ケアハウスとサ高住の施設の違いと働き方の特徴を徹底解説!
文/中村 楓(介護支援専門員・介護福祉士・介護コラムニスト)
介護施設にはさまざまな種類があり、それぞれに特徴が異なります。例えば、ケアハウスとサービス付き高齢者住宅(サ高住)は、高齢者を対象とする施設として似た特徴がありますが、入居条件や設備、提供されるサービスなどで異なる面もあります。この記事では、ケアハウスとサ高住の違いについて、徹底解説します。それぞれの違いと働き方について、詳しく見ていきましょう。
- 目次
- 1.ケアハウスとサ高住の違い【7項目で比較】
- ケアハウスとサ高住の施設概要
- ケアハウスとサ高住の特徴の違い
- ケアハウスとサ高住の入居条件の違い
- ケアハウスとサ高住の設備の違い
- ケアハウスとサ高住のサービスの違い
- ケアハウスとサ高住の費用の違い
- ケアハウスとサ高住のいいところ、気になるところ
- 2.ケアハウスやサ高住で働くなら知っておきたい3つのこと
- ケアハウスとサ高住で働く介護職員の仕事内容
- ケアハウスとサ高住で働くなら持っておきたい資格
- 3.ケアハウスとサ高住の違いでよく聞かれるQ&A
- Q「ケアハウスやサ高住は、介護保険施設とは違うのですか?」
- Q「ケアハウスやサ高住と、有料老人ホームの違いが知りたいです」
- Q「ケアハウスやサ高住はどんな入居者が多いですか?」
- まとめ:ケアハウスとサ高住の違いを知れば理想の働き方に一歩近づける
1.ケアハウスとサ高住の違い【7項目で比較】

ケアハウスとサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の違いについて、7つの項目にわけて見ていきましょう。
ケアハウスとサ高住の施設概要
ケアハウスは、「社会福祉法」と「老人福祉法」のもとで設置されており、低所得の高齢者を対象とする施設です。無料もしくは低額で食事の提供を受けることができ、介護サービスについては外部サービスの利用が可能です(ケアハウスの種類による)。設置者が限定されており、地方自治体と社会福祉法人、知事の許可を受けた法人しか設置することができません。
一方、サ高住は、「高齢者住まい法」のもとに設置されている施設で、高齢者が単身もしくは夫婦で入居できます。60歳未満でも、要介護や要支援の認定を受けていれば、入居可能です。設置主体を問わないため、営利法人を中心に設置されています。介護サービスについては外部サービスを受けるのが一般的です。ただし、有料老人ホームの規定に該当するサ高住であれば、特定施設の指定を受けられるため、要介護度の高い利用者でも施設内で介護サービスを受けられます。
ケアハウス | サ高住 | |
根拠となる法律 | 社会福祉法 老人福祉法 | 高齢者住まい法 |
対象者 | 低所得者の高齢者 | 60歳以上の高齢者 |
設置主体 | 地方自治体 社会福祉法人 知事の許可を受けた法人 |
営利法人が中心 |
特定施設入居者生活介護の指定の有無 | 指定を受けられる | 有料老人ホームの規定に該当すれば可能 |
ケアハウスとサ高住の特徴の違い
ケアハウスは、無料または低額な料金で食事の提供や生活支援等が受けられるのが大きな特徴です。ケアハウスには次の2種類があります。
-
自立型
身体機能の低下等により自立生活に不安があり、家族による援助が難しい低所得者が対象の施設。介護サービスが必要な場合には、外部サービスの利用となる。 -
介護型
要支援・要介護認定を受けている低所得者が対象で、特定施設入居者生活介護の認定を受けた施設。車いすであっても住み続けることができる。自立型とは異なり、入居している施設で介護サービスを受けることが可能。
サ高住の大きな特徴は、施設ではなく住宅と定義されていることです。あくまで住宅であり、介護施設のように、施設内での介護サービスは提供されません。ただし、ケアの専門家による見守りサービスは実施されます。実際には、看護師や介護福祉士、ケアマネジャーなどが施設に常駐し、安否確認や生活相談を行っています。
ケアハウス | サ高住 | |
施設の定義 | 無料または低額な料金で食事の提供や生活上の便宜を供与する施設 | 状況把握サービス、生活相談サービス等の福祉サービスを提供する高齢者のための住宅 |
種別 | 自立型、介護型 | 一般型、介護型 |
提供するサービス | 食事の提供、洗濯や掃除などの生活支援、緊急時の対応など | ケアの専門家による安否確認サービス |
介護サービスの利用 | 外部サービスを利用 ※特定施設は施設でサービス提供可 | 外部サービスを利用 ※特定施設は施設でサービス提供可 |
ケアハウスとサ高住の入居条件の違い
ケアハウスに入居できるのは、低所得の高齢者です。具体的には、以下の項目をすべて満たす人が対象となります。
- 60歳以上の低所得者(介護型は要支援、要介護認定を受けている者)
- 身体機能が低下し、自立した生活に不安がある者
- 家族からの援助が受けられない者
要介護認定については、受けていても受けていなくても入居することができます。ただし、施設によって介護度が上がると退去せざるを得ない場合もあります。また、特定施設の認定を受けている施設であっても、医療上の理由で対応できなくなった場合には、住み替えを余儀なくされるケースもあります。
サ高住の場合、60歳以上の単身もしくは夫婦世帯であれば入居が可能です。また、要支援、要介護認定を受けている60歳未満の人でも入居できます。ただし、施設によっては介護度の低い利用者を対象としているところもあり、その場合、介護度が高くなり介護量が増えると退去せざるを得ないこともあります。介護度の高い利用者を受け入れているサ高住でも、医療上の理由で対応ができない場合には、住み替えを余儀なくされることもあるでしょう。また、入居時に要支援・要介護認定を受けていることを入居条件にしているサ高住もあります。
ケアハウス | サ高住 | |
入居できる人 | 【自立型】 以下にすべて該当する60歳以上の高齢者 ・身体機能の低下により自立した生活を営むことに不安がある高齢者 ・家族による援助を受けることが困難 ・低所得者 【介護型】 以下にすべて該当する者 ・要支援、要介護認定を受けていて、特定施設での支援が必要と認められる者 ・家族による援助を受けることが困難 ・低所得者 |
・60歳以上の単身、夫婦世帯 ・要支援、要介護認定を受けている60歳未満の人 |
要介護認定の有無 | 介護型については認定が必要 | 受けていても受けていなくても利用可能 |
ケアハウスとサ高住の設備の違い
ケアハウスの居室の広さは、1人用21.6㎡以上、2人用31.9㎡以上と決められています。居室には、洗面所とトイレ、収納設備、簡易な調理設備が備えられており、他の利用者に気兼ねなく生活できる設備が整っています。また、緊急時の対応のため、ブザーもしくはそれに代わるものが必ず設置されています。なお、居室は地下には設置できません。
サ高住の居室は、広さが25㎡以上と規定されています。ただし、入居者が共用するのに十分な面積の居間や食堂、台所その他がある場合、居室は18㎡以上でも可能となっています。居室には、台所や水洗トイレ、収納設備、浴室、洗面設備などの設備が整っています。共用利用できる適切な設備があり、各戸に備える場合と同等の居室環境が確保されている場合には、各戸に備えなくても問題ありません。実際には、トイレと収納設備は各戸に設置され、浴室や台所などは共用利用となっているケースが多いでしょう。
また、サ高住は法律でバリアフリー住宅であることが規定されています。具体的には、手すりの設置や適切な廊下幅の確保、段差が解消された造りとなっています。
ケアハウス | サ高住 | |
部屋の広さ | 1人用:21.6㎡以上 2人用:31.9㎡以上 |
25㎡以上 一部条件を満たせば18㎡以上でも可 |
設備 | 洗面所、トイレ、収納設備、簡易な調理設備 緊急のためのブザー |
台所、水洗トイレ、収納設備、浴室、洗面設備 |
その他の特徴 | 地下には設置できない | バリアフリー住宅 |
ケアハウスとサ高住のサービスの違い
ケアハウスでは、食事の提供や掃除、洗濯等の生活支援と、緊急時対応のサービスが提供されます。介護サービスについては、原則として外部サービスを利用します。ただし、特定施設の認定を受けているケアハウスであれば、施設内で介護サービスを受けることが可能です。
サ高住では、安否確認と生活相談が必須のサービスとして規定されています。一般的には、この2つに加え、食事の提供や掃除、洗濯等の家事援助サービスを提供していることが多いでしょう。介護サービスについては、外部サービスを利用します。ただし、サ高住の多くがデイサービスや訪問介護などを併設しているため、施設内もしくは隣接する場所で介護サービスを受けられるようになっています。なお、特定施設を受けているサ高住であれば、施設内で介護サービスを受けることが可能です。
ケアハウス | サ高住 | |
受けられるサービス | ・食事の提供 ・掃除、洗濯等の生活支援 ・緊急対応 |
・安否確認 ・生活相談サービス |
介護サービス | ・原則は外部サービスを利用 ・特定施設の認定を受けている場合は、施設で介護保険サービスを提供 |
・外部サービスを利用 ・特定施設の認定を受けていれば、施設で介護保険サービスを提供 |
ケアハウスとサ高住の費用の違い
ケアハウスでは、サービスの提供に要する費用と生活費、居住に要する費用などが必要です。具体的な費用は、所得によって異なり、自立型では、毎月9~15万円程度が目安です。特定施設に該当するケアハウスでは、この費用のほかに介護保険の利用料がかかります。
サ高住の場合、一般的な賃貸住宅と同じように、家賃と共益費として毎月の費用がかかります。施設によっては、入居時に敷金が請求されることもあるでしょう。具体的な金額は施設によって異なるため、事前に確認しておきましょう。
また、支払い形態は、月払いと前払い方式があります。月払い方式は、一般的な賃貸住宅と同じように月額の費用を支払います。多くのサ高住では、月払い方式が一般的です。前家賃で納めてもらうケースでは、入居時に2ヶ月分を先に支払うこともあります。
前払い方式の場合は、一時金として入居時に将来の家賃等の費用を前払いします。入居時に大きな費用を払う分、毎月の費用は抑えられるでしょう。
ケアハウス | サ高住 | |
費用の特徴 | 収入に応じて変動 ・自立型:9~15万円 ・特定施設:施設や要介護度によって変動 |
・家賃と共益費 ・敷金が発生する場合も。 ・月額払いと前払い方式がある |
ケアハウスとサ高住のいいところ、気になるところ
ケアハウスの最大のメリットは、収入が低い人や家族からの支援が難しい人であっても、入居できる点です。生活保護を受けていても、費用をやりくりしながら利用できます。また、基本的に個室となっているため、プライバシーも守られます。ただし、多くの施設では自立している人から軽度の介護を必要とする人が対象となるため、要介護度が上がると退去せざるを得ない可能性があります。また、要介護度が高い人でも利用できる、特定施設の指定を受けたケアハウスでも、医療ケアが必要な場合は退去となる可能性があります。
一方で、サ高住の最大のメリットは、施設で生活しながらも自宅と同じような形で外部サービスを利用できる点です。デイサービスや訪問介護を併設しているサ高住が多いものの、利用するかしないかは基本的に自分で自由に選べます。施設によっては看取りまで行っているところもあるため、終の棲家としての利用も可能です。また、個室なので、プライバシーを守ることもできるでしょう。
デメリットとしては、入居時の費用負担が大きい点が挙げられます。入居するには、ある程度の収入や貯金などが必要でしょう。また、保証人が必要なため、保証人を立てられない場合も入居が難しいでしょう。また、施設によっては要介護度が高くなると退去を余儀なくされるケースもあります。
ケアハウス | サ高住 | |
メリット | ・身寄りがない人や低所得者でも入居できる ・生活保護でも入居可能 ・個室でプライバシーが守られる |
・施設にいながら自分でサービスを選べる ・個室なのでプライバシーが守られる ・看取りまで行う施設もある |
デメリット | ・介護が必要となると退去を余儀なくされるケースが多い ・医療ケアが必要な場合は対応が難しい |
・入居時に大きな費用がかかりがち ・保証人などの家族が必要 ・施設によっては要介護度が上がると退去を余儀なくされるケースがある |
2.ケアハウスやサ高住で働くなら知っておきたい3つのこと

ケアハウスやサ高住で働きたいと思っている介護職の人も多いのではないでしょうか。この項目では、ケアハウスやサ高住で働く際に知っておきたい、「介護職の仕事内容」や「取得しておきたい資格」、「働くメリット・デメリット」の3点について解説します。
ケアハウスとサ高住で働く介護職員の仕事内容
ケアハウスの入居者は、一般的には介護度が低い傾向があります。そのため、ケアハウスで働く介護職は、掃除や家事、食事の準備が中心です。ただし、特定施設の指定を受けたケアハウスの場合は、要介護度の高い入居者も多いため、入浴や食事、移乗などの介護業務全般を行います。そのほか、緊急時の対応を行うこともあります。
ケアハウスの場合、特定施設の指定を受けているかどうかで仕事内容が大きく変わります。ケアハウスで働く場合には、事前にどのタイプに該当するかを確認しておきましょう。
サ高住では、施設によって入居者の介護度レベルが異なります。自立度の高い入居者が多いサ高住では、安否確認や日常生活の相談、生活支援が主な仕事です。一方、要介護度の高い入居者が多い場合は、おむつ交換や認知症対応などの介護業務全般を行います。デイサービス併設のサ高住では、入浴介助や食事介助などの身体介護に加え、レクリエーションの企画・実施も仕事の1つです。
夜勤については、専従者が行う場合もあれば、交替勤務になっている場合もあります。ただし、特定施設の指定を受けたサ高住の場合、24時間体制で介護を行うため、シフト制で働くことが多いでしょう。
ケアハウス | サ高住 | |
仕事内容 | 【一般型】 ・掃除や洗濯、食事の準備などの生活支援がメイン ・緊急時対応 【特定施設】 ・介護全般の業務 (入浴、食事、移乗等の介助など) |
・安否確認 ・介護相談 ・掃除や洗濯、食事の準備などの生活支援 ・介護全般の業務 |
ケアハウスとサ高住で働くなら持っておきたい資格
ケアハウスやサ高住で働くのであれば、介護に関する資格は持っておきたいものです。ケアハウスやサ高住で働くのに役立つ資格を3つ紹介します。
-
介護職員初任者研修
介護職員初任者研修とは、介護職として働くうえで必要な最低限の知識や技術などを有し、基本的な介護業務を行うための研修です。受講により、修了資格を得られます。
介護サービスを施設内で提供しないケアハウスであれば、必須の資格ではありません。ですが、今後のステップアップを考えると、取得しておいた方がよいでしょう。
サ高住では、少なくとも、初任者研修の修了資格がなければ働けません。初任者研修の資格は誰でも取得することができ、民間の通学・通信講座だけでなく、施設やハローワークの職業訓練でも実施されています。これから介護職として働きたいのであれば、事前に取得しておきましょう。 -
介護職員実務者研修
介護職員実務者研修は、介護に関する専門的な知識と実践的な技術を行うための研修です。受講により、修了資格を得られます。喀痰吸引や経管栄養の管理といった医療的ケアも学べるのが大きな特徴です。また、実務者研修修了により、訪問介護のサービス提供責任者への道が開けます。実務者研修修了により、介護福祉士試験の受験資格を得られます。介護福祉士を目指す場合には、実務者研修を取得しておきましょう。なお、実務者研修には受講要件がないため、初任者研修の資格を取得していなくても受講可能です。 -
介護福祉士
介護業務に関わる唯一の国家資格が、介護福祉士です。介護業務に3年以上従事し、実務者研修を取得している人であれば、受験資格を得られます。合格後には、介護福祉士として訪問介護のサービス提供責任者になれるだけでなく、施設での介護主任や管理者など、管理職に就く可能性が高まります。また、介護福祉士として5年以上の経験を積むことで、介護支援専門員の受験資格も得られます。
ケアハウスやサ高住で働くときのメリットとデメリット
ケアハウスで働くメリットは3つあります。
1. 身体的負担が少ない
ケアハウスは利用者の介護度が低いため、身体的負担が少ない傾向にあります。腰痛などで身体介護に不安がある人にとっては、働きやすい環境といえるでしょう。
2. 未経験でも就職しやすい
ケアハウスでの仕事には、一般的に資格要件がないため、介護に関する資格を持っていなくても働けるでしょう。
3. 利用者とコミュニケーションが取りやすい
利用者の介護度が低く、会話できる人が多いため、コミュニケーションがとりやすいのもメリットです。
一方で、ケアハウスで働くデメリットは以下の2つです。
1. 介護技術を学ぶ機会が少ない
介護度が低い人が多いため、しっかり介護技術を学ぶ機会が少ないことです。介護技術を学びたいのであれば、特定施設の指定を受けたケアハウスを選ぶとよいでしょう。
2. 施設によって仕事内容が大きく異なる
ケアハウスの仕事内容は施設の種類によって異なります。一般的なケアハウスは、介護度の低い入居者が多いものの、特定施設の指定を受けたケアハウスでは、介護度が高い入居者が多くなります。特に、特定施設での仕事では、イメージした仕事とは違うといったギャップが生まれやすいかもしれません。ケアハウスで働くときには、施設のタイプを確認しておきましょう。
サ高住で働くメリットは、3つあります。
1. 施設によっては介護技術を学べる
施設によっては介護技術をしっかり学ぶことができる点です。サ高住は、介護度の低い方を中心とした施設や看取りまで行う施設など、施設によってさまざまな方針があります。看取りまで行うようなサ高住の場合、介護度が低い方から高い方までさまざまな利用者がいるため、介護の知識や技術をしっかり学ぶことができるでしょう。
2. 介護度の低い入居者対象の施設なら、身体的負担が少ない
介護度の低い方が多い施設を選べば、身体的負担を減らすことができます。自立度の高い人が多いサ高住であれば、身体介護を実施する機会が少ないため、身体的負担を減らしながら働くことも可能です。
3. 利用者とのコミュニケーションが取りやすい
サ高住の利用者には、会話ができる方も多いため、コミュニケーションが取りやすい傾向があります。利用者としっかりとコミュニケーションを取っていきたい人にとっては、働きやすい施設といえるでしょう。
サ高住で働くデメリットは以下の3つです。
1. 介護関係の資格が必要
サ高住は初任者研修以上の資格がなければ働けません。サ高住で働きたいのであれば、最低でも初任者研修は取得しましょう。
2. 介護度の高い入居者が多い場合、身体的負担が大きい
身体介護を減らしたい場合は、自立度の高い利用者が多いサ高住を選ぶとよいでしょう。
3. ある程度の経験が必要
ケアハウスに比べると人員配置が緩いため、経験が浅いと不安を感じやすいでしょう。特に夜勤は1人対応となっているケースも少なくありません。経験が浅い場合は、積極的に先輩に指導を仰ぎ、しっかり慣れていくことが大切です。
ケアハウス | サ高住 | |
メリット | ・身体介護が少ない ・利用者とコミュニケーションが取りやすい ・未経験でも働きやすい |
・施設によってはしっかりと介護技術を学ぶことが可能 ・要介護度が低い人の多い施設であれば、身体介護が少ない ・利用者とコミュニケーションが取りやすいことが多い |
デメリット | ・しっかり介護技術を学ぶには物足りない ・特定施設の場合、思った仕事内容との相違が生まれやすい |
・初任者研修以上の資格が必要 ・介護度が高いケースだと身体的負担が大きくなる ・ケアハウスに比べて人員配置が緩く、経験が浅いと不安になりがち |
3.ケアハウスとサ高住の違いでよく聞かれるQ&A

ケアハウスとサ高住の違いとして、よく聞かれる質問を3つ紹介します。
Q「ケアハウスやサ高住は、介護保険施設とは違うのですか?」
介護保険施設とは、特別養護老人ホームと介護老人保健施設、介護医療院を指します。介護保険施設の場合、施設や要介護度によって費用が異なります。また、収入による入居費用の減免も受けられるため、サ高住と比べると費用を抑えやすい傾向があります。ただし、施設種別によって入居できる要介護度が設定されており、要支援者は入居できません。さらに、入所定員が満員になっている施設も多くなかなか入所できないことから、介護保険施設の入居待ちでサ高住を使っている人もいます。
もう1つの違いは、サービスを自由に選べない点です。介護保険施設では、すべての介護サービスを施設で提供しています。ケアハウスとサ高住は、基本的に外部サービスを利用するため、好きなサービスを選択できます。
Q「ケアハウスやサ高住と、有料老人ホームの違いが知りたいです」
有料老人ホームは、介護型であれば介護度に応じて定額で介護サービスを受けられます。住宅型は、ケアハウスやサ高住と同様に外部サービスを利用することになります。なお、有料老人ホームは、居室の広さが13㎡以上と規定されているため、ケアハウスやサ高住に比べて狭いスペースでの生活となります。
Q「ケアハウスやサ高住はどんな入居者が多いですか?」
ケアハウスは自分で動ける人が多く、要介護度が低い傾向があります。ただし、特定施設入居者生活介護の指定を受けたケアハウスの場合は、要介護度が高くなります。
サ高住の場合は、施設によるものの、看取りまで行うところは要介護度が高くなりがちです。元気なうちに入居できる施設であることから、設立年数が若いほど介護度が低い傾向があります。
※記事の内容は2023年9月時点の情報です
まとめ:ケアハウスとサ高住の違いを知れば理想の働き方に一歩近づける
ケアハウスとサ高住の違いを知ることで、求められる介護職の役割が理解しやすくなるでしょう。働き方や提供するサービス、メリット、デメリットなどが分かれば、自分が望む働き方ができる施設を選ぶときに役立ちます。施設ごとの特徴を知り、より理想の働き方ができる職場を探してみましょう。
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