介護マンガ 第11回 どうしたの?
漫画:北川なつ (きたがわ なつ)漫画家。介護福祉士・ケアマネジャー資格保有。
夜勤の介助中に、家庭での悩みをご利用者にそれとなく話したら、心が軽くなったという職員がいました。
そのご利用者は認知症もあって、日中もほとんどウトウトされていて、夜勤帯のトイレの時だけ、なぜかしっかり会話されるのですが、素は明るい社長夫人でした。担当していた介護士はその方に、身内にも友人にもなかなかしないような話を思わずしたそうです。
個人ファイルの人生歴を読むと、一昔前なら皆さん必ず戦争の体験をされていますし、そうでなくても十人十色の人生です。幼少の頃から両親がおらず親戚中をたらいまわしにされたとか、子供を先に亡くしたとか、今は柔和な顔をされている方の中にも壮絶な人生を歩んでおられる方もいます。
きっと悩みを打ち明けた職員も、的確なアドバイスを求めたわけではなく、人生の酸いも甘いも経験して来られた目の前の人が、自分の悩みも大きな心で包み込んでくれるような、少し笑い飛ばしてくれるような、そんな気持ちがしたのかもしれませんね。
皆さんも何かの折に人生相談をしてみては?
【日本全国電話・メール・WEB相談OK】介護職の無料転職サポートに申し込む
SNSシェア
プロフィール
北川なつ (きたがわ なつ)
漫画家。介護福祉士・ケアマネジャー資格保有。
特別養護老人ホームやグループホームで勤務を経験した中で介護福祉士国家資格・ケアマネの資格を取得。絵本作家、イラストレーター。著書に『マンガ 介護する人・される人のきもちがわかる本』・『新装版 認知症のある人って、なぜ、よく怒られるんだろう?』など多数。