Produce by マイナビ介護職 マイナビ介護職

介護の未来ラボ -根を張って未来へ伸びる-

高齢者レクリエーション 脳トレ・クイズ 百人一首なぞり書き 2022/11/12

【なぞり書き百人一首】秋の歌⑮ 契りおきし させもが露を 命にて あはれ今年の 秋もいぬめり

構成・文/介護のみらいラボ編集部

秋の歌の第15回目にピックアップしたのは、藤原基俊の作品。歌意や作者の解説なども掲載しておきますので、情景や詠み手の思いを感じながら、ゆっくりと文字をなぞってみましょう。

秋の歌15.jpg

歌の意味と作者について

子どもの出世を約束してくれた人が、結局は何もしてくれなかった......。そんな失意の気持ちを秋の寂しさに重ね合わせた一首です。作者は藤原基俊、子どものことを頼んだ相手は、76番歌を詠んだ藤原(ふじわらの)(ただ)(みち)だとされています。

(ちぎ)りおきし させもが(つゆ)(いのち)にて

あはれ今年(ことし)(あき)もいぬめり

小倉百人一首 歌番号(75番) 藤原(ふじわらの)(もと)(とし)

)

)

歌意

約束してくださった、「私を頼りにしていなさい」という恵みの露のようなありがたい言葉に望みを託しておりましたのに、ああ、今年の秋もむなしく過ぎて行くようです。

ことば

●契りおきし:「約束しておいた」という意味

●させもが露:させもは「よもぎ」、露は「恵みの露」のこと

●あはれ:嘆きの感情を表す感動詞

●秋もいぬめり:「秋も過ぎ去ってしまうことだろう」という意味

作者

藤原基俊(ふじわらのもととし):和歌や漢詩の才能に優れており、歌壇の指導者として活躍しました。しかし、学識を鼻にかけて世間を見下すようなところがあったために、出世にはあまり縁がなかったようです。

[参考]
『全訳読解古語辞典 第五版』(三省堂)
『百人一首(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典』(角川ソフィア文庫)
『解説 百人一首』 (ちくま学芸文庫)

最新コラムなどをいち早くお届け!
公式LINEを友だちに追加する

お役立ち情報を配信中!
X(旧Twitter)公式アカウントをフォローする

介護職向けニュースを日々配信中!
公式Facebookをチェックする

SNSシェア

百人一首なぞり書きの関連記事

  • 百人一首なぞり書き

    2022/11/26

  • 【なぞり書き百人一首】秋の歌⑰ 村雨の 露もまだひぬ まきの葉に 霧たちのぼる 秋の夕ぐれ

  • 百人一首なぞり書き

    2022/11/19

  • 【なぞり書き百人一首】秋の歌⑯ 秋風に たなびく雲の たえ間より もれいづる月の 影のさやけさ

  • 百人一首なぞり書き

    2022/11/12

  • 【なぞり書き百人一首】秋の歌⑮ 契りおきし させもが露を 命にて あはれ今年の 秋もいぬめり

もっと見る