#2月のレクリエーション#冬のレクリエーション#節分のレクリエーション
節分におすすめの高齢者レクリエーション8選!実施のポイントも
構成・文/介護のみらいラボ編集部2月初旬に行われる行事といえば、節分です。1月も終わりに近付く頃には、「今年の節分レクは何をしよう?」と、アイデア出しに悩む介護職の方も多いのではないでしょうか。
節分のレクリエーションにはいくつかの定番がありますが、デイサービス、老人ホームなどの高齢者向け施設で実施する場合には、遊び方に工夫をこらし、利用者さんが安全に楽しめるように配慮することが重要です。
この記事では、節分におすすめの高齢者レクリエーション8選と、節分レクを実施する際のポイント3つを紹介します。利用者さんが楽しめるレクリエーションのアイデア出しに、どうぞお役立てください。
1.そもそも節分とは?
節分とは、春の始まりを示す「立春」の前日にあたる日のことです。
節分には「季節を分ける」という意味があり、もともとは、二十四節季の立春・立夏・立秋・立冬の前日にあたる日は、すべて節分と呼ばれていました。しかし現代では、一般的に、冬から春へと季節が変わる立春の前日のみを指して、節分と呼びます。
節分といえば、「鬼は外、福は内」のかけ声とともに福豆をまく、「豆まき」を思い浮かべる方も多いでしょう。節分の豆まきには、鬼を追い払う、つまりは「厄払い」の意味があり、高齢の利用者さんにとっても、親しみを持ちやすい伝統行事といえます。
2.節分におすすめの高齢者レクリエーション
ここからは、節分におすすめの高齢者レクリエーション8選を紹介します。節分当日はもちろん、1月末~2月のレクリエーションとしても実施可能なので、節分の時期に「どんなレクリエーションにしようかな?」と悩んでいる介護職の方は、ぜひ参考にしてください
なお、実施にあたっては、利用者さん全員が楽しめる内容になるように工夫しましょう。
豆まき
豆まきは、節分の定番行事です。鬼役の介護スタッフや鬼が描かれた的に向かって豆を投げる行為は、ストレス発散にもなり、利用者さんは大いに喜んでくれるでしょう。
ただし、豆まきには、利用者さんが床に落ちた豆を誤って口にしたり、豆を踏んで転んだりするリスクが伴います。しっかり後片付けしたつもりでも、床に落ちた豆は見逃しやすいため十分な注意が必要でしょう。
そうしたリスクを避けるには、本物の豆のかわりに、新聞紙を丸めて作った紙の玉や、布製のお手玉を使ってアレンジするのがおすすめです。大きめの玉であれば後片付けが簡単で、掃除のやり残しも発生しません。
恵方巻作り・食レク
「恵方巻」を、利用者さんと一緒に作るのもおすすめです。自分たちで作った恵方巻を味わえば、節分の気分がいっそう盛り上がります。
恵方巻作りでは、利用者さんの健康状態や好みに合わせ、役割分担をすると良いでしょう。ごはんを酢と合わせる方、うちわであおぐ方、材料を切る方、酢飯と具材をのりで巻く方など、役割を分けて協力しながら恵方巻を作ります。
介護職の方は、恵方巻の風習や「恵方」の意味などを伝えつつ、利用者さんが楽しくかつ安全に恵方巻を作れるようにサポートしてください。
節分飾り制作
利用者さんと一緒に、無病息災を願う「節分飾り」を作る工作レクです。
節分飾りで有名なのが「柊鰯(イワシ)」です。これは、焼いたイワシの頭を柊の枝に刺したもので、邪気を払う効果があるとされています。とはいえ、本物のイワシを利用者さんの人数分準備するのは大変なので、折り紙やちぎり絵で、節分飾りを作ってみてはいかがでしょうか。
また、節分飾りには地域性があり、大豆の枝やトベラを使う地域もあります。出身地域の節分飾りについて、利用者さん同士で話し合ってもらうのも良いでしょう。
鬼のお面作り
豆まきなどの節分レクでも使用できる鬼のお面を、利用者さんに作ってもらう工作レクです。
鬼のお面作りは、画用紙に鬼の顔を書いて色を塗る方法や、あらかじめ鬼の輪郭が描かれた台紙に色紙を貼り合わせて目や髪、角を作る方法など、さまざまなやり方が考えられます。また、髪の毛を毛糸で表現したり、赤鬼と青鬼をそれぞれ作ってもらったりするのもアイデアです。
鬼のお面を作った後は、輪ゴムをつけて利用者さんに被ってもらい、写真撮影を楽しんでもらうとさらに盛り上がります。
鬼退治ゲーム
鬼に豆を投げる豆まきのかわりに、ボールやお手玉を使って鬼を退治するゲームです。いろいろな遊び方が考えられますが、おすすめは次の3つとなります。
・ボールを鬼に当てる「的当てゲーム」
・鬼に見立てたピンを、ボールを投げて倒す「ボーリングゲーム」
・鬼の顔をデザインした箱にボールを投げ入れる「玉入れゲーム」
ボールを使う鬼退治ゲームは、集中力や運動機能のトレーニングにもつながります。ただし、すべての利用者さんが楽しめるように、ゲームの難易度は利用者さんに合わせて調整するようにしてください。
また、的となる鬼の顔を工作レクで作ってもらえば、より楽しんでもらえるに違いありません。
豆つかみゲーム
皿の上に置かれた豆を箸でつかみ、別の皿に移す速さを競うゲームです。節分にちなんだ豆を使うことはもちろん、豆まきのように床に豆が散らばる心配もありません。これは、豆つかみゲームの大きなメリットといえるでしょう。
また、小さな豆を箸でつかんで移す作業は、手指を動かすトレーニングとしてもおすすめです。色や大きさの異なる2種類の豆を用意して、種類ごとに豆を分けてもらうのも良いでしょう。
箸が上手に使えない利用者さんがいる場合は、箸のかわりにスプーンで参加してもらうのもアイデアです。
節分クイズ
節分クイズは、節分にちなんだ問題を出題して、利用者さんに解答してもらうレクリエーションです。以下に、節分クイズの問題例を2つ紹介します。
問題:なぜ節分に豆をまくのでしょうか?
(1)今年の運勢を占うため
(2)鬼を追い払うため
(3)豊作祈願のため
解答:(2)
昔の人は、豆には鬼を追い払う効果があると信じていました。節分に豆をまくのは、悪いことをもたらすとされる鬼を追い払うためです。
問題:恵方巻を食べる時にはどんなルールがあるでしょうか?
(1)しゃべらないで食べる
(2)部屋を暗くして食べる
(3)誰にも見られないように食べる
解答:(1)
しゃべりながら恵方巻を食べると、福が逃げるといわれています。
節分の塗り絵
高齢者レクリエーションでおなじみの塗り絵も、節分にちなんだ絵を使うことで、季節感を演出できます。節分がテーマの塗り絵用紙と、色鉛筆などの筆記具を用意して、利用者さんに節分の塗り絵を楽しんでもらいましょう。
イメージした色に合った色鉛筆を選んだり、輪郭の線からはみ出さないように色を塗ったりする塗り絵は、手や指を動かす良いトレーニングになります。また、手や指を動かすことは、脳の活性化にもつながるといわれています。
3.節分レクを実施する際のポイント
節分レクを実施する際は、安全面に配慮するとともに、すべての利用者さんが楽しめるように工夫しなければなりません。けがや事故が起こらず、利用者さん全員が楽しめれば、節分レクは成功といえるでしょう。
最後に、節分レクを成功させるために覚えておきたい、実施上のポイントを3つ紹介します。
恵方巻・豆などの食レクでは安全面に配慮を
恵方巻や豆を食べる食レクでは、安全面に配慮することが大切です。消費者庁では、硬い豆やナッツ類について、子どもの窒息・誤嚥への注意喚起をしていますが、子どもと同様に噛む力や飲み込む力が弱い高齢者の方も、豆や恵方巻の海苔で誤嚥を起こすリスクがあるため注意してください。
容易にかめるように、豆は柔らかい煮豆や豆ご飯にして提供すると良いでしょう。恵方巻は、かみ切りにくい板のりのかわりに、刻みのりや薄焼き卵で巻く方法があります。
ゲーム・豆まきの鬼役はスタッフが引き受ける
鬼退治ゲームや豆まきの鬼役は、鬼のお面をかぶって動き回ります。お面を被っていると視界が狭く、足元も見えにくいため、利用者さんの安全面に配慮して鬼役は介護スタッフが引き受けましょう。
また、利用者さんのなかには、悪役と見なされる鬼役をやりたくない方もいます。すべての利用者さんが同じ立場で楽しめるという点に配慮できることも、スタッフが鬼役を引き受けるメリットです。
子ども向けのイベントにならないよう注意する
節分レクを企画するときは、子ども向けのイベントにならないように注意してください。
高齢者施設の利用者さんは、大人としてのプライドを持っています。そのため、子どもっぽいの内容でレクリエーションを企画してしまうと、利用者さんのプライドを傷つけてしまい、不快な気持ちにさせてしまう恐れがあります。
節分レクの目的は、節分の楽しさや晩冬・初春の季節感を、利用者さんに味わってもらうことです。レクリエーションを考える際は、大人でも楽しめるような内容にしましょう。また、遊び方の説明や役割分担を行う時も、年長の利用者さんを敬う気持ちを忘れずに、丁寧な言葉遣いを心がけてください。
まとめ
節分に行うレクリエーションでは、恵方巻や豆を使った食レク、豆や鬼にちなんだゲームがおすすめです。当記事で紹介した8つのレクリエーションを参考に、安全面に配慮しながら、利用者さんが元気に楽しめる節分レクを実施しましょう。
「介護のみらいラボ」では、介護の現場で活躍する介護職の方に向けて、有益な情報を多数紹介しています。高齢者向け施設における季節行事のアイデアや、介護職の働き方について悩みを抱えている方は、ぜひ「介護のみらいラボ」をご活用ください。
※当記事は2022年7月時点の情報をもとに作成しています
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