【なぞり書き百人一首】秋の歌⑯ 秋風に たなびく雲の たえ間より もれいづる月の 影のさやけさ
構成・文/介護のみらいラボ編集部
秋の歌の第16回目にピックアップしたのは、左京大夫顕輔の作品。歌意や作者の解説なども掲載しておきますので、情景や詠み手の思いを感じながら、ゆっくりと文字をなぞってみましょう。
歌の意味と作者について
秋の澄みわたった夜空を流れていく細い雲。その隙間からもれてくる月の光----。曇りなく輝く満月とはひと味違う、繊細な月光の美しさを讃えた一首です。詠み手は、平安時代後期の公家である左京大夫顕輔、歌番号は79番となります。
秋風に たなびく雲の たえ間より
もれいづる月の 影のさやけさ
小倉百人一首 歌番号(79番) 左京大夫顕輔
歌意
秋風に吹かれて、長くたなびいている雲の切れ間からもれ出てくる月の光の、何と明るく澄んでいることか。
ことば
●たなびく:横に長く連なること
●たえ間:「とぎれたその間」の意味
●もれいづる:雲の隙間から月光がこぼれ射してくる様子
●影:ここでは「月の光」の意味
●さやけさ:「澄みきってはっきりしている」という意味
作者
左京大夫顕輔(さきょうのだいぶあきすけ):本名は藤原顕輔で、平安時代後期の公家・歌人。歌の道に優れており、勅撰和歌集(天皇や上皇の命で撰集された歌集)の一つである「詞華集」の撰者としても知られています。
[参考]
『全訳読解古語辞典 第五版』(三省堂)
『百人一首(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典』(角川ソフィア文庫)
『解説 百人一首』 (ちくま学芸文庫)
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