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高齢者レクリエーション 脳トレ・クイズ 百人一首なぞり書き 2022/04/04

【なぞり書き百人一首】春の歌⑦ 高砂の をのへの桜 咲きにけり 外山のかすみ たたずもあらなむ

構成・文/介護のみらいラボ編集部

春の歌の第7回目にピックアップしたのは、前権中納言匡房の作品。歌意や作者の解説なども掲載しておきますので、情景や詠み手の思いを感じながら、ゆっくりと文字をなぞってみましょう。

春の歌⑦.png

歌の意味と作者について

今回紹介するのは、前権中納言匡房の作品。作者が内大臣・藤原(ふじわらの)師通(もろみち)の酒宴に参加したときに、「(はる)かに山桜を望む」という題を与えられて詠んだ歌で、自然への愛情がストレートに表現されています。

高砂(たかさご)の をのへの(さくら) ()きにけり

()(やま)のかすみ たたずもあらなむ

小倉百人一首 歌番号(73番) (さきの)(ごんの)(ちゅう)()(ごん)(まさ)(ふさ)

)

)

歌意

遠くの高い山の(いただき)にある桜が、美しく咲いたことだ。人里近い山にかすみが立つと、せっかくの桜が隠されてしまうから、どうか立たずにいてほしい。

ことば

●高砂:高く積もった砂を指す言葉で、ここでは「高い山」の意味

●をのへ:「()の上」のことで、峰つづきの高いところ、山頂を意味します

●外山:人里に近い山のこと

●かすみ:霞(立春のころにたつ霧)のこと

●たたずむもあらなむ:「なむ」は希望をあらわす終助詞で、「立たないでくれ」という意味

作者

前権中納言匡房(さきのごんのちゅうなごんまさふさ): 学者一族として有名な大江家に生まれた、平安時代を代表する学識者。幼い頃から神童と呼ばれ、8歳で「史記」や「漢書」を読み通したといわれています。

[参考]

『全訳読解古語辞典 第五版』(三省堂)
『百人一首(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典』(角川ソフィア文庫)
『解説 百人一首』 (ちくま学芸文庫)

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