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【1月】高齢者向けおすすめレクリエーション7つと実施の注意点
1月はお正月に始まり、比較的イベントの多い月です。その分、レクリエーションの選択肢も多いのですが、実際に企画するとなると「何から始めればいい?」「何に注意すればいい?」と悩むこともあるでしょう。また、長期的な入所者が多い施設では、「毎年のことだから、レクリエーションに変化をつけたい」と考える人もいるのではないでしょうか。
当記事では、1月におすすめの高齢者向けレクリエーション7つと、実施する際の注意点について説明します。利用者が盛り上がるレクリエーションを実施し、充実した1年のスタートを切りましょう。
1.1月はどんな月?レクリエーションの注意点も
1月の和風月名は「睦月」(むつき)です。睦月と名づけられた由来は、家族や親族一同が集まり「睦ぶ=親しくする」ところから来ているといわれます。「睦月」の名のとおり、レクリエーションも和気あいあいとした雰囲気の中で行いましょう。
レクリエーションの目的は、利用者の身体機能や認知機能の維持・改善にあります。加えて、室内で過ごす日が多い利用者に季節を感じてもらうことも、レクリエーションの重要な役割です。そのため、1月に行うレクリエーションでは、お正月らしさや新年にふさわしい華やかさを盛り込むことがポイントになります。
1月は気温が低い時期です。高齢者は筋肉量が少なく体が冷えやすい傾向があるため、なるべく外に出ることを避けて、室内で楽しめる工夫をすると良いでしょう。調理レクリエーションをする際には、食べ物をのどに詰まらない大きさに切るなどの配慮も必要です。
2.【1月の行事】高齢者向けレクリエーションのアイデア
1月はさまざまな行事や伝統的な風習があるため、レクリエーションも幅広く計画することができます。
以下では、1月におすすめの高齢者レクリエーションのアイデアを7つ紹介します。お正月らしさが感じられるものばかりなので、利用者に晴れやかな気持ちで新年を迎えてもらえるでしょう。
書き初め
書き初めは平安時代の宮中行事がルーツとされる伝統的な風習です。ちなみに書き初めには、書の上達を祈願する意味と、心新たに1年を始めるという意味があるんですよ。
書き初めをする日は1月2日とされています。1月2日は「事始め」と呼ばれ、物事を始めると長続きしやすいといわれることから、書き初めも1月2日に行われるようになったのだとか。書き初めだけでなく、茶道や琴、剣道などの伝統的な習い事は、2日を初稽古とする場合が多くあります。
書き初めで書く文字は、1年の抱負か新年にふさわしい言葉を選ぶと良いでしょう。干支を表す1文字にするのもいいですし、意欲のある参加者には「初日の出」「一期一会」など4文字の言葉にしてもらうのもおすすめです。
書き初めをした後は、松の内(関東は1月7日、関西は1月15日)まで飾り、正月飾りなどと一緒におたき上げに出すのが慣習です。可能であれば、自治体や近くの神社に依頼するとよいでしょう。
お正月の遊び
「笑う門には福来る」という言葉のとおり、お正月遊びには笑顔になって福を呼び込むものや、厄を払う意味を持つものが数多くあります。レクリエーションに取り入れる際は、たこあげやこま回し、かるたなどさまざまな遊びのなかから、高齢者でも行いやすいものを選びましょう。
たとえば、福笑いは顔のパーツを置くだけの簡単な作業のため、高齢者も気軽に参加できます。福笑いをする際は、周囲の人が見物しやすいよう、ホワイトボードに顔の輪郭を描いた紙を貼り、パーツを貼りつける方法がおすすめです。また、床に絵を置いてパーツを投げ入れるゲームのような方法でも良いでしょう。
体を動かすレクリエーション企画としては、羽根つきがおすすめです。風船を羽根の代わりにすると、落ちるペースがゆるやかになり、高齢者でも打ち返しやすくなるでしょう。羽子板はダンボールで手作りすることができます。
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落語鑑賞
落語は、耳で聞くだけでなく、落語家の身振り手振りを見て楽しむこともできるため、誰にでも面白さが伝わりやすいという点に魅力があります。「笑い初め」としてお正月に寄席に行く人も多く、施設においても、落語鑑賞はお正月気分を味わえるレクリエーションの一つといえるでしょう。
落語鑑賞は、落語家を施設に招く方法以外に、DVDで鑑賞する方法があります。落語好きな職員が得意な演目を披露するのも盛り上がるでしょう。題材はお正月らしいものが適しています。たとえば古典落語の名作である「藪入り」は、奉公に出した息子がお正月に帰省する内容で、最後に笑えるオチもあるため、とても楽しく聴くことができます。「かつぎ屋」も古典落語の一つとして親しまれており、度を越して縁起をかつぐ呉服屋の店主と、お正月に訪ねて来た船屋とのやり取りがユニークな作品です。
絵馬
絵馬は、神社に初詣をする際に、その年の願い事を書いて奉納する板です。奈良時代には生きた馬を奉納していましたが、次第に板に馬の絵を描く方法に変わり、庶民の間にも広まりました。
毎年の恒例行事として、神社に初詣に行く高齢者がいる一方で、さまざまな事情で初詣に行けない人もいます。また、新型コロナウイルスの感染予防のため、人混みを避けている場合もあるでしょう。
レクリエーションで絵馬を製作すれば、初詣に行けない利用者にもお正月らしさを感じてもらえます。加えて、折り紙や画用紙などで簡単に工作でき、準備費用があまりかからないのも絵馬作りのメリット。できあがった絵馬を廊下などに飾れば、ほかの人の願い事を眺める楽しみ方もできます。
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七草がゆ
七草がゆとは「春の七草」と呼ばれる野菜を入れたおかゆのこと。お正月のごちそうで疲れた胃を休めるとともに、1年間の無病息災を願って、1月7日に食べるのが古くからの習慣となっています。春の七草は、せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろの7種類。小学校の授業や家庭で教えられ、いまだにテンポよく言える高齢者も多いのではないでしょうか。
1月の調理レクリエーションでは、七草がゆを作るのもよいでしょう。七草がゆに入れる野菜には、普段の生活ではあまり口にしないものも含まれます。調理する際は、食べやすい大きさになるように注意し、根の部分は5mm程度の角切り、葉の部分は小口切りにしましょう。包丁で食材を切るところまでは、職員が担当するとより安心です。
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大寒
大寒(1月20日~2月3日ごろ)は、二十四節気の最後にあたり1年で最も寒い時期とされています。なお、二十四節気は、太陽の動きに合わせて1年間を約15日ごと24節に分けるため、大寒の期間は毎年同じではありません。
寒さの厳しい時期に稽古をすると実力が向上するとの考えから、大寒の時期には「寒稽古」「寒中水泳」などのイベントが各地で行われます。施設のレクリエーションでも、「寒稽古」と題して体操やストレッチなどの軽い運動を取り入れると良いでしょう。
また、大寒に食べると縁起がよいとされる食べ物に「大寒卵」があります。自然な環境で飼育されるにわとりの多くは、冬に卵を産みません。そのため昔は、大寒に産み落とされる卵がとても貴重でした。この大寒卵を使って、調理レクリエーションを企画するのもおすすめです。
1月の歌
1月の前半には行事が集中していますが、後半になるとその数は減り、レクリエーションのテーマに困る場合もあります。なかなか思いつかないときは、高齢者に好まれやすい冬の歌を探して歌唱するのも良いアイデアです。冬の歌として親しまれている曲には、下記のようなものがあります。
冬の歌の例
●春よ来い
●雪山賛歌
●おおさむこさむ
「春よ来い」は春を待ちわびる愛らしい歌詞が特徴で、寒い1月におすすめの一曲。「雪山賛歌」は登山をする人の勇ましさを表現した歌で、テンポがよく男性も女性も元気が出そうな曲調になっています。「おおさむこさむ」は1月の定番曲なので、「昔はよく歌っていた」という利用者も少なくないでしょう。
まとめ
1月のレクリエーションは、お正月らしい華やかさや季節感を盛り込むことがポイントです。書き初めやお正月の遊びは、なじみのある人が多いので、より多くの利用者に楽しんでもらえるでしょう。落語鑑賞や絵馬の作成は、外出が難しい利用者にお正月らしさを感じてもらうのにぴったりです。
また、調理レクリエーションとして七草がゆや大寒卵を使用した料理をするのも一案。1月の後半は、ストレッチで体を動かしたり、冬の歌を歌唱したりするレクリエーションもおすすめです。
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