【なぞり書き百人一首】夏の歌④ 風そよぐ ならの小川の 夕ぐれは みそぎぞ夏の しるしなりける
構成・文/介護のみらいラボ編集部
夏の歌の第4回目にピックアップしたのは、従二位家隆の作品。歌意や作者の解説なども掲載しておきますので、情景や詠み手の思いを感じながら、ゆっくりと文字をなぞってみましょう。
![夏の歌4.jpg](https://kaigoshoku.mynavi.jp/contents/kaigonomirailab/recreation/2022/05/6c618eb394837e7a1c442eed4ad2983fdb126cda.jpg)
歌の意味と作者について
歌番号98番は、鎌倉時代初期の公卿・歌人である従二位家隆の作品。上賀茂神社の御手洗川に吹く心地よい風と楢の葉のそよぎを感じながら、夏の最後を飾る清らかな神事を眺める----。そんな爽やかな情景を読んだ一首です。
風そよぐ ならの小川の 夕ぐれは
みそぎぞ夏の しるしなりける
小倉百人一首 歌番号(98番) 従二位家隆
歌意
風がそよそよと吹いて、楢の木の葉を揺らしている。この「ならの小川」の夕暮れは、すっかり秋らしくなってしまったが、六月祓のみそぎが行われているのが、まだ夏であることの証であるよ。
ことば
●風そよぐ:「そよぐ」は、そよそよと音をたてるという意味
●ならの小川:上賀茂神社の境内を流れている御手洗川のこと。「神社の楢の木の葉に風がそよぐ」という意味と、「御手洗川に涼しい風が吹いている」という意味を掛けた言葉でもあります
●みそぎ:半年間の罪やけがれを祓い清める神事で、「六月祓」あるいは「夏越祓」と呼ばれます
●夏のしるしなりける:「夏の証なのだよ」という意味
作者
従二位家隆(じゆにいいえたか):権中納言だった藤原光隆の息子である藤原家隆のこと。百人一首の撰者である藤原定家の父・俊成に和歌を習い、その詠みぶりは定家と並び称されるほどだったそうです。
[参考]
『全訳読解古語辞典 第五版』(三省堂)
『百人一首(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典』(角川ソフィア文庫)
『解説 百人一首』 (ちくま学芸文庫)
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