【なぞり書き百人一首】冬の歌③ 山里は 冬ぞさびしさ まさりける 人目も草も かれぬと思へば
構成・文/介護のみらいラボ編集部
冬の歌の第3回目にピックアップしたのは、源宗于朝臣の作品。歌意や作者の解説なども掲載しておきますので、情景や詠み手の思いを感じながら、ゆっくりと文字をなぞってみましょう。

歌の意味と作者について
冬の歌の3つめは、もの寂しい山里の様子をテーマにした源宗于朝臣の一首です。人の気配が消え、草も枯れ果てて生命の様子が見えなくなった冬の山里。その寂しさや心細さが、しみじみと伝わってきます。
山里は 冬ぞさびしさ まさりける
人目も草も かれぬと思へば
小倉百人一首 歌番号(28番) 源宗于朝臣
歌意
都とは違って、山里はいつの季節も寂しいけれど、冬になるとその寂しさがいっそう身にしみて感じられるものだ。人は誰も訪ねてこなくなり、草木も枯れてしまうことを思うと。
ことば
●山里は:「は」は他との区別をあらわす言葉で、「都とは違って山里は」という意味
●人目も草も:「人も草もすべての生き物が」という意味。「人目」は「人の訪れ」のこと
●かれぬと思へば:「かれぬ」は、「人目が離れる」と「草が枯れる」という2つの意味を兼ねた言葉
作者
源宗于朝臣(みなもとのむねゆきあそん):光孝天皇の第一皇子である是忠親王の子。三十六歌仙の一人。丹波・摂津・信濃・伊勢などの権守(行政官のこと)をつとめましたが、出世には恵まれず不遇の人生を送ったといわれています。
[参考]
『全訳読解古語辞典 第五版』(三省堂)
『百人一首(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典』(角川ソフィア文庫)
『解説 百人一首』 (ちくま学芸文庫)
スピード転職も情報収集だけでもOK
マイナビ介護職は、あなたの転職をしっかりサポート!介護職専任のキャリアアドバイザーがカウンセリングを行います。
はじめての転職で何から進めるべきかわからない、求人だけ見てみたい、そもそも転職活動をするか迷っている場合でも、キャリアアドバイザーがアドバイスいたします。

SNSシェア