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高齢者レクリエーション 高齢者レクリエーションのノウハウ 2023/05/25

#認知症ケアの現場から

高齢者が楽しめる棒体操(体幹・下肢の運動)おすすめの曲も紹介|認知症ケアの現場から(7)

文・写真/安藤祐介 1_thumbnail.jpg

本記事では「今日も元気に遊棒(あそぼう)体操」と題して、施設内で行っている棒体操をご紹介します。前編では棒体操の目的や効果、棒の準備(作り方)、実施方法、運動時のポイント、上肢・手指の運動についてお伝えしました。今回は後編として、体幹・下肢の運動を解説します。

今回も声かけの一例を合わせてご紹介しますので、参考にしてみてください。

1.今日も元気に遊棒(あそぼう)体操|体幹の運動

①左右にひねる


声かけの例「棒を横に持ち、体を左右にひねる運動です。おなかを動かすことで、お通じがよくなる人がいるかもしれませんね。大きくひねっても大丈夫な人は、後ろの人を見るように体全体を使ってやってみてください。もしかしたら、カッコいい男性やキレイな女性がいるかもしれませんよ(笑)。それではいきます、せーの...」

②左右に曲げる


声かけの例「手を上げて、体を左右に曲げる運動です。気持ちのいい範囲で、わき腹をグーッと伸ばしてみてください。方向をそろえないと隣の人とぶつかってしまうので、私と同じに方向に曲げてくださいね。それではいきます、せーの...」

③頭の後ろへ


声かけの例「先ほどのように手を上げて、そのまま頭の後ろに持っていく運動です。これは肩を大きく動かす必要があるので、意外に難しい運動になります。ちなみに、この運動ができると頭の後ろや背中もボリボリかけるようになりますよ(笑)。できる人は頭の後ろまで、大変な人は頭の上を目指してやってみてください。それではいきます、せーの...」

④大きく回す


声かけの例「持っている棒を、左右に大きく回す運動です。腕だけでなく体全体を使って、できるだけ大きな円を描くようにやってみてください。終わった後は背筋がスーッと伸びて、気持ちよく感じるはずです。この運動も、方向をそろえないと隣の人とぶつかってしまうので、私と同じ方向に回してくださいね。それではいきます、せーの...」

⑤大きく前へ


声かけの例「ここからだんだんと難しくなっていきます。次は、体を大きく前に持っていって止める運動です。足を踏ん張っていないと前に倒れてしまうので、足の裏でしっかりと床を踏みしめながらお願いします。たまに、前に行ったまま戻ってこられなくなる人がいるので、その時は大きな声で『助けて~!』と叫んでください。すぐに駆け付けます(笑)。それではいきます、せーの...」

⑥舟をこぐ


声かけの例「棒を体の横で持ち、舟をこぐように左右に動かす運動です。体をひねり、腕を動かしながら、舟がしっかり進むように大きな動きを意識してみてください。たまに舟がまったく進まなさそうな人もいますが、『あの船頭さんは素敵だなぁ』と思われるように、力強い動きでお願いします。それではいきます、せーの...」

⑦体の横へ


声かけの例「棒を体の横に持っていき、そのまま下におろす運動です。いろいろな筋肉を使うので、今までの運動のなかでいちばん大変だと感じるかもしれません。下にいけばいくほどいい運動になるので、できる人は棒を床につけるくらいの気持ちでやってみてください。それではいきます、せーの...」

2.今日も元気に遊棒(あそぼう)体操|下肢の運動

①もも上げ(左右交互)


声かけの例「足を交互に持ち上げる運動です。持っている棒に膝がつくようにやってみてください。棒を高く持てばそれだけ大変になります。低く持てば楽にできます。自信がある人は棒を目いっぱい高くして、足を大きく動かしてみてください。くれぐれもひっくり返らないようにお願いしますね(笑)。それではいきます、せーの...」

②もも上げ(左右同時)


声かけの例「先ほどは片足ずつでしたが、今度は両足を一緒に持ち上げる運動です。両足になった分、大変に感じるかもしれませんが、それだけいい運動になりますよ。コツは少し後ろに倒れながら足を上げることです。おしりやおなかに力を入れながらやってみてください。それではいきます、せーの...」

③膝伸ばし


声かけの例「両方の膝を伸ばして足を上げてください。そのままの状態を保ちながら、数を数える運動です。目標は30秒です。この運動で足に力がついて、膝の痛みが楽になったり歩きやすくなったりする人がいるかもしれませんよ。大変な人は、途中で休みながら行ってください。それではいきます、せーの...」

④外開き


声かけの例「両足を外側に開く運動です。年を取ると足の外側の筋肉が衰えがちになり、横にヨロヨロと倒れやすくなる人がいます。この運動をすると、バランスを崩しそうになった時に踏みとどまれる力がつきますよ。それではいきます、せーの...」

⑤足首運動


声かけの例「つま先とかかとを交互に上げて、足首を動かす運動です。普段は意識していないかもしれませんが、足首は立ったり歩いたりするのにとても大切な場所なので、念入りに行ってください。余裕がある人は左右の足を別々に動かしてみると、さらにいい運動になりますよ。それではいきます、せーの...」

⑥足組み


声かけの例「足を交互に組む運動です。太ももの裏やおしりの筋肉が柔軟になりますよ。食事中に足を組んだりする人は、この運動が得意かもしれませんね(笑)。大丈夫な人は膝の上に足が乗るように、大変な人はすねの前に足がくるようにやってみてください。この運動をすると、靴や靴下が履きやすくなるかもしれませんよ。それではいきます、せーの...」

⑦上肢と下肢と歌唱の組み合わせ


声かけの例「最後は、これまでの集大成となる運動です。足踏みをして、手を上下に動かしながら、歌を歌って運動します。少し複雑ですが、足と手と口の3つを同時に動かすことで、認知症の予防につながると言われています。ただし、全部を動かすのが難しい人は歌だけでもいいですし、歌が苦手な人は手足を動かすだけでも大丈夫です。できる範囲で行ってみてください。歌はリズムが取りやすい〇〇(曲名)にしたいと思います。それではいきます、せーの...」

3.棒体操におすすめの曲は?

曲は多くの利用者さんが知っており、歌詞を見なくても歌えるものが適しています。当施設では、『青い山脈』『リンゴの唄』『北国の春』『二人は若い』『この世の花』などが体操用の曲として親しまれています。

※厳密には、体幹や下肢以外の運動内容も含まれていますが、特定の部位を動かすことよりも利用者さんの取り組みやすさを重視しているので、その旨ご了承ください。

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安藤祐介(Yusuke Ando)

作業療法士

2007年健康科学大学を卒業。作業療法士免許を取得し、介護老人保健施設ケアセンターゆうゆうに入職。施設内では認知症専門フロアで暮らす利用者47名の生活リハビリを担当し、施設外では介護に関する講演・執筆・動画配信を行っている。

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