【なぞり書き百人一首】春の歌② 君がため 春の野にいでて 若菜つむ わが衣手に 雪はふりつつ
構成・文/介護のみらいラボ編集部
春の歌の第2回目にピックアップしたのは、光孝天皇の作品。歌意や作者の解説なども掲載しておきますので、情景や詠み手の思いを感じながら、ゆっくりと文字をなぞってみましょう。

歌の意味と作者について
春の歌の2つめは、歌番号15番・光孝天皇の一首。大切な人の健康と幸福を願って春の若菜を贈ったとき、それに添えた歌だといわれています。皇子がみずから野に出て摘んだ若菜――。もらった相手は、さぞかし嬉しかったのではないでしょうか。
君がため 春の野にいでて 若菜つむ
わが衣手に 雪はふりつつ
小倉百人一首 歌番号(15番) 光孝天皇
歌意
いとしいあなたにさしあげるため、春の野原に出かけて若菜を摘んでいる私の衣の袖に、雪がしきりに降りかかることよ。
ことば
●君:若菜を贈る相手(女性)のこと
●若菜:初春の菜類のことで、春の七草などがその代表格
●わが衣手に:「衣手」は衣の袖のこと
●雪はふりつつ:「つつ」は「し続ける」の意味
作者
光孝天皇(こうこうてんのう):仁明天皇の第3皇子で、第58代天皇。穏和無欲な性格で、権力との関わりを持ちたがらなかったといわれており、政治判断はすべて藤原基経にまかせていました。
[参考]
『全訳読解古語辞典 第五版』(三省堂)
『百人一首(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典』(角川ソフィア文庫)
『解説 百人一首』 (ちくま学芸文庫)
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