩焼きにするのが一般的ですが、施設で提供する場合はいわしのつみれ汁やいわしの煮付けなど、食べやすい形で提供するのがよいでしょう。

いわしにはEPAやカルシウムが豊富なため、高齢の方に不足しがちな栄養素を補うことにもつながります。無病息災を祈念して、節分にはいわし料理を取り入れてみてください。

節分:恵方巻

節分の行事食と言えば、恵方(その年の縁起のよい方角)に向かって、願い事をしながら食べる恵方巻もよく知られています。

恵方巻の起源は定かではありませんが、大阪の商人が商売繫盛を祈願して巻き寿司を食べていたのが、大阪の海苔問屋組合のキャンペーンによって広まったという説が有力だとされています。ちなみに、当時は恵方巻ではなく、丸かぶり寿司・太巻き寿司と呼ばれていたそうです。

全国的に恵方巻が食べられるようになったのは、コンビニでも恵方巻が売られるようになった2000年以降で、今では節分になくてはならない存在になっています。

恵方巻はまるかぶりすると縁起がよいと言われていますが、切り分けて食べても問題ありません。高齢の方に提供する際は誤嚥を避けるため、細めに巻いたり、やわらかな具材を選んだりして、食べやすいように工夫しましょう。特に海苔はのどに詰まりやすいので、薄焼き卵やおぼろ昆布などで代用したり、細かく刻んだりするのがおすすめです。

バレンタイン:チョコスイーツ

バレンタインデーと言えばチョコスイーツです。甘いお菓子は高齢者のみなさんの癒しにもなるので、ぜひ取り入れてみましょう。

食べ方としては、ホットケーキにココアパウダーを混ぜてチョコ風生地に仕上げるのがおすすめです。やわらかくて食べやすいのはもちろん、あんこをトッピングして和風スイーツにアレンジすることもできますよ。

嚥下に不安がある方には、チョコレートムースやババロアにして提供するのがよいでしょう。1人ひとりに合わせたメニューで、バレンタインデーを楽しんでください。

旧正月:餃子や沖縄料理

中国の旧正月に食べられる定番メニューは「餃子」です。餃子はなじみのある料理なので、行事食として取り入れやすく、利用者さんにも喜んでもらえるでしょう。

一方、沖縄の旧正月では豚肉料理が定番です。なかでも豚の角煮のような「ラフテー」や、豚肉を塩漬けにした「スーチカー」は、沖縄県民だけではなく旅行客にも人気があります。豚肉料理とお赤飯で旧正月を祝う沖縄の習慣を取り入れるのも、新鮮みがあって楽しいのではないでしょうか。

まとめ

2月には節分や建国記念の日、バレンタインデー、旧正月などの行事があります。節分ではいわし料理や恵方巻、バレンタインではチョコスイーツ、旧正月には餃子や沖縄料理などでお祝いすれば、利用者さんの日常にメリハリが付くでしょう。ただし、恵方巻は高齢の方にとってかみ切りにくく、誤嚥の可能性がある点に注意が必要です。細巻きにする、切り分ける、海苔を細かく刻むなどの方法で、食べやすく調理してください。

介護のみらいラボでは、介護の現場で働く方に向けて、たくさんのお役立ち情報を発信しています。毎月のイベントやレクリエーション、行事食などで悩まれている介護職の方のために、各月の行事情報もお伝えしていますので、ぜひ参考にしてください。

●関連記事:
【2月】高齢者向けおすすめレクリエーションと盛り上げるポイント

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