高齢者に喜ばれるクリスマスレク5選!イベントを盛り上げるコツも
現在、クリスマスは高齢者の間にも広く浸透し、高齢者施設でも多くの利用者さんが楽しみにするイベントになりました。一方で、施設のスタッフのなかには、「どんなプログラムを用意すれば、喜んでもらえるのだろう」「毎年のことだけに、変化をつけるのが難しい」と、クリスマスレクの企画立案に頭を悩ませている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、高齢者施設におけるクリスマスの盛り上げ方や、高齢者に喜ばれるクリスマスレクの代表例を紹介します。「そもそもクリスマスとは何か?」という基本情報にも触れるので、ぜひご一読ください。
1.クリスマスとは?
クリスマスとは、キリスト教系の国家が定めた祝日であり、「イエス・キリストの生誕を祝う日」です。クリスマスを「イエス・キリストの誕生日」と記憶している方もいるかと思いますが、新約聖書はキリストの生まれた日を特定していません。そのため、「誕生日」ではなく「生誕を祝う日」とする説が有力とされています。
日本では、キリシタン放還令が発布された明治以降、一般にも広く浸透しました。近年は多くの高齢者の方にも親しまれており、高齢者施設においてもクリスマスレクが定番の行事となっています。
ただし、高齢者施設を利用する方のなかには、世代的あるいは宗教的な理由でクリスマスの思い出がない方や、クリスマスを祝う習慣がなかった方も珍しくありません。そのため、施設のレクリエーションでは、クリスマスの本来の意味や楽しみ方を知ってもらえるように、工夫することが大切です。
2.高齢者施設のクリスマスレクを盛り上げるコツ
子どもの頃、クリスマスにあまりなじみがなかったとしても、施設で毎年行われるクリスマスレクを楽しみにしている利用者さんは少なくありません。年に一度のイベントを素敵な思い出にしてもらうためにも、さまざまな趣向を凝らして盛り上げましょう。
ここでは、クリスマスにちなんだレクリエーションや、クリスマス会を盛り上げるためのポイントを解説します。
職員はコスプレ衣装を着る
職員がコスプレをするだけでも、クリスマスの特別感が演出でき、利用者さんの気分は盛り上がるでしょう。しかし、特別な日だからといって奇抜な格好をする必要はありません。クリスマスのコスプレとしてオーソドックスな、サンタクロースやトナカイ、天使などの衣装を着るのがおすすめです。
また、職員だけでなく利用者さんたちにも、真っ赤な三角帽子やトナカイの角がついたカチューシャなどを配ると良いでしょう。レクに参加する全員が普段と違う装いをすれば、施設全体のクリスマスムードが高まります。ただし、嫌がる利用者さんには無理強いしないことも重要です。
クリスマスにちなんだ献立にする
食事やおやつを提供する場合は、クリスマスにちなんだ特別な献立を用意しましょう。定番のチキン料理やクリスマスケーキなどは、多くの利用者さんに喜ばれます。
なお、病気などで食事制限がある方や食べる力が弱い方がいらっしゃる場合は、制限食を用意したり、食べやすく加工したりする配慮も必要です。個別食を用意する際は、周囲と比べて見劣りしないように、盛りつけなどを工夫しましょう。
プレゼントを用意する
クリスマスになくてはならないものと言えば、プレゼントです。ただし、小さいものや細かな凹凸のあるものは、利用者さんの誤飲・けがにつながりかねません。サイズは大きめで、布や毛糸、紙などの柔らかい素材でできたものや、表面が滑らかなものを選ぶと良いでしょう。加えて、利用者さんの好みや性格に合わせることも大切です。
クリスマスプレゼントを渡す際は、サンタクロースのコスプレをした職員が、利用者さん全員に配り歩く方法が定番です。イベントで行うクイズやゲームの景品として、追加のプレゼントも用意しておくと、より盛り上がるでしょう。
BGM・飾りつけなどの雰囲気作りをする
クリスマスが近づくと、街にはクリスマスカラーの装飾や、サンタクロースをモチーフにしたオブジェなどが登場します。それにならって、施設内でもクリスマスに合わせた飾りつけを行いましょう。BGMとしてクリスマスソングを流せば、さらにクリスマスらしさを演出できます。
飾りつけをする際、クリスマスツリーやリースに加えて、壁面飾りなどを活用するとより華やかに仕上がります。高齢者施設のなかには、飾りつけの製作をレクの一環として行うところも少なくありません。BGMには最近の流行曲ではなく、昔から広く親しまれている曲を選ぶのがおすすめです。
3.高齢者に喜ばれるクリスマスレク5選
ひと口にクリスマスレクといってもさまざまな種類があり、クリスマスの当日はもちろん、クリスマス前の期間から実施できるものもあります。どのレクを採用するかは、利用者さんの好みや介護度によって選択・調整するのが良いでしょう。
ここでは、どの施設でも比較的実施しやすく、幅広い利用者さんが楽しめるクリスマスレクを5つ紹介します。
ツリーの飾りつけ・工作
クリスマス当日に向けた施設内や会場の装飾は、1か月ほどかけて利用者さんと一緒に行うのがおすすめです。パーティー用の三角帽子や仮装グッズなども手作りすると、利用者さんの期待度が上がり、達成感や満足感が味わいやすくなるでしょう。
【飾りつけ・工作の例】
● 壁や窓ガラスにサンタの絵や雪の結晶をモチーフにした折り紙・切り紙を貼る
● 利用者さん同士や家族などに送るクリスマスカードを作る など
利用者さんに工作や作品の飾りつけを手伝ってもらうことで、職員の負担を軽減できるのも、メリットの1つです。
クリスマスソングの合唱・演奏会
クリスマスソングの合唱や演奏会も、クリスマスレクで人気の高いプログラムです。合唱には、昔から知られていて、多くの方が歌える曲を選びましょう。歌詞を覚えていない方のために、歌詞カードを用意することも忘れないでください。
演奏会は誰でも簡単にできるハンドベルが定番です。利用者さんのなかに楽器が得意な方がいたら、特別に披露してもらっても良いでしょう。
【定番クリスマスソングの例】
● 赤鼻のトナカイ
● きよしこの夜 など
また、それぞれに好きなクリスマスソングが歌えるように、カラオケ大会を開くのもおすすめです。
クイズ大会
クリスマスや年末年始にちなんだクイズも、盛り上がるクリスマスレクの1つです。クイズ大会を行う場合は、利用者さんの大多数が答えにたどり着ける難易度の問題、あるいは答えを知らなくても参加できる内容の問題を出すのがポイントです。
利用者さんのなかには素早い動きが苦手な方もいるため、早押し問題や書き問題ではなく、○×式や三択式などで出題すると良いでしょう。
【クリスマスや年末年始にちなんだクイズ問題の例】
A:○
外国ではターキー(七面鳥)を食べるのが一般的です。また、国によってはローストポークやビーフ、海鮮料理を食べるところもあります。
Q:メリークリスマスの「メリー」とはどんな意味?
1:綺麗な 2:神聖な 3:楽しい
A:3:楽しい。
メリークリスマスは、「楽しいクリスマスを過ごしましょう」という意味です。
ゲーム大会
クリスマスレクでは複数のゲーム大会を開催し、それぞれに景品を用意すると利用者さんにも熱が入ります。ただし、不公平感や疎外感を味わう方がいないように、最終的には全員に何かしらの景品が行き渡るように工夫しましょう。クリスマス用の特別なゲームに加えて、普段行っているゲームをクリスマス向けにアレンジするのもおすすめです。
【クリスマスにちなんだゲームの例】
● ディスクトスサンタ
● 箱の中身あてゲーム
● ジェスチャーゲーム
● 文字あてゲーム
● 二人羽織
● クリスマスツリーゲーム
● プレゼント釣り など
地域の方々との交流会
施設によってはクリスマスレクに、ご家族や地域のボランティアの方が参加することもあります。また、近隣の幼稚園・保育園との交流イベントとしてクリスマスレクを開催する施設も珍しくありません。
ここ数年は、新型コロナウイルス感染症の影響などで、クリスマスレクの開催が難しくなった施設も多く見られましたが、外部の方々との接点を持ち続けることは、高齢者にとって良い刺激になります。加えて、クリスマスレクは、施設に対する地域の理解が深まるきっかけにもなります。
安全が確保できる状況になった時には、積極的にクリスマスレクを実施してみましょう。
まとめ
高齢者施設には、クリスマスレクを楽しみにする利用者さんが少なくありません。クリスマスレクの際は、スタッフがコスプレをしたり、飾りつけやプレゼントを用意したりすることで、クリスマスムードを盛り上げましょう。
また、利用者さんの身体の状態・好みなどに配慮しながら、クイズ大会やゲーム大会を実施するのもおすすめです。ただし、利用者さんのなかには、参加が難しい方や乗り気でない方がいる場合もあるので、臨機応変に対応することを心がけましょう。
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※当記事は2022年9月時点の情報をもとに作成しています
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