Produce by マイナビ介護職 マイナビ介護職

介護の未来ラボ -根を張って未来へ伸びる-

高齢者レクリエーション 脳トレ・クイズ 百人一首なぞり書き 2022/10/16

【なぞり書き百人一首】秋の歌⑫ 嵐吹く 三室の山の もみぢ葉は 竜田の川の 錦なりけり

構成・文/介護のみらいラボ編集部

秋の歌の第12回目にピックアップしたのは、能因法師の作品。歌意や作者の解説なども掲載しておきますので、情景や詠み手の思いを感じながら、ゆっくりと文字をなぞってみましょう。

秋の歌12.jpg

歌の意味と作者について

歌番号69番は、秋の自然美をテーマにした能因法師の作品です。秋の山では美しい紅葉があたりを染め抜きますが、ここではそうした情景を「錦織物」になぞらえつつ、あでやかに歌い上げています。

(あらし)()()(むろ)(やま)の もみぢ()

竜田(たつた)(かわ)(にしき)なりけり

小倉百人一首 歌番号(69番) (のう)(いん)法師(ほうし)

)

)

歌意

激しい風で吹き散らされた三室山のもみじの葉が、竜田川の水面を埋め尽くしていて、まるで絢爛(けんらん)たる錦織物のようだった。

ことば

●嵐:激しく吹く風のこと

●三室の山のもみぢ葉は:「三室の山」は、神が鎮座する山という意味。ここでは、大和国(現在の奈良県生駒郡斑鳩(いかるが)町)の神奈備(かんなび)(やま)を指しています。

●竜田川:大和国を流れる川の名称

●錦:さまざまな色糸を使って、絢爛豪華な模様を織り出す絹織物のこと

作者

能因法師(のういんほうし):平安時代中期の歌人。文章(もんじょうの)(しょう)(学者)として漢文学や歴史学といった学問を研究していましたが、後に出家。藤原長能(ながよし)から和歌を学び、諸国を旅しながら多くの名歌を残しました。

[参考]
『全訳読解古語辞典 第五版』(三省堂)
『百人一首(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典』(角川ソフィア文庫)
『解説 百人一首』 (ちくま学芸文庫)

最新コラムなどをいち早くお届け!
公式LINEを友だちに追加する

お役立ち情報を配信中!
X(旧Twitter)公式アカウントをフォローする

介護職向けニュースを日々配信中!
公式Facebookをチェックする

SNSシェア

百人一首なぞり書きの関連記事

  • 百人一首なぞり書き

    2022/11/26

  • 【なぞり書き百人一首】秋の歌⑰ 村雨の 露もまだひぬ まきの葉に 霧たちのぼる 秋の夕ぐれ

  • 百人一首なぞり書き

    2022/11/19

  • 【なぞり書き百人一首】秋の歌⑯ 秋風に たなびく雲の たえ間より もれいづる月の 影のさやけさ

  • 百人一首なぞり書き

    2022/11/12

  • 【なぞり書き百人一首】秋の歌⑮ 契りおきし させもが露を 命にて あはれ今年の 秋もいぬめり

もっと見る