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仕事・スキル 介護資格 2021/12/08

リンパドレナージュとは?効果や資格・マッサージとの違い

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リンパドレナージュは、身体機能の向上やリラクゼーション効果が期待される手技です。人の手によって揉む・押すなどの行為をし、リンパの流れを活性化させることが目的であることから、「マッサージ」と混合されることも多くあります。

また、リンパドレナージュには医療用と美容用の2つが存在します。目的の違いによって手法もやや異なり、取得しておくべき資格も異なることが特徴です。

そこで今回は、リンパドレナージュの概要とマッサージとの違いから、リンパドレナージュの効果、必要な資格、介護業界で活かせるリンパドレナージュのやり方を説明します。

リンパドレナージュとは?

リンパドレナージュとは、素手で皮膚に直接触れて、全身に流れているリンパ液の流れを活性化させる手技です。リンパ液の流れを活性化させることで、体内に蓄積された不要な老廃物を体外に排出することをサポートできます。

また、医療業界における治療法の一つを指す場合は「医療リンパドレナージ」と呼ばれ、「医療リンパドレナージセラピスト」はチーム医療の場で広く活躍しています。

(出典:厚生労働省「NPO 法人日本医療リンパドレナージ協会 現状と課題 」

そもそもリンパは、体内に蓄積された不要な老廃物を排出したり、体内に侵出した有害な細菌やウイルスから体を守ったりする役割を持っています。しかし、ストレスや疲労、冷えによってリンパ液の流れは滞ってしまい、担っていた役割を果たせないことが特徴です。

リンパドレナージュによってリンパ液の流れを活性化させることで、身体機能の向上やリラクゼーション効果、美容効果が期待できます。健康面・美容面どちらにもよい影響を与えるため、幅広い業界でリンパドレナージュの手法が用いられています。

リンパドレナージュとマッサージの違い

素手で身体や皮膚に直接触れ、リンパ液にアプローチをかける手技には、リンパドレナージュ以外にもリンパマッサージがあります。リンパドレナージュとマッサージは混合されやすく、同じ意味として用いる方も多いでしょう。しかし、リンパドレナージュとマッサージには明確な違いが存在します。

リンパドレナージュは肌や皮膚を「さする」ことが基本である一方、マッサージは「圧をかける」ことが基本です。リンパドレナージュで痛みを感じることはありませんが、マッサージは痛みを伴う施術であることも特徴と言えるでしょう。

なお、広告などで「マッサージ」と表現できるのは、あん摩マッサージ指圧師の国家資格保有者のみです。無資格者が「マッサージ」と称して施術を行うと、あん摩マッサージ指圧師しか行えない施術を行っているとみなされるおそれがあることに注意してください。

リンパドレナージュの効果

リンパドレナージュには医療用と美容用の2種類があり、種類によって目的と得られる効果も異なります。主に医療用は治療が目的であり、美容用はリラックスが目的です。目的の違いを見ると、自ずと期待できる効果も見えるでしょう。

ここからは、リンパドレナージュの効果を医療用・美容用に分けて詳しく解説します。

医療用のリンパドレナージュ

医療用のリンパドレナージュ(医療リンパドレナージ)は、リンパ液の流れが滞り、一部の皮下組織に水分・たんぱく質が過剰に蓄積された状態である「リンパ浮腫」を改善するために行われることが一般的です。

そしてこのリンパ浮腫には、先天的の「原発性リンパ浮腫(一次性リンパ浮腫)」と、がん治療としての手術によって起こる「続発性リンパ浮腫(二次性リンパ浮腫)」の2つがあります。医療用リンパドレナージュでは、後者の続発性リンパ浮腫の改善に用いられる傾向です。

リンパ浮腫にも進行段階があり、進行段階によって適切な手法も異なるものの、リンパドレナージュによるリンパ浮腫の主な施術方法は、皮膚表面にある浮腫液をわきおよび鼠径部リンパ節といった深部リンパ系に送り込むことが特徴です。

(出典:厚生労働省「NPO 法人日本医療リンパドレナージ協会 現状と課題 」

美容用のリンパドレナージュ

美容用のリンパドレナージュは、主に「むくみや冷えが気になる」「リラックスがしたい」「疲労回復がしたい」といったお客様に対して行うことが一般的です。

医療用リンパドレナージュは主にリンパ浮腫の解消・改善が目的でしたが、美容用リンパドレナージュは日々の生活における幅広い悩みにアプローチできる手法と言えるでしょう。主に痩身メニューやボディケアメニューを提供する痩身サロン・エステサロン、さらにリラクゼーションサロンなどで行われています。

美容用リンパドレナージュの具体的な効果は、下記のとおりです。

  • むくみや冷えの緩和
  • セルライト除去のサポート
  • 顔・身体のたるみケア
  • リラクゼーション効果
  • 疲労回復のサポート
  • 免疫力の低下予防

リンパドレナージュはリンパ液の流れを活性化させることが目的であることから、特にむくみや冷えの緩和は大いに期待できます。しかし、医療用リンパドレナージュと比べて何らかの症状の治療や改善は期待できません。あくまでも、症状の緩和や予防・リフレクソロジーに効果的な施術と考えておきましょう。

リンパドレナージュの資格は必要?

医療用リンパドレナージュ・美容用リンパドレナージュのどちらも、正しい知識と技術をもって適切な施術を提供したいのであれば、資格を取得しておくことがおすすめです。

では、医療用リンパドレナージュ・美容用リンパドレナージュそれぞれのおすすめの資格にはどのようなものがあるのでしょうか。下記に、それぞれの取得しておくべき資格の一部を紹介します。

医療用リンパドレナージュにおすすめの資格
・日本リンパ浮腫治療学会認定リンパ浮腫療法士|リンパ浮腫療法士資格(LT)
・医療リンパドレナージセラピスト
・マニュアル・リンパドレナージ(MLD)
美容用リンパドレナージュにおすすめの資格
・オリエンタルリンパドレナージュセラピスト資格
・リンパケアセラピスト資格
・リンパリファインセラピスト資格

医療用リンパドレナージュ・美容用リンパドレナージュを行うために必須となる国家資格はありませんが、特に医療用リンパドレナージュを行う場合(病院で働く場合など)は、民間資格の取得が採用の必須条件となっていることも多々あります。

ほとんどの民間資格では、認定教育機関からのカリキュラムや講座課程を修了しなければ受験・資格取得ができなくなっています。これからリンパドレナージュを提供する職に就こうと考えている方は、まず資格取得を優先的に進めましょう。

介護に活かす!リンパドレナージュのやり方

リンパドレナージュは、エステサロンや病院をはじめとした医療現場だけでなく、介護現場でも活かすことが可能です。

リンパの流れを活性化させれば、身体の動きを和らげることも可能なことから、介護現場でも徐々に需要が高まっています。高齢化社会が進んでいるという実態を考えると、今後もリンパドレナージュを行える介護職員の需要はさらに高まるでしょう。

最後に、介護現場で活かせる足のリンパドレナージュのやり方を、わかりやすい表形式で紹介します。

足(くるぶしから下)のリンパドレナージュ
(1) 足の裏を全体的に両手の親指でほぐす。
(2) 全体をほぐしながら、「湧泉(ゆうせん)」など足裏にあるツボを刺激する
(3) 足裏全体をほぐし終わったら、足指の根元からほぐし始め、一本一本の指先をぎゅっとつまんで刺激する
(4) 指先をほぐし終わったら、足首を両手でつかみ、両手を使って痛みを感じない程度の強さで揉みほぐす
(5) 反対側の足も(1)~(4)を行う

介護現場でのリンパドレナージュは、主にリラックス効果やリフレッシュ効果、さらに疲労回復を主とした施術です。もちろん、正しい知識と技術力は最低限必要ですが、未経験者でも働きながらスキルを得ることができます。ただし、その他にも施設の一スタッフとして、利用者の方々とのコミュニケーションも重要であることを覚えておきましょう。

まとめ

リンパドレナージュとは、全身に流れているリンパ液の流れを活性化させ、体内に蓄積された不要な老廃物を体外に排出することをサポートする手技です。身体機能の向上やリラクゼーション効果、美容効果が期待でき、健康面・美容面どちらにもよい影響を与えます。

リンパドレナージュには医療用と美容用の2種類があり、種類によって目的・具体的な施術内容・得られる効果・取得しておくべき資格も異なることが特徴です。

また、リンパドレナージュは介護現場でも活かすことができます。これから介護業界で活躍することを目指している方は、リンパドレナージュについて積極的に勉強してみてはいかがでしょうか。

「介護のみらいラボ」には、介護の現場で活躍する方に有益な情報を多数掲載しています。当記事の他にも、お役立ち情報を日々更新しておりますので、ぜひご参考ください。

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