高齢者向け!レクリエーションで盛り上がるテーブルゲーム8選
構成・文/介護のみらいラボ編集部
高齢者施設で行われるレクリエーションには、体を大きく動かすものから座って楽しめるものまで、幅広い種類が存在します。なかでもテーブルゲームは、座ったままで参加できるレクリエーションの代表格。筋力が落ちている方や、車椅子を利用している方でも気軽に楽しむことができます。また、基本的に屋内で遊ぶため、暑さ・寒さが厳しい時期や天候が悪い日のレクリエーションにもぴったりですよ!
この記事では、高齢者施設でできるテーブルゲームのアイデアを8つ紹介します。「利用者さんに幅広いレクリエーションを楽しんでもらいたい」と考えている介護職の方は、ぜひご一読ください。
1.高齢者施設にテーブルゲームがおすすめな理由
先に紹介したように、テーブルゲームは座ったまま楽しめるので、筋力が落ちている方や車椅子を利用している方でも気軽に参加できます。基本的に外に出ないので、天候や気温を気にかける必要もありません。
加えて、テーブルゲームであれば、広いスペースがない施設でも問題なく実施できます。利用者さんにとっても、スタッフ側にとっても少ない負担で楽しめるため、レクリエーションのアイデアに悩んでいる介護職の方は、ぜひ実践してみてください。
また、遊びを通じて利用者さん同士がコミュニケーションを図れる点も、テーブルゲームの大きなメリットです。周囲との交流が深まれば、感情の安定にもつながるでしょう。テーブルゲームのなかには、頭を使ったり手指を使ったりするものも多いため、脳や身体機能の活性化にも役立ちます。
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2.高齢者施設でできるテーブルゲームのアイデア8選
レクリエーションでテーブルゲームを実施する際は、多くの人が参加できるように、ルールがわかりやすいものを選ぶとよいでしょう。
ここでは、高齢者施設でできるテーブルゲームのアイデアやそれぞれの手順、用意するものを紹介します。
神経衰弱
神経衰弱は、トランプを使った定番ゲームの1つです。ここでは、使うカードの量を制限して、短時間で遊べるようにしたやり方を紹介します。
神経衰弱レクに準備するもの | トランプの各スート(スペード、クローバー、ハート、ダイヤ)の1~5までのカード |
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神経衰弱の進め方 |
1.トランプを裏向きにし、テーブルに並べる(縦4枚×横5枚)。 2.プレイヤーは自分の番がきたら任意の2枚をめくる。 3.めくった2枚が同じ数字であれば、自分の取り札になり、続けて札をめくれる。 4.間違った場合は隣の人に順番が移る。 5.2〜4をくりかえし、テーブルのカードがすべてなくなった時点で、取り札がもっとも多い人が勝ちとなる。 |
神経衰弱のプレイ人数は、3~5人が適切です。
ルールをより簡単にしたい場合は、「同じ色をめくったら取り札にできる」というルールに変えるのもよいでしょう。トランプではなく、オリジナルのカードや写真を使うのも楽しいですよ。
ピンポン玉入れ(ビアポン)
ピンポン玉入れは、テーブルに並べたカップにピンポン玉を投げ入れて、得点を競うゲームです。
ピンポン玉入れレクに準備するもの |
・紙コップ(10個) ・ピンポン玉5個 ・ホワイトボード(点数を記載) |
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ピンポン玉入れの進め方 |
1.紙コップをテーブルの上に並べる。 2.参加者にピンポン玉5個をわたす(ピンポン玉を入れるカップや箱を用意しておくのがおすすめ)。 3.参加者はピンポン玉をワンバウンド以上させて投げ、テーブルに並べたカップに入れる。 4.順番に5個ずつを投げて、カップに入った点数を合計。高得点者の勝ちとなる。 |
「入れやすいカップは1点」「遠くのカップは5点」といった具合に、カップの大きさや高さ、距離にあわせて点数を変えると、より白熱したゲームになるでしょう。入った点数を利用者さん自身に計算してもらうことで、脳トレにもなります。
イントロクイズ
曲の冒頭を流し、利用者さんに曲名を当ててもらうゲームです。
イントロクイズレクに準備するもの |
・音楽プレイヤー ・流す曲の音源 |
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イントロクイズの進め方 |
1.音楽プレイヤーで曲を少しだけ再生してとめる。 2.「何の曲でしょうか?」と声をかけ、わかった利用者さんには手を挙げて答えてもらう。 |
流す曲は、利用者さん全員が知っているものを選ぶのがおすすめです。利用者さんが正解したときは、「正解です、さすがですね!」など場を盛り上げる声がけをし、間違えたときは「惜しかったですね!」と明るくフォローしましょう。
インディアンポーカー
インディアンポーカーは、自分のカードの数字が、相手のカードよりも大きいか小さいかを当てるゲームです。今回は、高齢者施設のレクリエーション用にアレンジした遊び方を紹介します。
インディアンポーカーレクに準備するもの | トランプ一組(数字がよく見えるように、大きめのものを選ぶのが望ましい) |
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インディアンポーカーの進め方 |
1.スタッフがカードを1枚引き、参加者に見せる。 2.参加者1人にカードを1枚引いてもらう。 3.参加者は自分では見ないようにしながらカードを額に当て、数字をまわりに見せる。 4.参加者は、まわりの人からヒントをもらいながら、自分のカードの数字がスタッフより大きいかどうかを当てる。 |
まわりの方は、正しいヒントを教える必要はありません。わざと違うヒントを教えるのも、場が盛り上がるポイントです。
七並べ
七並べもトランプの定番ゲームの1つです。利用者さんのなかにもルールを知っている方が多いため、スムーズに始められるでしょう。
七並べレクに準備するもの | トランプ一組 |
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七並べの進め方 |
1.参加者にトランプを配る。 2.手持ちのカードに「7」があれば出してもらい、縦に4枚並べる。 3.ダイヤの7を持っていた人が最初のプレーヤーとなり、手持ちのカードから7に続く数字(6か8)を1枚出していく。カードは、同じ種類のスートの横に並べて置いてもらう。 4.以降、順番にカードを出し、数字がつながるように並べていく。 5.出すカードがない場合はパスできる。ただし、パスできる回数は1人3回までとする。 6.出せるカードがなく、パスも使いきったら失格となり、手持ちの残りカードをすべて場に並べる。 7.手札が最初になくなった人の勝ちとなる。 |
参加人数は、3~4人程度が適切でしょう。慣れてくると、「相手にカードを出させないために、わざと数字をとめておく」といった心理戦も楽しめます。
テーブル卓球
テーブル卓球は、文字通りテーブルを使って行う卓球です。ただし、一般的な卓球だと車椅子を利用している方が参加しにくいので、ここでは手軽にできるアレンジバージョンを紹介します。
テーブル卓球レクに準備するもの |
・ピンポン玉 ・ティッシュの空き箱(ラケットのかわりに使用。牛乳パックなどでもOK) |
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テーブル卓球の進め方 |
1.参加者はテーブルを囲んで座る。一人ひとりの前にラケットがわりの箱を置く。 2.参加者は箱を使って、飛んできたピンポン玉を打ち合う。 |
1対1ではなく、複数人でテーブルを囲んで遊びます。一見すると簡単そうですが、意外に運動量の多いゲームです。ピンポン玉が跳ねすぎて難しい場合は、ゴムボールなどを使ってもよいでしょう。
紙コップタワー
紙コップを積み上げていき、どれだけ高く積めたかを競うゲームです。
紙コップタワーレクに準備するもの |
・紙コップ20個程度 ・ストップウォッチ(スマホの時計でも可) ・記録するためのホワイトボードやペン |
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紙コップタワーの進め方 |
1.参加者に紙コップ20個程度をわたす。 2.参加者は、紙コップの底と底、飲み口と飲み口を交互に重ね、高く積み上げていく。 3.5分程度の制限時間を設け、時間内にどれだけ高く積めるかを競う。 |
チーム戦にして、複数のメンバーが交互に積んでいくのもよいでしょう。その場合は、人数にあわせて紙コップの数と時間を調整してください。
福笑い
福笑いは、伝統的なお正月の遊びです。子どものころに遊んだ経験のある利用者さんも多いのではないでしょうか。
福笑いレクに準備するもの |
・福笑いの台紙(顔の輪郭を描いたもの) ・目・鼻・口・眉・耳・髪形の各パーツ ・アイマスク |
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福笑いの進め方 |
1.参加者を複数のチームにわけ、台紙と顔のパーツを1セットずつわたす。 2.チーム内の1人がアイマスクをして台紙に顔のパーツを1つ置いていく。メンバーは声をかけてパーツを置く位置を誘導する。 3.全員がパーツを置き終えるまで2をくりかえす。終わったら、メンバー全員で評価する。 4.ほかのチームの完成品も見学する。 |
福笑いの顔はひょっとこやおかめなどが定番ですが、職員の顔写真を使ったオリジナルの福笑いを作るのもおすすめです。本人に完成品を批評してもらえば、場がいっそう盛り上がりますよ。
まとめ
高齢者施設では、レクリエーションにテーブルゲームを取り入れるのがおすすめです。トランプを使った神経衰弱やインディアンポーカー、七並べは座ったまま楽しめるので、車椅子を利用している方も気軽に参加できます。また、テーブル卓球や紙コップタワー、ピンポン玉入れなど軽く体を動かせるレクリエーションも、心身のリフレッシュにはぴったりです。多くの方がルールを知っている福笑いやイントロクイズも、みんなで盛り上がれて楽しいですよ!
介護のみらいラボでは、介護職の方に向けてレクリエーションを紹介する記事を多数掲載しています。「レクリエーションの幅を広げたい」「もっと利用者さんに喜んでもらいたい」という介護職の方は、ぜひ介護のみらいラボを参考にしてください。
※当記事は2024年3月時点の情報をもとに作成しています
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