社会福祉士の合格通知はいつ届く?合格後の手続きも紹介
文/倉元せんり(社会福祉士)
社会福祉士として働くには、国家試験に合格する必要があります。しかし、試験に合格すれば、すぐに社会福祉士を名乗れるかというと、そうではわけではありません。社会福祉士をとして働くには、試験の合格通知を受け取った後に、登録の手続きをする必要があります。
では、みなさんは社会福祉士の合格通知が「いつ、どうやって届くか」や、試験合格後の登録をどのように行えばよいかについて、きちんと把握していますか?
この記事では、「社会福祉士の合格通知が届く時期」や「合格後の手続き」などを取り上げ、詳しく解説していきます。手続きに関する「よくある質問」についても紹介しますので、社会福祉士を目指している方や社会福祉士として働く予定のある方は、ぜひ最後までご覧ください。
1.社会福祉士の合格通知はいつ届く?
2025年の社会福祉士国家試験は2月2日(日)に行われ、3月4日(火)に、公益財団法人社会福祉振興・試験センターのホームページに合格速報が掲載される予定です。また、3月7日(金)には、合格者のもとに合格通知が送られます。合格通知は、郵便で送られ、1週間ほどで届くのが一般的です。
試験から合格通知の送付までは、だいたい上記のようなスケジュールで進みます。ただし、大学などを卒業する見込み、または実務経験を満たす見込みとして受験を申し込んだ方は、卒業や実務経験年数が確定しなければ合格通知が郵送されません。学校によっては、試験センターに卒業証明書を提出するのが3月15日以降になる場合もあるので、事前に確認しておくとよいでしょう。
合格通知の到着が遅れたときは、大学などに確認したうえで受験センターに問い合わせてください。
2.試験合格後の手続き
試験に合格した後は、社会福祉士登録の申請が必要です。免許登録をしてはじめて社会福祉士として勤務できるので、以下を参考に手続きを進めましょう。
<手続きの流れ>
1. 合格通知と申請書類を受け取る
2. 登録免許税と登録手数料を支払う
3. 簡易書留で試験センターに必要書類を提出する
4. 試験センターで受理・審査される
5. 登録証を受け取る
ここからは、それぞれの項目について、詳しく紹介します。
合格通知と申請書類を受け取る
例年、3月上旬に郵送される合格通知には、以下の申請書類が同封されています。
- 合格証書の交付等について
- 社会福祉士国家試験結果通知書
- 新規登録の手引き
- 社会福祉士登録申請書
- 払込取扱票
合格証書が届いたら、これらの申請書類が同封されているかを確認しましょう。
登録免許税と登録手数料を支払う
社会福祉士登録の際には、登録免許税(15,000円)と登録手数料(4,050円)がかかります。登録免許税は、郵便局などで15,000円分の収入印紙の購入が必要です。その際、収入印紙と収入証紙を間違えないように注意してください。
登録手数料は、合格通知に同封された払込取扱票を使用して支払います。郵便局や金融機関などで支払ったら、「振替払込受付証明書(お客さま用)」を受け取りましょう。万が一、払込取扱票を紛失した場合は、ゆうちょ銀行などの備え付け用紙でも支払いが可能です。
簡易書留で試験センターに必要書類を提出する
登録申請の際は、以下の3つの書類を提出します。
- 社会福祉士登録申請書
- 貼付用紙
- 戸籍抄本、個人事項証明書、本籍を記載した住民票(いずれも原本)
社会福祉士登録申請書には、登録免許税として購入した15,000円分の収入印紙の貼付が必要です。貼付用紙には、登録手数料の振替払込受付証明書の原本を貼付します。
これらの書類を、合格通知に同封されていた封筒に入れて「簡易書留」で試験センターに提出します。封筒の裏面にあるチェックリストを確認しながら、入れ忘れがないように注意しましょう。
試験センターで受理・審査される
試験センターに送付後、書類が受理されます。審査には1か月程度かかりますが、申請が集中するとさらに時間がかかる場合もあることを認識しておきましょう。
登録証を受け取る
申請から1か月程度を目安に、社会福祉士登録証が発送されます。登録証はレターパックプラスで自宅に発送され、保管期間内に受け取る必要があります。引っ越しなどで住所が変更になる場合は、必ず郵便局に「転居届」を出しておきましょう。
3.社会福祉士登録の際のよくある質問
ここでは、社会福祉士登録の際の「よくある質問」に答えていきます。住所変更の注意点も説明しておくので、就職にともなって引っ越しを予定している方は参考にしてください。
Q:合格発表の前に引っ越してしまったが、合否通知は届く?
郵便局に「転居届」を出していれば、引っ越し先に転送してもらえます。転居届を出していなければ返送されてしまうので、忘れずに提出しておきましょう。
Q:登録はいつまでにすればよい?
社会福祉士の登録に期限はなく、いつでも登録手続きができます。ただし、登録しなければ社会福祉士として働くことはできません。社会福祉士として働く予定のある方は、合格通知が届いた後、すみやかに手続きをしましょう。
Q:登録後に住所が変わった場合はどうすればよい?
登録後に住所変更した場合は、登録証に同封されている「住所変更届」を提出するか、試験センターホームページから手続きすることで、登録住所の変更ができます。登録証が届いていない場合は、試験センター登録部(03-3486-7511)に連絡し、住所変更の旨を伝えるとよいでしょう。
4.社会福祉士国家試験の合格率と合格点
最後に、社会福祉士国家試験の合格率と合格点を紹介します。
以下に、直近3年間の合格率と合格ラインを掲載しておきますので、これから試験を受ける人は参考にしてください。
合格者数と合格率
2022年から2024年までの合格者数と合格率は、以下の通りです。
合格率 | 受験者数 | 合格者数 | |
---|---|---|---|
第36回(2024年実施) | 58.1% | 34,539人 | 20,050人 |
第35回(2023年実施) | 44.2% | 36,974人 | 16,338人 |
第34回(2022年実施) | 31.1% | 34,563人 | 10,742人 |
社会福祉士の合格率は例年30%前後で推移していますが、2023年に実施された第35回は、44.2%で過去最高値となりました。これを踏まえると、約30~40%の合格率となる可能性が高いでしょう。
●関連記事:社会福祉士の合格率が低い5つの理由と試験勉強のコツ
合格ラインに変動はある?
合格基準は総得点の60%程度とされており、例年90点前後で推移しています。過去3年間の合格点は、以下のとおりです。
第36回(2024年実施) | 90点 |
第35回(2023年実施) | 90点 |
第34回(2022年実施) | 105点 |
(参考:第36回・第35回・第34回社会福祉士国家試験の合格基準及び正答について)
試験の難易度によって、合格基準点も大きく変動します。なかでも、第34回は105点と、例年よりも高い合格基準点となりました。
●関連記事:社会福祉士は簡単すぎる?試験の難易度について解説
まとめ:社会福祉士の合格通知が届いたらすみやかに登録手続きをしよう
社会福祉士の合格通知は、例年3月15日前後に届きます。合格通知には社会福祉士の登録申請書類が同封されているので、届いた時点で必要な書類がすべて入っているかを確認してください。
登録しなければ、社会福祉士を名乗って働くことができないため、合格通知が届いたらすみやかに登録手続きをしましょう。
●関連記事:
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