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仕事・スキル 介護士の常識 2024/08/01

8月の行事や記念日一覧|お祝いに合った行事食も紹介

構成・文/介護のみらいラボ編集部 thumbnail_0801.jpg

8月は夏休み期間にあたるため、子どもだけでなく大人も長期休暇となる家庭が少なくありません。夏祭りが全国で行われる時期でもあり、地元の祭りや旅先で参加した祭りのことを思い出す利用者さんも、多いのではないでしょうか。一方で、8月には終戦の日もあるため、戦争を経験した方は厳粛な気持ちになることでしょう。

なお、この時期は気温が高くなるので、施設でイベントや行事を行う際は、利用者さんの熱中症などに十分注意してください。

この記事では、8月の行事や行事食について詳しく解説します。8月のイベントやレクリエーション、行事食のことで悩んでいる介護職の方は、ぜひ参考にしてください。

1.8月の行事・記念日

8月は和風月名で「葉月(はづき)」と呼ばれます。葉月の由来は、木々の葉が色付き、次第に落ちることを意味する「葉落ち月(はおちづき)」が略されたものだとされています。夏の盛りである8月の風景をイメージすると、「葉落ち」という言葉にやや違和感を覚えますが、これは旧暦の8月が現在の9月~10月にあたるためです。

1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれを6つに分けた二十四節気(にじゅうしせっき)でも、8月は秋に分類され、新暦の8月8日頃を「立秋」、8月23日頃を「処暑(しょしょ)」と呼びます。

8月の誕生花は、フリルのような花びらがかわいらしいトルコキキョウで、花言葉は「優美」「希望」「すがすがしい美しさ」です。以下では、8月の代表的な行事や記念日について、それぞれの風習、過ごし方などを紹介します。

●関連記事:【8月】高齢者施設のレクリエーションのアイデア8つ

立秋:8月7~8日

立秋とは、暦の上で秋の始まりとされる日です。その名称には「夏が全盛期を迎え、秋の気配が徐々に立ち始める」という意味があり、毎年8月7日~8日が立秋にあたります。

また、立秋を境にお世話になった方や、なかなか会えない方を見舞う挨拶状の内容も変化します。立秋より前は、1年で最も暑い夏の本番を見舞う「暑中見舞い」を送り、立秋を迎えた後は「残暑見舞い」を送るのが一般的です。残暑見舞いは、「なかなか終わらない暑さ」を見舞うものなので、8月中に届くようにするのがよいでしょう。

●関連記事:時候の挨拶とは?季節別の書き出し・結びの例文も紹介

山の日:8月11日

山の日は、2016年に制定された比較的新しい国民の祝日で、「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する日」とされています。

日本の国土の大半は山であり、私たちは日々山からの恩恵を受けています。そうした恵みに感謝しようとするのが山の日の趣旨ですが、当初は「海の日」の翌日にする案や、お盆前の8月12日にする案があがっていたそうです。しかし、8月12日は日本航空123便の墜落事故が発生した日であることから見直しが図られ、最終的に8月11日が山の日となりました。

なお、山の日は世界で初めてできた「山」に関する祝日で、8月11日には全国各地で山の魅力を伝えたり、マナーを広めたりするイベントが催されています。

お盆:8月13~16日

お盆は、亡くなった人やご先祖様の霊を家に迎えて供養する行事です。正式名称を「盂蘭盆(うらぼん)」あるいは「盂蘭盆会(うらぼんえ)」と言い、お釈迦様の弟子である目連が、地獄に落ちて苦しんでいた母親を、お釈迦様の教えによって救ったという話に由来しています。

お盆はお正月と同様、日本人にとって特別な年中行事です。地域によってさまざまな風習がありますが、一般的には13日に迎え火を焚いて、ご先祖様の霊をお招きすることから始まります。その後は、16日に送り火を焚いてお見送りするのが通例です。

また、故人が亡くなって四十九日が過ぎた後、初めて迎えるお盆を初盆・新盆と言います。初盆や新盆は、故人が初めて自宅に戻る日でもあるため、通常のお盆よりも手厚く供養します。

終戦の日:8月15日

日本では、8月15日を「終戦の日」としています。1945年のこの日、多くの日本国民がラジオを通じて、昭和天皇から戦争に負けたことを知らされました。

そして、1963年以降は戦争の過ちを反省し平和を誓うため、毎年8月15日に全国戦没者追悼式を開催。1982年には、戦争を知らない世代に戦争の経験と平和の意義を伝えるため、8月15日を「戦没者を追悼し平和を祈念する日」にすることが閣議決定されました。

ただし、終戦の日は国によって異なります。例えば、アメリカは日本が降伏文書に署名した9月2日を「対日戦勝記念日」としており、中国では署名の翌日である9月3日を「抗日戦争勝利記念日」と呼んでいます。

夏祭り:7月~8月

夏の行事として欠かせないのが夏祭りです。夏の風物詩とも言える夏祭りは、地域によって意味や目的が異なり、疫病退散や五穀豊穣などさまざまな願いが込められています。

8月に各地で行われる代表的な夏祭りは、下記の通りです。

・青森ねぶた祭(青森県)
・仙台七夕まつり(宮城県)
・秋田竿灯まつり(秋田県)
・山形花笠まつり(山形県)
・祇園祭(京都府)
・徳島市阿波おどり(徳島県)
・よさこい祭り(高知県)
・山鹿灯篭まつり(熊本県)


青森ねぶた祭、仙台七夕まつり、秋田竿灯まつりは「東北三大祭り」と呼ばれており、毎年多くの観光客が訪れます。

また、山形花笠まつりや徳島市阿波おどり、よさこい祭りなどは、パフォーマンスを見て楽しむだけでなく、参加して一緒に盛り上がることもできます。

介護施設で夏祭りを企画したい!進め方やおすすめの催し物を解説

2.8月の行事食

8月はお盆の仏事にまつわる料理をはじめ、さまざまな行事食があります。行事食ではありませんが、お祭りの屋台メニューなども、8月を象徴する食べ物と言えるでしょう。なかにはデザートとして楽しめるものもあるので、介護施設のイベントやレクリエーションに取り入れるのもおすすめです。

以下では、8月の主な行事食を紹介します。

お団子:お盆

お盆に団子をお供えするのは、「枕団子」に由来しています。枕団子というのは、故人があの世へ向かう途中でお弁当として食べられるように、枕元にお供えする団子のことです。

一般的に、お盆の初日には「迎え団子」としてたれやあんこを使った団子を用意し、お盆期間中はおもてなしの意味を込めておはぎをお供えします。そして、お盆の最終日にはおみやげとして、白団子をお供えするのが通例です。

お供えする白団子の数は一般的に6個ですが、地域や宗派によっては13個や49個お供えする場合もあります。

精進料理:お盆

ご先祖様にお供えする精進料理は、仏教の「不殺生戒」の教えにならって肉や魚などの動物性の食品を使わず、野菜や豆類を中心に構成します。

近年は、お供えの膳だけを精進料理にする家庭も増えていますが、以前は集まった親族全員で精進料理を食べるのが一般的でした。伝統にのっとって精進料理を食べる場合は、肉や魚を使わないように注意しましょう。汁ものであればかつお節やいりこで出汁を取らず、干ししいたけや昆布などを使ってください。

なお、お盆は親族が集まる貴重な機会です。そのため、お盆期間中の一食だけを精進料理にして、ほかは好きな料理を食べるという家庭も少なくありません。

屋台料理:夏祭り

行事食とは言えませんが、夏祭りの屋台料理に懐かしさを感じたり、楽しかった出来事を思い出したりする人も多いのではないでしょうか。介護施設のイベントやレクリエーションで屋台料理を振る舞うと、夏を感じられる上に、利用者さん同士の思い出話に花が咲くかもしれませんよ。

お好み焼きやたこ焼き、かき氷といった定番メニューのほか、ラムネやわたがしのように懐かしさが感じられるものを提供するのもおすすめです。

ただし、屋台料理を出す場合は、誤嚥を防ぐため食材を細かくカットするなどの工夫をしましょう。たたききゅうりやチョコバナナなどは、そのままのサイズだとのどに詰まりやすいので、特に注意が必要です。

また、夏場は気温が高く食中毒が発生しやすい時期です。食材や調理器具の衛生管理を徹底し、食べ残しもすみやかに処分するように心がけてください。

まとめ

8月の行事・記念日には、お盆や山の日、夏祭りなどがあります。また、代表的な行事食としては、お盆のお団子や精進料理が挙げられます。施設でイベントやレクリエーションを行う際は、夏祭りの屋台料理を振る舞うのもよいでしょう。懐かしい味を楽しみながら思い出を語り合えば、利用者さん同士のコミュニケーションも深まるはずです。

介護のみらいラボでは、介護の現場で働く方に向けて有益な情報を提供しています。毎月のイベントや行事食で悩んでいる介護職の方のために、各月の行事情報も紹介していますので、ぜひ介護のみらいラボを参考にしてください。

※当記事は2024年1月時点の情報をもとに作成しています

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