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【今日は何の日?】7月4日=京王新宿駅の建設工事現場で生き埋め事故(1962年)/ 雑学ネタ帳

《画像はイメージです》
63年前の1962(昭和37)年。深夜未明、京王帝都電鉄(現・京王電鉄)の新宿駅地下軌道建設工事現場で、周囲の土砂が歩道もろとも陥没。作業員3人が生き埋めとなり、うち1人が死亡、2人が重傷を負う痛ましい事故が発生しました。
当時の京王線新宿駅は、現在、京王百貨店が建つ地上にホームがあり、電車は発車と同時に現在のルミネ1(写真)付近で大きく右折して甲州街道へと合流。初台駅までの区間はほぼ甲州街道を走る自動車などと並走しつつ走行していたのでした。
同区間の地下化は58(昭和33)年に決定。60(昭和35)年には東京都が新宿駅西口にあった淀橋浄水場跡地に副都心計画を発表(現在の超高層ビル街)、さらに64(昭和39)年に開催される東京オリンピックで甲州街道がマラソンコースに決定したため、京王線の地下化はかなりの急ピッチで完成が急がされていたという背景があります。地上には京王百貨店のビルが建設。地下2階を電車の発着ホーム、地下1階を駅事務室と国鉄、小田急への連絡通路とすべく大規模工事中だったのです。
深夜1時55分ごろ、間組の下請けを担当する藤原組の作業員10人が地下3階にて作業中、地下5mを通っている直径20cmの下水土管付近から水が激しく漏れ出しているのを発見。原因究明のため5人が上にあがり、現場西側の安田生命ビルより道路を掘り始めたところ、幅3m、長さ20m、深さ18mにわたり土砂が歩道もろとも崩れ落ちてしまったのです。
下で作業していた作業員は、いち早く逃れられましたが、上で作業していた59歳、20歳、47歳男性の3人は土砂もろとも転落して生き埋めに...。警視庁機動隊、消防救助隊のほか、間組や隣の鹿島組工事現場からもクレーン車を出動させ、投光器を使って救助作業にあたります。
午前3時すぎ、鉄柱のカゲに埋まっていた20歳と47歳の作業員を掘り出し、ただちに東京医大病院へと収容しましたが20歳は1か月、49歳は2週間の重傷。そして59歳の作業員は早朝5時すぎに土砂の中から掘り出されましたが、全身打撲と窒息のため、すでに死亡していたのでした。
なお、この事故により始発からの京王線電車は4本が初台駅で折り返し運転。残りの電車も午前中は5~6分の遅れとなりました。
参照 : 昭和37年7月4日付の読売新聞朝刊、同夕刊
文 / 高木圭介
●この日に起きた他の出来事
・ 走行中の貨物列車にとんだ落とし物・恵比寿(1962年)
・ 目黒区内で木造アパートが崩れ落ちる。その家主は?(1971年)
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