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【今日は何の日?】7月24日=小学3年生男子が昆虫採集セットの注射器を友人に刺してしまう・江東区(1959年)/ 雑学ネタ帳

《画像はイメージです》
66年前の1959(昭和34)年。夕方5時30分ごろ、東京・江東区立小学校3年生の同級生男子(ともに9歳)が、ふざけ合っているうちに、昆虫採集セットの注射器を友人の腕に刺してしまい、腕のしびれで入院するという事故が起きました。
昭和時代、夏休みの自由研究(主に男子)の定番といえば昆虫採集。捕まえてきた昆虫を安楽死(?)させ、標本にするための必須アイテムとされたのが「昆虫採集セット」でした。セットの中身はピンセット、謎の薬剤(主に殺虫用のアルコール液や保存用のホルマリン液)、そしてなんと本物の注射器が入っており、子どもたちはまだ生きている昆虫にブスリと注射器を刺しては安楽死させ、せっせと標本を作っていたのでした。
現在では考えられない危険玩具ですが、昭和50年代の中盤あたりまでは、ごくフツーに駄菓子屋や文房具店、薬局などで売られていた定番商品だったのです。
事の発端はA君が同級生のB君と遊んでいるうちに、B君が買ったばかりの昆虫採集用注射器セットを持ってきて、「どんな虫でも死ぬよ。君にも注射してやる」とふざけ始めたことです。
A君は「痛いから嫌だ」と言ったものの、ふざけ合っているうちに、B君がアルコール液を少し入れた注射器をA君の腕にブスリ。A君は間もなく帰宅しましたが、手足が急にしびれて動かなくなってしまったのです。あわてた家族がすぐに近くの北砂町診療所へと入院させ、翌7月25日朝までには大体、手足のしびれはおさまったそうです。診療所の分析によると、注射器に入れられていた液体は工業用アルコールだったそうです。
江東区教育委員会の調べによると、この昆虫採集用注射器セットは2cc入りの注射器と殺虫用アルコール、ホルマリンが瓶2本に詰められ、それを箱に入れたセットが1つ50円で玩具店、文房具店、薬局などで売られていたものでした。
同教委では各学校を通じ、禁止ではなく、学童に注射器の取り扱いに注意するよう呼びかける一方、メーカー側にも人体に危険な薬品は使わないよう申し入れました。
液体がなくなったからといって、子どもたちが注射器を捨てるワケもなく、その後も玩具として使い続けることとなります。この時代の玩具は、現在の視点ではとても考えられぬデンジャラスな物がまかり通っていたのでした。
参照 : 昭和34年7月25日付の朝日新聞夕刊
文 / 高木圭介
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