【なぞり書き百人一首】冬の歌④ 心あてに 折らばや折らむ 初霜の おきまどはせる 白菊の花
構成・文/介護のみらいラボ編集部
冬の歌の第4回目にピックアップしたのは、凡河内躬恒の作品。歌意や作者の解説なども掲載しておきますので、情景や詠み手の思いを感じながら、ゆっくりと文字をなぞってみましょう。

歌の意味と作者について
歌番号29番は、凡河内躬恒の一首。初霜を引き合い、白菊の清楚な美しさを詠んだ作品です。実際には、初霜が白いからといって白菊を見失うようなことはありませんが、そうたとえたくなるくらい白菊の白さが印象的だったのでしょう。
心あてに 折らばや折らむ 初霜の
おきまどはせる 白菊の花
小倉百人一首 歌番号(29番) 凡河内躬恒
歌意
もし手折ろうとするのなら、あてずっぽうに折ってみようか。真っ白な初霜が一面に降りたために、霜と見わけがつかなくなってしまっている白菊の花を。
ことば
●心あてに:あて推量に
●折らばや折らむ:「もし折ろうとするなら、折りもしようか」という意味
●初霜:その年にはじめて降りる霜のこと
●おきまどはせる:「おく(置く)」は「(霜が)降りる」という意味で、「まどはす」は「まぎらわしくする」の意味
作者
凡河内躬恒(おおしこうちのみつね):三十六歌仙の一人で、「古今集」の撰者。官位は低かったものの歌才にはすぐれており、平安時代前期を代表する歌人・紀貫之と並び称される存在でした。
[参考]
『全訳読解古語辞典 第五版』(三省堂)
『百人一首(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典』(角川ソフィア文庫)
『解説 百人一首』 (ちくま学芸文庫)
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