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高齢者レクリエーション 高齢者レクリエーションのノウハウ 2023/07/29

敬老の日レク・敬老会の出し物アイデア8選!実施時の注意点も

構成・文/介護のみらいラボ編集部 2_0830.jpg

9月第3月曜日は高齢者の方を敬う「敬老の日」と定められており、国民の祝日となっています。みなさんの職場でも、当日や前後の日程で、敬老の日にちなんだレクリエーションや、敬老会を企画するケースが多いのではないでしょうか。

この記事では敬老の日の概要から、おすすめのレクリエーション、敬老会の余興までを詳しく解説します。レクリエーションを実施する際の注意点にも触れていますので、レクリエーション企画にお悩みの方は、ぜひご一読ください。

1.敬老の日とは?高齢者施設ではどんなことをする?

毎年9月の第3月曜日は、高齢者の方に敬意を示し、長寿を祝う「敬老の日」です。

敬老の日は、もともと9月15日に定められていました。9月15日は、聖徳太子が身寄りのない老人や孤児のために「悲田院(ひでんいん)」という救護施設を建てた日だと言われており、それにちなんで敬老の日に選ばれたのだとか。

ちなみに敬老の日は、「としよりの日」という名称でスタートしていますが、この呼び名に異論が多かったことから、その後「老人の日」に変更。1966年に現在の「敬老の日」となりました。2003年には、日にちも現在の第3月曜日に変更されています。

敬老の日は国民の祝日として定着しており、家族や親しい間柄では、感謝の言葉を伝えたり贈り物を贈ったりするのが一般的です。

そうした風習にならって、グループホームや老人ホーム、デイサービスなどの介護施設でも、敬老の日、あるいはその前後には、さまざまなレクリエーションが実施されます。家族を招いて大勢で楽しめるようなイベントや、地域住民と交流できる敬老会が催されることもあり、いずれも、利用者さんに楽しんでもらうための工夫が凝らされています。

2.高齢者施設で行う敬老の日のレクリエーション

高齢者施設で働く介護スタッフのなかには、「敬老の日に利用者さんに喜んでもらうには、どのようなレクリエーションを実施したらいいの?」「今年はどんな余興を披露しよう?」と、レクリエーションの企画に頭を悩ませている方もいるのではないでしょうか。

そこでここでは、敬老の日におすすめのレクリエーションや余興のアイデアを紹介します。企画立案に悩んでいる介護スタッフの方はぜひ参考にしてください。

朗読・落語

朗読は、高齢者施設における定番レクリエーションですが、「高齢者への敬意が感じられるストーリー」や、「高齢者が活躍するようなストーリー」の本を選ぶと、敬老の日らしい催しとなるのでおすすめです。

なお朗読中、聞き手は耳から入ってくるストーリーをもとに想像を膨らませたり、過去の記憶をたどったりします。そのため、朗読は脳の活性化にもつながると言われています。

朗読には落語もおすすめです。伝統的な話芸である落語は、利用者さんにとって「子どもの頃から慣れ親しんだエンターテイメント」でもあります。慣れ親しんでいる分、新鮮味がないのではと心配される方もいるかもしれませんが、有名な落語は、何度聞いても面白いもの。きっと懐かしさを感じて、喜んでもらえるでしょう。

演劇

生身の人間が目の前で繰り広げる演劇は迫力があり、利用者さんが夢中になって見てくれる人気のレクリエーションです。演者がいつも顔を合わせている職員であればなおさら、楽しんで見てもらえるでしょう。

演劇を実施する際のポイントは、人気のストーリーや敬老の日に関連したストーリーを選ぶことと、演じるスタッフが恥ずかしがらず役柄になりきることです。笑いが起きるような工夫(アドリブのセリフやユニークな小道具など)を取り入れるとより盛り上がって、利用者さんにとって心に残る敬老の日となるでしょう。

一発芸

一発芸は、個人でも準備しやすく、場の雰囲気を盛り上げやすい出し物です。歌やダンス、物まね、顔芸、仮装など、インパクトの強い芸を披露すれば、利用者さんも笑顔になるでしょう。

なお、若者に人気の流行ネタは、利用者さんには理解できないこともあるため避けたほうが無難です。歌やダンスなら、利用者さんの世代に人気の作品を選ぶといいでしょう。

マジック

見ているだけでワクワクするマジックショーは、高齢者にも人気のレクリエーションです。「マジックを覚えるのは難しそう」と思われがちですが、最近はさまざまなマジックグッズが市販されています。また、YouTubeなどでも、簡単なマジックのネタが紹介されています。それらを活用あるいは参考にして、以下のようなマジックに挑戦してみてはいかがでしょうか。

・利用者さんが選んだトランプを当てるマジック
・コインを瞬間移動させるマジック
・ボールペンを消すマジック
・スプーンを曲げるマジック


二人羽織

伝統芸能として昔から親しまれている二人羽織も、おすすめの余興です。やり方としては、①まず、1人が袖を通さずに羽織を着ます。②次に、その後ろからもう1人が羽織の中に入り、顔は隠したまま前の人の袖口から手を出します。③その後、後ろの人が前の人に何かを食べさせたり、滑稽な動きをしたりして見せます。

シンプルな芸ではありますが、食べ物をうまく口に運べずにあわてふためく様子や、ぎこちない動作に、自然と笑いが起こるはず。前側を担当するスタッフが、大げさなくらいのリアクションをすると場はいっそう盛り上がります。この他、複数のスタッフで二人羽織を行い、チーム対抗でゲームをするのも面白いでしょう。

3.地域の方々と交流する敬老会におすすめの出し物

地域の方々も参加する敬老会でレクリエーションを行うなら、参加型の出し物が良いでしょう。利用者さん、地域の方ともに一体感が味わえるため、盛り上がることうけあいです。特におすすめなのが以下の3つの出し物です。

・合唱
・クイズ大会
・ビンゴ大会


ここからは、それぞれの特徴を解説します。

合唱

美しいハーモニーが楽しめる合唱はとても華やかなので、利用者さんは座って聞くだけで十分に喜ばれるでしょう。とはいえ、地域の方々と交流できる機会はそう多くありません。童謡や昔のヒットソングなどを選び、歌詞カードを配って、参加者全員で歌えるようにしてみるのはいかがでしょうか。利用者さんにも、地域の方々にも連帯感や達成感を味わってもらえるため、敬老会の出し物にはぴったりです。

なお、ずっと歌っていない曲でも、メロディーと周囲の歌声を聞けば、自然に思い出して歌えるという利用者さんは少なくありません。歌詞が読めなかったり、分からなかったりする利用者さんも、スタッフや地域の方がリードすれば、きっと楽しい時間を過ごせるはずです。

クイズ大会

頭を使うクイズ大会も、敬老の日の定番のレクリエーションです。〇か×の札を上げてもらう方式にすれば、クイズ番組のような感覚で楽しめるでしょう。なお、問題の難易度はあまり高くないものがおすすめです。

問題を作る際は以下を参考にしてみてください。

・敬老の日にはお年寄りにチョコレートを贈るのが定番である【答え:×】
・敬老の日は、以前は9月15日だった【答え:〇】
・東京オリンピックは昭和40年に開催された【答え:×】
・敬老の日を反対に読むと「ヒノウロイケ」になる【答え:〇】


ビンゴ大会

ビンゴ大会は、「次は自分が当たるかもしれない」「景品をもらえるかもしれない」というワクワク感があり、多くの利用者さんが楽しめるレクリエーションです。実施する際には次のものを用意しましょう。

【用意するもの】

・ビンゴマシン または くじ
・ビンゴカード または マス目付きの空欄シート
・ホワイトボード
・マーカー
・景品


進行手順は、以下の通りです。

1. 利用者さんにビンゴカードを配り、ルールを説明する
2. スタッフは、ビンゴマシンから出てきた数字をホワイトボードに書く
3. 出た数字を利用者さんがチェックする
4. あと1マスでそろう時は、利用者さんに「リーチ」と言ってもらう
4. 列がそろった利用者さんには「ビンゴ」と言ってもらう


ビンゴマシンやビンゴカードの用意が難しい場合は、番号が書かれた紙を引いたり、利用者さんにマス目付きの空欄シートを渡し、好きな数字を入れてもらったりするなど、いろいろ工夫してみると良いでしょう。なお、ビンゴカードは5×5マスが一般的ですが、時間を短縮したい場合は、3×3マスにするのも一案です。

4.敬老の日のレクリエーションを行う際の注意点

最後に、敬老の日のレクリエーションを円滑に進めるためのポイントを紹介します。利用者さんにとって思い出に残る1日となるように、以下の注意点には特に気を配りましょう。

レクリエーション中も利用者さんの体調に気を配る
利用者さんのなかには、持病を抱えている方や、足腰が弱い方もいらっしゃいます。レクリエーションの最中も、急な体調の変化などに注意し、必要に応じて声がけするように心がけてください。また、利用者さんが動きやすい環境を作り、転倒によるけががないように注意しましょう。


全員が楽しめるようにサポートする
利用者さんによっては、レクリエーションへの参加が難しい場合もあるため、1人ひとりの状態や状況を考えながらプログラムを組む必要があります。また、動くのが困難な方がいる場合は披露型の出し物を増やしたり、耳が聞こえにくい方がいる場合は、スタッフが近くで説明したりするなど、参加者全員が楽しめるようにサポートすることも大事です。

まとめ

敬老の日には、スタッフによる出し物や地域の人々と交流する敬老会など、さまざまなレクリエーションが開催されます。いずれの場合も、利用者さん目線で企画を考え、参加者全員が楽しめるプログラムを考えることが大切です。

「介護のみらいラボ」では、敬老の日以外にもさまざまな記念日、イベントのレクリエーションを紹介しています。レクリエーションの企画にお悩みの方は、ぜひご活用ください。

※当記事は2022年9月時点の情報をもとに作成しています

  

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