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仕事・スキル 介護士の常識 2024/05/31

6月の行事や記念日一覧|介護施設向けの行事食についても解説

構成・文/介護のみらいラボ編集部 thumbnail.jpg

6月は祝日がなく雨も多いため、外出する機会が減りがちな時期です。介護施設の利用者さんも施設内にとどまる日が増え、季節を感じにくくなるのではないでしょうか。一方で、6月には夏至や父の日など、利用者さんの思い出に残っているような伝統行事、記念日が数多くあります。そうした行事にちなんだイベントやレクリエーションを行えば、利用者さんにとって懐かしくも楽しいひとときになるでしょう。

この記事では、6月の行事や行事食について詳しく解説します。6月のイベントやレクリエーション、行事食に悩んでいる介護職の方は、ぜひ参考にしてください。

1.6月の行事・記念日

6月は和風月名で「水無月(みなづき)」です。水無月の「無」は「ない」という意味ではなく、助詞の「の」を意味するもので、田んぼに水を張る季節であることから「水の月」になったとされています。

水無月という名称にはほかにも由来があり、現在の7月にあたるこの時期は、文字通り「水が干上がる暑い季節」だからとも言われています。

二十四節気(※)では夏に分類され、6月6日頃が稲や麦などの穀物の種をまく時期とされる「芒種(ぼうしゅ)」、6月21日頃が1年でいちばん昼が長くなる「夏至」にあたります。

※1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれを6つに分けたもの。立春や春分、冬至なども二十四節気です。

6月の誕生花は初夏から夏にかけて開花するユリで、花言葉は「純真」「無垢」「威厳」です。以下では、6月の代表的な行事や記念日を取り上げて、それぞれの風習、過ごし方などを解説します。

氷の朔日:6月1日~

旧暦の6月1日は「氷の朔日(ついたち)」と呼ばれます。冷凍庫がなかった平安時代、人々は冬にできた氷を「氷室」という場所に保存しており、そのなかには宮中御用達の氷室もありました。

宮中御用達の氷室は、夏まで氷を保存できるようにと日本各地に作られ、「氷の朔日」になると宮中や幕府に氷が献上されていたと言われています。そして、宮中や将軍家では、献上された氷を食べることで暑気払い(氷室の節会)をしていたのだとか。京都には、現在も6月30日に氷に見立てた和菓子を食べる風習がありますが、その風習は「氷室の節会」に由来するものです。

歯と口の健康週間:6月4日~10日

6月4日〜10日は、厚生労働省・文部科学省・日本歯科医師会・日本学校歯科医会が実施している「歯と口の健康週間」です。

以前は、6月4日の「6(む)4(し)」にちなんで「虫歯予防デー」が実施されていましたが、1949年以降は「口腔衛生週間」「歯の衛生週間」などに名称が変更され、2013年に現在の「歯と口の健康週間」が制定されました。また、80歳になっても20本以上の歯が残っていれば、生涯充実した食生活を送れると言われていることから、1989年からは「8020運動」(80歳になっても20本以上自分の歯を保とうとする取り組み)も提唱されています。

口腔ケアを実践し、歯と口の健康増進を目指すことは、高齢者にとって非常に重要です。よくかんで食べることは、寝たきりの防止や脳の活性化などにもつながり、高齢者の自立やQOLを高めると言われています。

逆に、口腔内が清潔に保たれていないと、歯や歯肉のトラブル、誤嚥性肺炎(口腔内の細菌が気道から肺に入ってしまい発生する疾病)をなど引き起こしかねません。なかには、かむ力が衰え、唾液の分泌量が減ることで、口のなかが乾燥状態になる「ドライマウス」に悩む方もいます。

歯と口の健康週間には、虫歯検診などのイベントを実施して、利用者さんと一緒に正しい口腔ケアを学んでみてはいかがでしょうか。

時の記念日:6月10日

「時の記念日」は、日本ではじめて「時の知らせ」が行われたことを記念する日です。

日本書紀によると、671年に天智天皇が唐から伝えられた「漏刻(ろうこく)」と呼ばれる水時計を建造。その時計を使って正式に時を計り、人々に時を知らせる鐘鼓を鳴らしたとされています。そして、その日が現在の太陽暦の6月10日だったことから、1920年に「時の記念日」が制定されました。

なお、天智天皇をまつる滋賀県の近江神宮では、現在でも6月10日に「漏刻祭(ろうこくさい)」が斎行され、感謝の祈りを捧げる神事が行われています。

入梅:6月11日頃

「入梅(にゅうばい)」は雑節の1つで、「暦の上では梅雨が始まるとされている日」です。雑節とは、季節の移り変わりをつかむために設定された日本独自の暦で、「彼岸」「八十八夜」「土用」「節分」なども雑節です。

農作業をするにあたって雨期を知ることはとても重要で、昔は入梅が田植えを始める日の目安となっていました。しかし、梅雨が始まるのは年や地域によって異なるため、現代では気象庁が発表する「梅雨入り宣言」が、実際の梅雨入りを指す言葉になっています。

父の日:6月15~21日

6月の第3日曜日は、父親に日頃の感謝の気持ちを伝える「父の日」です。

父の日は、1909年にアメリカのワシントン州に住むソノラ・スマート・ドッドという女性によって、提唱されたと言われています。ドッドの父親は元軍人で、南北戦争から復員した後、亡くなった母親に代わって男手1つで子どもたちを育てあげました。

そうした環境で育ったドッドは父を深く敬愛し、「母をたたえる日があるのだから、父をたたえる日もあるべきだ」と感じていたそうです。そのため、ドッドは牧師協会に「父親に感謝する日も作ってほしい」と嘆願し、1910年6月19日にはじめての父の日の式典が開催されました。

その後、父の日は一般にも浸透していき、1972年には国の祝日に認定されました。ちなみに、6月に最初の式典が行われたのは、ドッドの父親の誕生日に由来しているのだそうですよ。

父の日が日本に伝わったのは戦後の1950年頃ですが、広く知られるようになったのは1980年代です。母の日にカーネーションを贈るのに対して、父の日には黄色いバラを贈るのが定番になっています。

夏至:6月21日前後

「夏至」は1年のなかで最も昼の時間が長くなる日です。日付は固定されていませんが、毎年6月21日もしくは22日が夏至となります。

夏至は1年のなかで最も太陽が高く昇る日でもあり、この日を境にだんだんと日が短くなっていきます。なお、夏至と反対に最も夜が長くなるのが冬至(12月21日か22日)です。

先に紹介したように、夏至は二十四節気であり、「げし」という呼び名もそこからきています。

2.6月の行事食

6月には、旬の食べ物にまつわる行事がいくつもあります。レクリエーションやイベントなどを利用して、施設でも旬の味覚を使った行事食を楽しんでみてはいかがでしょうか。

ここからは、6月の行事食について解説していくので、ぜひ最後までご覧ください。

氷の朔日:あられ

6月1日の「氷の朔日」に行われていた暑気払いの風習は、やがて庶民の間にも広まりました。しかし、庶民にとって氷はとても貴重なもの。なかなか口にできなかったため、氷の代用品としてあられや炒り豆、氷餅、凍み餅など、固い食感のものを食べるようになったそうです。

また、「氷の朔日」の項で紹介したように、京都には6月30日に和菓子を食べるならわしが残っています。氷に見立てた白いういろうに、邪気払いの小豆をのせて固めた和菓子は、「水無月」と呼ばれており、こちらも氷を口にできなかった庶民によって作られたものです。

京都の神社では、1年の折り返しにあたる6月30日に、罪やけがれを清める神事として「夏越の祓え」が行われますが、「水無月」はその行事食としても知られています。

入梅:梅

暦の上で梅雨入りとされる「入梅」や、雨や曇りの日が続く気象状況を表す「梅雨」。普段当たり前に使っている言葉ですが、雨の呼び名になぜ「梅」という漢字が使われているのかご存じですか?

実は、梅雨という言葉は、江戸時代に中国から伝わったもの。中国ではちょうど梅の実が熟す時期に降る雨なので梅雨(マイウ)と呼んでいたそうです。ちなみに、「つゆ」という呼び名も江戸時代に生まれたもので、雨が降ることで草木などにつく「露」に由来とするという説や、梅の実が熟して潰れる時期であるため「潰ゆ(つゆ)」になったという説があります。

この時期に梅が旬を迎えるのは日本も同様で、青い梅は梅酒や梅シロップにし、熟したものは梅干しや梅ジャムにするなど、梅を使ったさまざまな保存食を作る風習があります。

また、「梅はその日の難逃れ」ということわざがあるように、梅干しを食べると1日中健康でいられると言われます。梅に含まれるクエン酸は疲労回復効果が期待できるので、気温が上昇し厳しい夏を迎える前の行事食にもぴったりです。

保存食作りを行った経験のある利用者さんも多いはずなので、行事食に梅を取り入れると、利用者さんに喜んでもらえるのではないでしょうか。

夏至:タコ・焼き餅など

全国に共通した夏至の行事食はありませんが、地域によっては「夏至に食べるとよい」とされる食べ物があります。

例えば、関西地方のタコもその1つです。関西地方では、夏場がタコの旬となります。また、夏至の頃はちょうど田植えが行われる時期でもあります。そのため、「田植えの後の稲がタコの足のように四方八方にしっかりと根付くように」との願いを込めて、タコを食べるようになったと言われています。

一方、関東地方で食べられている夏至の食べ物は、新小麦で作った焼き餅です。こちらは、小麦ともち米を混ぜてついたお餅で、神様にお供えして五穀豊穣を願ったのが由来だとされています。ちなみに、奈良県でも小麦ともち米を半分ずつついて、きなこをまぶした「半夏生餅(はんげしょうもち)」という行事食が食べられています。

まとめ

6月には氷の朔日、歯と口の健康習慣、時の記念日、入梅、父の日、夏至といった行事や記念日があります。また、氷の朔日にあられや水無月を食べたり、入梅のタイミングで梅干しを漬けたりと、食にかかわる風習が多いのも6月の特徴です。雨の日が多く、外に出るのがおっくうになるこの時期は、室内のイベントや行事食を通じて利用者さんに季節を感じてもらいましょう。

介護のみらいラボでは、介護の現場で働く方に向けて有益な情報を提供しています。毎月のイベントや行事食などで悩んでいる介護職の方に向けて、各月の行事情報も紹介しているので、ぜひ介護のみらいラボをお役立てください。

※当記事は2024年1月時点の情報をもとに作成しています

●関連記事:【6月】梅雨に実施したい高齢者レクリエーションのアイデア7選

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